昨日のライブビューイング、なんだか胸がいっぱいでなかなか言葉が出てきませんが当たり前みたいなことは当たり前ではなくひとつひとつが奇跡なのだとあらためて思いました。事故も災害もなく、たくさんの力が合わさって舞台の幕は上がるし、電車が動いて、生き延びているからこそ劇場に行くことができる。全てが奇跡。木曜日までは思ってもみませんでしたが、台風の影響で映画館そのものが営業中止で中継がなくなってしまった会場もありました。チケット持って方々は悔しいですよね。自分は無事ライブビューイングに行くことができてほんとうに安堵しました。郷里は台風の影響がさほどなく、ひっぱりだした防災用品も、ポリタンクにためた水も無用でした。ありがたいことです。
土曜日は雨ガードに守られていた東京宝塚劇場の幕が無事に上がりました。開演を告げる「星組の紅ゆずるです」を最後に聴くことができました。
大劇場に行けなかったのでオンラインで購入した「宝塚グラフ」のさよなら特集。入団五年目に谷正純先生演出の『さくら』でプロローグとフィナーレに出させてもらえなかった、初舞台生ですら出るのに、とさすがにへこんだとあります。その上谷先生にものすごく怒られたと。それから十年の時を経て『Another World』でいつか役者を得たらと先生が長らくあたためてきた題材を上演させ、最後はほめられたとあります。これだけでも胸がいっぱい。これだけでも伝説。メモリアルブックには、佐々田愛一郎先生との対談が載っていて、最後の新人公演主演『スカーレット・ピンパーネル』では先生にすごく助けられたとあり、退団公演の指揮が佐々田先生でよかったなあと思っていたところだったので、紅子さんの姿を借りて、先生にお礼をいう姿は笑いながらむねあつになりました。「佐々田先生、オケのみなさん、ほんとにありがとうございます」「新人公演の時、先生の、はいっ!がないと歌えなかったんです、オケのみなさんはいつもゆずるちゃんのハンカチ?(だったと思う)を振ってくださってるんです」「それからゆずるちゃんも少しは?成長できたと思います」。
愛されキャラ。苦しい、いばらのみちを歩いてきたと想像しますが、パワー・アップした紅子で笑いをとり、言いたいこといって、カーテンコールでは清々しい笑顔で宝塚への愛をつぐむ姿は輝いていました。
断片的思い出し。
『食聖』
下級生が演じる天界の戦士たちが紅孩児の魔力に倒される時の倒れ方だったり、小林寺の鉄人たちがホンとミッキーのやりとりの後ろで細かい芸を披露していたり、はしっこからはしっこまでみんなが工夫しながら個性をはっきしていて、見逃せない、目が足りない、これが紅さんの守ってきた星組なんだあとしみじみなった一時間半でした。
世界の美魔女ヴィミー、「最後に大きな声で」客席もナマステ〜!
ホンのはけ際、「オレ今日特に超端正」
小林寺の管長、「少ない林ではなく、小さい林に寺、で天下に名高い小林寺(こばやしでら)」
ホン、「きいてないし、映ってないぞ!」
電飾が映っていませんでした。しばらく前から点滅しているという書き込みをみましたが最後は映らなくなってしまったんですね。電飾もお疲れ様でした。
管長を追いやる時のホン、「どっかいけ!気の利いたクソジジイ」
どちらも素晴らしい。大拍手でした。
管長、最後の場面に登場したときは鉄人たちとラインダンス、さすがです。
ホン、「めっちゃ骨おれてる~」
ミッキー・チョウ、「つながってる」
ミッキー・チョウ、「口は悪いがお前と出会えて俺は本当に良かった」
ホン、「俺もそう思う」
ホン、「星なんかいらない」二回目はさらにゆっくりと大きな声で「星なんかいらない」、涙が滲んでいたように思います。星を渡しながらリーの肩をポンと軽く一回。任せたよ、お前なら大丈夫だと瞳が語っていたように思います。
『エクレール・ブリアン』のデュエットダンス、わたし後ろから二列目で細かいところはみえていませんでしたが、紅さんは口ぱくで愛里さんに「ありがとう」って言ったいたんですね。愛里さんが肩に顔をうずめたまま、慈しみにあふれた離れがたい表情をしていたのが素敵でした。そんな愛里さんの頭を紅さんが軽く二回ポンポン。最後愛里さんがお辞儀をするとき、紅さんも精一杯の拍手を送っていた姿も素敵でした。いいコンビだなあとしみじみ。
