たんぽぽの心の旅のアルバム

旅日記・観劇日記・美術館めぐり・日々の想いなどを綴るブログでしたが、最近の投稿は長引くコロナ騒動からの気づきが中心です。

不適切受給、不正受給

2022年11月15日 16時21分22秒 | 気になるニュースあれこれ
2022年11月15日読売新聞、
https://news.yahoo.co.jp/articles/c2b11001fafe32f876b367ede56c977124586709より、

「コロナ空床補償、不適切受給を一斉点検へ…全国の医療機関4000施設対象-

厚生労働省は、新型コロナウイルスの入院患者を受け入れる医療機関に支払った補助金「病床確保料(空床補償)」について、不適切な受給がないか点検するよう都道府県に通知した。会計検査院が7日に公表した報告書で、9都道府県計約55億円分の不適切受給の指摘があり、一斉点検が必要と判断した。

 通知は8日付。都道府県に対し、2020~21年度の2年間で支払いを受けた各医療機関に過大受給などがなかったかを照会するよう求めた。回答期限は12月上旬で対象施設は少なくとも約4000。不適切な受給が確認されれば、都道府県が返還を求める。」



2022年11月7日産経ニュース
https://www.sankei.com/article/20221107-YGJ6PQNYQVM4VFXXC353TP4A3Q/より、

「独法の積立金前倒し返納で防衛財源を確保へ-

政府は今後の防衛費増額に充てる財源の一つとして、厚生労働省所管の2つの医療系独立行政法人に対し、積立金(利益剰余金)の国庫返納を前倒しで求める方向で調整に入った。独法は関連法で業務運営計画である中期目標期間の終了時に保有する積立金を国庫に納めることが定められているが、期間途中での返納は異例。防衛費増額の財源は年末の国家安全保障戦略など「安保3文書」改定に合わせて決める必要があり、早期返納はこれに道筋を付ける狙いもある。

返納を求めるのは、全国有数の公的医療機関グループである国立病院機構(NHO、楠岡英雄理事長)と地域医療機能推進機構(JCHO、山本修一理事長)の2法人。令和3年度の積立金はNHOが819億円、JCHOが675億円となっている。

両法人は、政府が新型コロナウイルス流行時の病床確保に向けた補助金を支給し始めた2年度以降、収益が急速に改善した。計87ある独法の中でも積立金が突出して増えたことから、早期の国庫返納を求める。

JCHOは、政府の新型コロナ感染症対策分科会の尾身茂会長が今年3月末まで理事長を務めていた。コロナ病床だと申告し、補助金を受け取りながら患者を受け入れない「幽霊病床」の存在も指摘されていた。

両法人の中期目標期間はともに5年度までの5年間で、積立金の返納は通常ならば6年度となる。

政府は防衛費増額の財源確保策の一つとして両法人の積立金を計上するため、今月に入り、両法人に早期の国庫返納を求める方向で検討に入った。独法の関連法には国庫に前倒しで返納する規定がないため、新たな立法措置も検討する。」


→なんで税金泥棒の尾身さんがいつまでもコロナ分科会会長におさまっているんですか?

《JCHOは、政府の新型コロナ感染症対策分科会の尾身茂会長が今年3月末まで理事長を務めていた。コロナ病床だと申告し、補助金を受け取りながら患者を受け入れない「幽霊病床」の存在も指摘されていた。》



2022年11月7日日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUE316RI0R31C22A0000000/より、

「税の無駄455億円 検査院報告、コロナ病床で55億円過大 社会・調査-

会計検査院は7日、国の2021年度決算の検査報告を岸田文雄首相に提出した。税金の無駄遣いや有効活用できていない状況を指摘したのは計310件、約455億円だった。新型コロナウイルス対策事業を巡り、21年度までの3年間で約18兆円が未執行と判明。医療機関向けのコロナ病床の確保事業で約55億円の過大支給も見つかった。

首相は「検査報告を真摯に受け止め、行政に対する国民の信頼を取り戻すべく取り組みを進める必要がある」と述べた。

今回はコロナ対策事業として国が19~21年度に計上した約94兆4920億円の執行状況を重点的に調べた。約19%の17兆9998億円が未執行で、うち22年度への「繰越額」が13兆3254億円、使われず国庫に残したままの「不用額」が4兆6744億円だった。

検査院は20年度決算報告でも19~20年度の予算約22兆8560億円が未執行と公表したが、大きな改善は見られなかった。不用額が最も多かったのは感染拡大で事業が停止した観光需要喚起策「Go To トラベル」事業で約7743億円に上った。

検査院は昨年に続き「予算の繰越額や不用額などの執行状況を国民にわかりやすく提供すべきだ」と各省庁に求めた。

コロナ関連の個別事業では病床を確保するために医療機関に支払われる交付金で約55億円の過大支給があったと指摘した。医療機関側から対象期間や病床区分を誤った申請があり、自治体や国のチェックも不十分だった。」

