たんぽぽの心の旅のアルバム

旅日記・観劇日記・美術館めぐり・日々の想いなどを綴るブログでしたが、最近の投稿は長引くコロナ騒動からの気づきが中心です。

2020年『ロンドン・ナショナル・ギャラリー展』-フェルメール「ヴァージナルの前に座る若い女性」

2020年09月10日 17時20分24秒 | 美術館めぐり
2020年『ロンドン・ナショナル・ギャラリー展』
https://blog.goo.ne.jp/ahanben1339/e/d3c60b7639793c80f5e1fb235df7525f

2020年『ロンドン・ナショナル・ギャラリー展』-モネ『睡蓮の池』
https://blog.goo.ne.jp/ahanben1339/e/7025665ada494ffa56a9d9d51c8101c2








 ヨハネス・フェルメール
 ヴァージナルの前に座る若い女性
 1670-72年頃
 油彩/カンヴァス

 最晩年の作品、手前はヴィオラ・ダ・ガンバという弦楽器、フェルメールといえば左の窓からさしこむ光がよく知られているがこの絵は右手から光がさし込んでいる、奥は「取り持ち女」、という音声ガイドの案内でした。

「右上の画中画はフェルメールの義母が所有していたディルク・ファン・バビューレン(1595~1624)の《売春宿》(1622年、ボストン美術館)で、《ヴァージナルの前に立つ女性》の画中画の「誠実な愛」とは正反対。無造作な描写のため、最晩年の作とみられる」

「ナショナル・ギャラリーはロンドンの中心部、トラファルガー広場に面した一等地に1824年に開館した美術館。コレクションはイタリア、オランダなどの外国絵画が中心で、点数はそれほど多くないが質的に第一級の作品がそろう。フェルメールは《ヴァージナルの前に立つ女性》、《ヴァージナルの前に座る女性》の2点。どちらも晩年の作とされ、主題もサイズもほぼ同じのため、対作品とも考えられるが、美術館に入ったのは別ルートなので偶然の組み合わせである。」


2018年そごう美術館『フェルメール光の王国展』



フェルメールの絵画に登場するヴァージナルを模して日本で製作されたヴァージナルが展示されていました。







2008年『フェルメール展』‐フェルメール「ヴァージナルの前に座る若い女」
https://blog.goo.ne.jp/ahanben1339/e/6440715143d67e6cd183f48ef0639025

2008年『フェルメール展』‐フェルメール「ヴァージナルの前に座る若い女」(2)
https://blog.goo.ne.jp/ahanben1339/e/82e5de3473c5ab11f9381c2eddcfa78b

「図柄は《ヴァージナルの前に座る女性》とほぼ同じで、衣装と背景を変えれば本作になる。しかし、黄色いドレスや平坦な顔の描き方は、フェルメールとは思えないほどぎこちなく、真筆を疑問視する研究者もいる。」



(日本語表記が資料によって少し違うのでわかりづらいですが、それぞれの表記にしたがっています。)

 いつかこの世にいる間に、よそ行き顔でないフェルメール作品に出会う旅に出てみたい、ヨーロッパ各地とアメリカに収められている作品たち、そこにたどり着いた歴史も感じながらゆっくり対話したい、もうかなわないとわかっていてもそんな夢をみる余地を心の中に残しておきたい。28年前なにも知らず、前を通ったとき無料だったので入ってみたロンドン・ナショナル・ギャラリー。もう一度訪ねることができたら、一つ一つがどれほど深く心に入ってくることか。