何回目かのカーテンコールで「こんなに可愛いと思わせてくれる相手役は、わたしには綺咲愛里しかいません」と紅さん。きっと可愛いには、単に造形美だけでなく、自分を理解し寄り添い続けるための努力を惜しまなかったであろう相手役への信頼と感謝の気持ちが込められているかな。心遣いにあふれて素敵な言葉でした。誰かと比べるわけではなく、他の娘役さんを否定するのでもなく、自分にとっての最高の相手役への賛辞。
何回目かのカーテンコールで、紅さん、「皆さん毎日それぞれ大変な状況にあると思います。私たちもあります。でも宝塚をみて笑顔をなってくださるのなら、それが私たちの仕事ですから、そのために自分たちが試行錯誤するのは苦でも何でもありません」。言葉はちがっていますがこんな内容のことを伝えてくれました。沁みました。ほんとに苦労した人なんだあと。苦労した分すごく優しいんだなあと。
サヨナラショー、「夢を売る男」、手下役のレンとマオにベリー・ベネディクト「スーパーマンは誰だ?」、レンとマオ「紅ゆずる」。
愛里さんの挨拶、『鎌足』の与志古の台詞を引用しながらでした。
「これでよかったのです、私の宝塚人生は。悩みました、苦しみました、悲しみもありました。それでも、私は楽しかった!嬉しかった。そして、皆様と私の宝塚への志は生き続けます」。鎌足の人生を肯定した与志古の力強さを思い出して沁みました。
あと数時間でまた吐きそうな現実。まだ怒りの電話かかってくるのかなあ、午前中は研修なので連休明けのぼけぼけにささやかな救い。無理に無理を重ね続けてきているので、わたしは命を縮めるような生き方をしているような気がしてなりません。人生の休息のつもりで帰省した郷里の暮らしは慣れなさ過ぎてきついです。わたしはこの義務を、この郷里での暮らしをどこまで続けることができるのでしょうか。先のことは誰にもわかりません。
まだまだ書きたいですが時間切れとなってきました。
写真は8月11日(日)の宝塚大劇場。
土曜日は雨ガードに守られていた東京宝塚劇場の幕が無事に上がりました。開演を告げる「星組の紅ゆずるです」を最後に聴くことができました。
大劇場に行けなかったのでオンラインで購入した「宝塚グラフ」のさよなら特集。入団五年目に谷正純先生演出の『さくら』でプロローグとフィナーレに出させてもらえなかった、初舞台生ですら出るのに、とさすがにへこんだとあります。その上谷先生にものすごく怒られたと。それから十年の時を経て『Another World』でいつか役者を得たらと先生が長らくあたためてきた題材を上演させ、最後はほめられたとあります。これだけでも胸がいっぱい。これだけでも伝説。メモリアルブックには、佐々田愛一郎先生との対談が載っていて、最後の新人公演主演『スカーレット・ピンパーネル』では先生にすごく助けられたとあり、退団公演の指揮が佐々田先生でよかったなあと思っていたところだったので、紅子さんの姿を借りて、先生にお礼をいう姿は笑いながらむねあつになりました。「佐々田先生、オケのみなさん、ほんとにありがとうございます」「新人公演の時、先生の、はいっ!がないと歌えなかったんです、オケのみなさんはいつもゆずるちゃんのハンカチ?(だったと思う)を振ってくださってるんです」「それからゆずるちゃんも少しは?成長できたと思います」。
愛されキャラ。苦しい、いばらのみちを歩いてきたと想像しますが、パワー・アップした紅子で笑いをとり、言いたいこといって、カーテンコールでは清々しい笑顔で宝塚への愛をつぐむ姿は輝いていました。
断片的思い出し。
『食聖』
下級生が演じる天界の戦士たちが紅孩児の魔力に倒される時の倒れ方だったり、小林寺の鉄人たちがホンとミッキーのやりとりの後ろで細かい芸を披露していたり、はしっこからはしっこまでみんなが工夫しながら個性をはっきしていて、見逃せない、目が足りない、これが紅さんの守ってきた星組なんだあとしみじみなった一時間半でした。
世界の美魔女ヴィミー、「最後に大きな声で」客席もナマステ〜!