 

『プラム・クリークの土手で』より

2022年11月15日 01時26分39秒 | 「大草原の小さな家」への旅
「大草原の小さな家」への旅_ミネソタ州ウォルナット・グローヴ_父さんの鐘
https://blog.goo.ne.jp/ahanben1339/e/a22798ce539904aa1e4c4334fbb37c32


「大草原の小さな家」への旅_ミネソタ州ウォルナット・グローヴ_プラム・クリーク(1)
https://blog.goo.ne.jp/ahanben1339/e/ffd428bd2c2d34ae994c23600a2d0739


「大草原の小さな家」への旅_ミネソタ州ウォルナット・グローヴ_プラム・クリーク(2)
https://blog.goo.ne.jp/ahanben1339/e/3722fadbf28aa7befc137abd8f325fd6




「昼ごはんがすむと、とうさんは洗いたてのワイシャツを着て、ヴァイオリンの箱から三ドル出しました。あたらしいブーツを買いに町へ行くのです。その週は、馬たちは毎日労働していたので、家で休ませるために、とうさんは歩いて出かけました。

 その日の夕方、とうさんはかなりおそくなって帰ってきました。ローラは、クリークのザリガニの巣の所であそんでいたので、とうさんの姿が丘に見えると、ジャックといっしょに丘をかけのぼって、とうさんのあとから家へはいりました。

 かあさんは、ストーブの前で土曜日ごとの仕事のパン焼きをしていて、天火からパンをとりだしながらふり向きました。

 「ブーツはどうしたんですか、チャールズ?」かあさんはびっくりしてききます。

 「じつはな、キャロライン」とうさんはいいました。「町でオルデン牧師に会ったら、教会の鐘楼に入れる鐘のための資金が、どうしてもたりないって言うんだ。町の連中は、みんなできるかぎりの献金をしたんだそうだが、ちょうど三ドルだけ不足だったのさ。それで、その分を献金してきたんだよ」

「まあ、チャールズ!」かあさんは、ただそういったきりでした。

 とうさんは、口をあいたブーツを見おろしました。「なに、もう一度つぎをあてるさ。なんとか繕えるだろうよ。それに、信じられるかい、あの教会の鐘は、ここまでちゃんときこえるそうだよ」

 かあさんは、あわててストーブのほうを向いてしまい、ローラはそっと出ていって、戸口の段にすわりました。のどがしめつけられて、きゅっと痛みます。とうさんがあたらしいブーツを手にいれるのを、ローラはどんなにか待っていたのに。

「いいんだよ、キャロライン」とうさんの声がきこえてきます。「小麦の刈り入れも、もうそう先のことじゃないんだから」」

(ローラ・インガルス・ワイルダー著・恩地三保子訳『プラム・クリークの土手で』2002年11月20日初版、2012年3月5日第5刷、福音館書店、236-237頁より)


「暗い空に、星は、小さく、霜がついたように見えます。馬の蹄が、かたく凍った地面にカッカッと鳴り、馬車はガラガラ音をたてて走ります。

 とうさんが、何かほかの音をききつけました。「ドウ、ドウ!」とうさんは手綱をひきました。サムとデイヴィッドが足を止めます。でも、あたりは一面に暗く、寒く、静まりかえっていて、ただ星が光っているだけでした。すると、その静けさのなかから、美しい音がひびきわたりました。

 澄んだふたつの音色が高くひくくひびき、また間をおいてふたつ、そしてまたふたつ。

 みんなじっとして耳をすまします。サムとデイヴィッドだけが、くわのはみをチャラチャラいわせ、フーッと息をしました。このふたつの音は、高くはっきりと、ひくくやさしく、いつまでも鳴りつづけています。まるで、星が歌っているようでした。

 もっときいていたいのに、かあさんが小声でいいました。「そろそろ出かけましょうよ、チャールズ」そして、馬車はまたガラガラ走りだしました。でも、そのガラガラいう音をむって、ローラには、ゆれ動くその音をきくことができたのです。

「とうさん、ねえ、あれなんの音?」ローラがきくと、とうさんはいいました。「あたらしい教会の鐘の音だよ、ローラ」

 このために、とうさんは、古いつぎだらけのブーツをはいていたのでした。

 町は眠っているようでした。店の前を通ると、なかは真暗です。すると、ローラは声をあげます。「ねえ、教会を見て!なんできれいでしょう!」

 教会にはあかあかと灯がともっています。どの窓からも明かりがこぼれだし、だれかを入れるために扉がひらくと、おもての闇に明りがどっと流れでるのです。馬が止まるまでは、けっして立ちあがってはいけねいといわれているのに、ローラは、思わず毛布からとび出しそうになりました。」

(同、303-305頁より)