たんぽぽの心の旅のアルバム

旅日記・観劇日記・美術館めぐり・日々の想いなどを綴るブログでしたが、最近の投稿は長引くコロナ騒動からの気づきが中心です。

雪組『炎のボレロ』『Music Revolution!-New Spirit-』-ライブ配信

2020年09月03日 17時40分12秒 | 宝塚
「炎のような男」で覚醒。雪組・彩風咲奈主演作が開幕
https://www.lmaga.jp/news/2020/08/152368/

 9月2日(水)16時30分公演のライブ配信を視聴しました。西は最高気温が35度を超えていたのかな。コロナ、尋常ではない暑さに台風の中、1日二回公演。画質がよくなってきているので生徒さんたちの額に終始汗が光っているところまで鮮明に映し出されていました。照明があたる中をずっと持久走しているようなものなので相当暑いのだろうと思いましたが、芝居のタイトルとリンクしている感もあり、文字通り熱い公演でした。5月2日の梅田芸術劇場を皮切りに全国ツアーが予定されていましたが中止、8月17日から29日まで梅田芸術劇場で上演予定でしたが中止となり振り替え公演が行われている中でのライブ配信とライブビューイング中継。短い期間で日程を調整し直した劇団の力、ほんとにすごい。3月22日(日)の東京宝塚劇場公演千穐楽以来舞台に立つ雪組生のみなさん。それぞれの力を最大限に出しあいながらみんなで咲ちゃんを盛り上げてわたしたちに元気を届けていこうという熱気が配信の画面からも伝わってきました。確実に次の世代が育ってきていることを知らしめた舞台。芝居の雪組もまた層が厚い。

「『炎のボレロ』は1988年に星組の日向薫主演で上演され好評を博した作品を32年ぶりに再演。
舞台は1860年代フランス傀儡政権下のメキシコ。政府に抵抗して領地や財産を奪われ、家族をも失った青年貴族が、復讐のため、そして祖国を取り戻すために共和派の仲間たちと共に立ち上がる姿を、敵方の令嬢との恋を交えて描いた情熱的なミュージカル作品」(劇団のHPより)。

 わたしが日向薫さん主演のこの作品をみているわけではないのですが、幕があがると最初に目に飛び込んできたのは2メートルある?アルベルト@彩風咲奈さんの長い長い足、背の高さもさることながら面差しにも日向薫さんに似た雰囲気を感じました。柴田侑宏先生の脚本。まだ夢をみることができた時代、現実にはなしえない男のロマンを男役に託した作品なのかなと感じました。宝塚は夢を売る場所、座付き作家はみんなロマンティストなところがありますね、つくり手が夢をもっていなければ夢のある舞台を届けることはできない。古き良き宝塚といえばいえるかも。咲ちゃん、真ん中に立つと、こんなちょっと古風な作品がすごく似合うんですね。ヒロインのカテリーナ@潤花ちゃんもこの作品によく合っていたと思います。歌はもうちょっとがんばれ?かもですがダンスの表現力が素敵でした。健康的な笑顔が満開になると舞台の上にひまわりが咲いたような明るさをもった娘役さん、このあと宙組に異動してどうなるのかな。白血病で?余命宣告されている敵役、ジェラール@朝美絢さんは一年ぶりの男役、軍服がよく似合い、モニカ@彩みちるちゃんをほんとは大切に思っている屈折した感じ、病をおして執拗にアルベルトを追いかけようとする姿。ワンスの娘役も可愛かったですがこんな男役をまたみたかった。モニカへの顎くい、宝塚の男役にしか許されない色気と仕草の美しさよ。彩みちるちゃんも光っていました。朝美絢とすごく合っていて、男役に寄り添い、相手を輝かせながら自分もよりいっそう輝く姿は桜咲彩花さんを思わせました。これから大劇場でもさらに出番は増えていくかな。共和派のフラミンゴ@懸千(あがたせん)くんが、我ここにありと存在感を知らしめたと感じました。フランスのブラッスール公爵@久城(くじょう)あすさんの存在感も舞台を支えていました。ブラッスール公爵の息子、ローラン@叶(かのう)ゆうりさんが白い王子様キャラだったのはちょっとびっくり、もっと濃いキャラを演じていただきたいのは勝手な願望。メキシコの貴族、ドロレス伯爵@奏乃(そうの)はるとさんが娘カテリーナのために自分の命を差し出す覚悟をしているであろうことは終盤になって手に取るわかりました。悲しい結末になるのかとドキドキ、皇帝をメキシコに置いたままパリに逃げ帰ろうとするブラッスール公爵を撃つと自分も死のうとしたところをアルベルト、フラミンゴ、そしてジェラールも現れてブラッスール公爵を撃ったのは自分たちだとドロレス親子を救う結末。アルベルトとカテリーナが幸せに結ばれる希望のある終わり方でした。ジェラールもフランスへは帰らずモニカと残された時間を共に過ごしていくのかな。アルベルトの台詞に「一生懸命生きていく」ということばが何度かありました。きっと柴田先生が託した夢であり希望。また聴きたいですね。