ホンのはけ際、「オレ今日特に超端正」
小林寺の管長、「少ない林ではなく、小さい林に寺、で天下に名高い小林寺(こばやしでら)」
ホン、「きいてないし、映ってないぞ!」
電飾が映っていませんでした。しばらく前から点滅しているという書き込みをみましたが最後は映らなくなってしまったんですね。電飾もお疲れ様でした。
管長を追いやる時のホン、「どっかいけ!気の利いたクソジジイ」
どちらも素晴らしい。大拍手でした。
管長、最後の場面に登場したときは鉄人たちとラインダンス、さすがです。
ホン、「めっちゃ骨おれてる~」
ミッキー・チョウ、「つながってる」
ミッキー・チョウ、「口は悪いがお前と出会えて俺は本当に良かった」
ホン、「俺もそう思う」
ホン、「星なんかいらない」二回目はさらにゆっくりと大きな声で「星なんかいらない」、涙が滲んでいたように思います。星を渡しながらリーの肩をポンと軽く一回。任せたよ、お前なら大丈夫だと瞳が語っていたように思います。
『エクレール・ブリアン』のデュエットダンス、わたし後ろから二列目で細かいところはみえていませんでしたが、紅さんは口ぱくで愛里さんに「ありがとう」って言ったいたんですね。愛里さんが肩に顔をうずめたまま、慈しみにあふれた離れがたい表情をしていたのが素敵でした。そんな愛里さんの頭を紅さんが軽く二回ポンポン。最後愛里さんがお辞儀をするとき、紅さんも精一杯の拍手を送っていた姿も素敵でした。いいコンビだなあとしみじみ。
何回目かのカーテンコールで「こんなに可愛いと思わせてくれる相手役は、わたしには綺咲愛里しかいません」と紅さん。きっと可愛いには、単に造形美だけでなく、自分を理解し寄り添い続けるための努力を惜しまなかったであろう相手役への信頼と感謝の気持ちが込められているかな。心遣いにあふれて素敵な言葉でした。誰かと比べるわけではなく、他の娘役さんを否定するのでもなく、自分にとっての最高の相手役への賛辞。
何回目かのカーテンコールで、紅さん、「皆さん毎日それぞれ大変な状況にあると思います。私たちもあります。でも宝塚をみて笑顔をなってくださるのなら、それが私たちの仕事ですから、そのために自分たちが試行錯誤するのは苦でも何でもありません」。言葉はちがっていますがこんな内容のことを伝えてくれました。沁みました。ほんとに苦労した人なんだあと。苦労した分すごく優しいんだなあと。
サヨナラショー、「夢を売る男」、手下役のレンとマオにベリー・ベネディクト「スーパーマンは誰だ?」、レンとマオ「紅ゆずる」。
愛里さんの挨拶、『鎌足』の与志古の台詞を引用しながらでした。
「これでよかったのです、私の宝塚人生は。悩みました、苦しみました、悲しみもありました。それでも、私は楽しかった!嬉しかった。そして、皆様と私の宝塚への志は生き続けます」。鎌足の人生を肯定した与志古の力強さを思い出して沁みました。
あと数時間でまた吐きそうな現実。まだ怒りの電話かかってくるのかなあ、午前中は研修なので連休明けのぼけぼけにささやかな救い。無理に無理を重ね続けてきているので、わたしは命を縮めるような生き方をしているような気がしてなりません。人生の休息のつもりで帰省した郷里の暮らしは慣れなさ過ぎてきついです。わたしはこの義務を、この郷里での暮らしをどこまで続けることができるのでしょうか。先のことは誰にもわかりません。
まだまだ書きたいですが時間切れとなってきました。
写真は8月11日(日)の宝塚大劇場。