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路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

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【大谷昭宏のフラッシュアップ・02.03】:「選択的夫婦別姓」結論どころか…日本の女性たちだけが理不尽なことを強いられる

2025-04-07 08:00:20 | 【女性が輝く社会と社会参画・選択的夫婦別姓・女性差別・女性を取り巻く諸問題】

【大谷昭宏のフラッシュアップ・02.03】:「選択的夫婦別姓」結論どころか…日本の女性たちだけが理不尽なことを強いられる

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【大谷昭宏のフラッシュアップ・02.03】:「選択的夫婦別姓」結論どころか…日本の女性たちだけが理不尽なことを強いられる 

 この期に及んで、と言うしかない。国会の施政方針演説で高らかに「楽しい日本」を掲げた石破首相。だが今国会でぜひ結論を、とされていた選択的夫婦別姓について「通称名(旧姓)の使用を拡大することも」と言い出した。ズルズルと後退する施策がこの先、どれほど女性たちを苦しめるか。

 やり切れない思い出がある。東日本大震災から1年ほど。原発事故による避難指示、帰還困難区域への取材は厳しく規制され、私たちも事前に市町村の原子力災害対策課に戸籍上の姓名、住民票上の住所を届け、当日は現地で取材者名簿を提出。照合した上で規制区域に入ることが許される。ところが、テレビクルーが乗った私たちのロケバスは手前で係員に止められた。「役所に届けた方と違う方の名が名簿に載っています」。

 騒然とする車内。すると、みんなが親しみを込めて○ちゃんと呼んでいる30代の女性が「なんでこんなことになるの」と外に出て、係員としばらく話したあと、バスのステップに立った。

 「隠していたわけではないけど半年前に離婚して戸籍は旧姓に戻したんです。でもみんなが親しみを込めて呼んでくれる○ちゃんはそのままにしていました。ごめんなさい」。そう言って下唇をぐっとかんでいた。

 緊急時だけではない。旅券、運転免許証、保険証、保証人、銀行口座…どれも通称名は絶対不可なのに、どこが旧姓使用の拡大なんだ。

 夫婦別姓に反対する人たちは、その理由に家制度の崩壊、バラバラの姓で泣くのは子どもたち-を挙げる。では、その方たちに伺います。国連加盟196カ国のうち夫婦別姓を違法としている国は何カ国あるでしょうか? そう、1カ国、日本だけですね。では残る195カ国ではみーんな家は崩壊してしまって、子どもはみんな泣いているのか。

 石破さん、世界の中で日本の女性たちだけがこんな理不尽なことを強いられていて、それでも…「楽しい日本」なんですか。

 ◆大谷昭宏(おおたに・あきひろ)ジャーナリスト。TBS系「ひるおび」東海テレビ「ニュース ONE」などに出演中。

大谷昭宏のフラッシュアップ

 ■大谷昭宏のフラッシュアップ

 元読売新聞記者で、87年に退社後、ジャーナリストとして活動する大谷昭宏氏は、鋭くも柔らかみ、温かみのある切り口、目線で取材を重ねている。日刊スポーツ紙面には、00年10月6日から「NIKKAN熱血サイト」メンバーとして初登場。02年11月6日~03年9月24日まで「大谷昭宏ニッポン社会学」としてコラムを執筆。現在、連載中の本コラムは03年10月7日にスタート。悲惨な事件から、体制への憤りも率直につづり、読者の心をとらえ続けている。

 元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【話題・連載・「大谷昭宏のフラッシュアップ」】  2025年02月03日  08:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。


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