 『Music Revolution!-New Spirit-』は一年前の本公演とは違うショーのような印象でした。どこの場面がどう変わったと細かく言うことは全くできないのですが場面が新しくなっていたり、衣装にも変更があったかな。真ん中の個性が違えばショー全体の個性も違ってくる。咲ちゃんの白いスーツ姿、脚長が舞台に映えました。ショーでも懸千(あがたせん)くん大活躍。ヒロインポジションは潤花ちゃんと彩みちるちゃんとでわけあっていた感じなのかな。フィナーレでデュエットダンスはなくトリプルダンス?素敵でした。みちるちゃん、キラキラキラキラ、キラキラキラキラ。エトワールの娘役さんものすごく歌うまで美人、どなたかと気になったら、有栖妃華(ありすひめか)ちゃん。本公演ではまだまだ出番が少ない下級生が活躍できるのはいいですね。ロケットダンス、数えたら10人?でしたが人数の少なさを感じさせまいと所狭しと元気に踊っていました。

 カーテンコールで咲ちゃんが挨拶、「今日はブルーレイとDVD収録、ライブビューイング中継、オンデマンドでライブ配信された特別な公演、全国の皆さんみてますか?」と手を振ると朝美絢さんもすっごいニコニコ笑顔で手を振っていたのが印象でした。「全国を回る予定だった公演が中止になりましたが、こうしてカメラを通してみなさんと繋がることができました。」愛媛県出身の咲ちゃん、5月19日に高知県で公演する予定でした。「ちょっとお時間いただいても」と組長の奏乃はるとさんに遠慮がちに気をつかいながら、「いつか絶対愛媛に行くけんね」と愛媛弁?で地元に呼びかけ。凱旋したかったですよね。いつか叶うことを願っています。

 とにもかくにも振替公演が無事に上演できてほんとによかったです。今年の冬のレビューガイドをみるとコロナがなければ8月17日に雪組トップコンビは宝塚大劇場を卒業しているはずでした。今の状況だと来年のスケジュールを確定することはまだ難しいですね。何を信じればいいのか正直わからない。社会の賛同を得ながら上演していくために、劇団は国の方針から外れないよう調整し続ける緊張の日々。一回一回奇跡。こんな時に、こんな時だからこそ、元気とパワーを届けようと額に汗しながらキラキラキラキを一生懸命に届けてくれているジェンヌさんたちの姿にパソコンの前で涙が出ました。がんばれって応援したくなりました。ほんとにありがとう。

 一年前の『Music Revolution!』、オンデマンド配信されたのでなんどか視聴したい、また新たな気づきもあるかな。



















日生劇場のサパ、コロナに台風、大丈夫かな、自分も無事でいないとね。



咲ちゃんと同期のキキちゃんのクリアケース、柔らかいのでメガネ(老眼鏡)ケースになります。広げることもできるすぐれもの。他にも文房具入れたり、いくつあっても使えそうですがひとつでがまん。



元気を出すために部屋にポスターカート、飾りました。
無事に生き延びていることだけで十分すごいんだけどそうとばかり言っていられないのがつらいところ・・・。
笑顔はいいですね。