路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

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【岸田政権】:憲法記念日に「I AM NOT KISHIDA」と叫ぼう

2024-05-12 07:29:30 | 【憲法問題「護憲・改憲・違憲論争・緊急事態条項・九条の改正、自主憲法制定論議他】

【岸田政権】:憲法記念日に「I AM NOT KISHIDA」と叫ぼう

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【岸田政権】:憲法記念日に「I AM NOT KISHIDA」と叫ぼう

 日本国憲法が施行されてから、すでに77年。平和憲法が日本の軍拡化にブレーキをかけてきたのは間違いない。歴代の首相は、憲法9条を盾にして、軍拡を求めるアメリカの要求をかわしてきた、とはよく言われることだ。

 もし、日本国憲法がなかったら、朝鮮戦争、ベトナム戦争、アフガニスタン紛争、イラク戦争……と、日本はアメリカの要求に従い、いくつかの戦争に参戦していたに違いない。日本国憲法が、防波堤になっていたのは確かだろう。

 ところが、その防波堤が風前のともしびと化している。先月、国賓待遇で訪米した岸田首相が「日米 軍事一体化」を勝手に約束してしまったからだ。大手メディアはあまり深刻に報じなかったが、「日米首脳会談」で合意した内容は衝撃的である。

<picture>浮かれ気分で有頂天、勝手に約束(日米首脳会談)/(C)ロイター</picture>

 岸田はバイデン大統領に対して、「日本はアメリカのグローバルなパートナーとして、インド太平洋地域、世界の課題解決の先頭に立つ」と約束。さらに、アメリカ議会で行った演説でも「日本は控えめな同盟国から、外の世界に目を向け、強くコミットした同盟国へと自らを変革してきた」「日本はかつてアメリカの地域パートナーだったが、いまやグローバルなパートナーとなった」と明言してしまった。

 要するに、東アジアだけでなく、世界中どこでも米軍と一緒に戦うという宣言である。

 自衛隊と米軍の「一体化」についても、共同声明に盛り込んでしまった。「日米の指揮統制の枠組みを向上させる」と明記している。よほど待ち望んでいたのか、バイデンは「日米同盟が発足して以来、最も重要な改善だ」と大喜びしている。具体的には、まず今年度中に自衛隊に「統合作戦司令部」を新設し、在日米軍司令部のカウンターパートにするようだ。現在、在日米軍の指揮権はインド太平洋軍(ハワイ)が持っているが、指揮権を在日米軍に委ねることになるという。

 軍事評論家の前田哲男氏はこう言う。

 「これまでも日米は、基地の共同使用など、一体化を進めてきましたが、首脳会談で合意した『指揮統制』の連携強化は決定的です。アメリカは、自衛隊を米軍の別動隊として使うつもりなのでしょう。日本政府は、自衛隊と米軍の指揮系統は別だと説明するでしょうが、世界一の軍事力を誇る米軍に対し、自衛隊が主体的に判断できるとは思えない。そもそも指揮統制の連携強化は、同盟国との『統合抑止』戦略を取るアメリカが働きかけていたもの。台湾有事が起きた時、自衛隊を全面活用するつもりなのでしょう」

 ◆もう米国の要求を断れない


自衛隊と米軍の一体化へ(日米合同演習)/(C)共同通信社

 こうなると、もう日本は「わが国は憲法の制約があるので」と、アメリカの要求をかわすことは難しくなるのではないか。日本のトップがアメリカの議会で「日本はアメリカのグローバルなパートナーだ」と公式表明してしまった以上、アメリカの要求を断れるはずがない。

 しかも、自衛隊が戦うのは、台湾有事に限らず、全世界に及ぶ恐れがある。

 駐米大使だった杉山晋輔氏は、岸田の米議会演説と日米共同声明について日本記者クラブでこう解説している。

「日米安全保障条約に依拠する場合も、そうでない場合も、日本近傍の地域、北朝鮮や台湾海峡の平和と安定のため米国と戦うと共に、グローバルに米国のパートナーとしてやっていくことを表明した」

 安保条約に関係なくても、米軍と一緒に戦うということらしい。

 バイデン政権の国家安全保障戦略は、同盟重視の意義を「敵が我々の大陸に到達する前に脅威を打ち砕く」と記述している。自国の損害を最小化し、国益を確保するために同盟国を使うということだ。

 はたして岸田は、どこまで深く考えて共同声明を発表し、議会演説をしたのだろうか。国賓待遇に気を良くしたからなのか。あるいは、それが国賓待遇の条件だったのか。

 立正大名誉教授の金子勝氏(憲法)はこう言う。

「もともと岸田首相は、なにを聞かれても、検討しますと答え『検討使』と揶揄されていた総理です。深い考えはないのでしょう。アメリカに気に入られれば政権は安泰、という程度の認識なのだと思う。しかし、自衛隊と米軍の一体化は、戦後の日本を大きく変えるものです。日本は戦争の当事者になる恐れがある。なぜ、勝手に決めてしまったのか。日本国憲法も空洞化してしまいかねません」

 国民の支持を失った岸田は、破れかぶれでなにをしてくるか分からない。これ以上、総理をつづけさせたら大変なことになる。憲法記念日に国民は「アイ・アム・ノット・キシダ」と叫ぶしかない。

 元稿:日刊ゲンダイ DIGITA 主要ニュース 政治・社会 【政治ニュース・岸田政権・対米政策・憲法改正問題】  2024年05月03日  13:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。


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