愛国者の邪論

日々の生活のなかで、アレ?と思うことを書いていきます。おじさんも居ても立っても居られんと小さき声を今あげんとす

護憲か改憲かという構図の中に憲法形骸化拡散と積極的平和主義のスリカエに大渇!憲法活かす論を大声で!

2014-05-23 | 憲法を暮らしに活かす

「護憲」より「改憲」の方が良さそうという印象操作が振りまかれている! 

言葉の二面性とトリックでゴマカス、マスコミの典型記事をご覧ください。以下のコラムとブログを読んで、「護憲か改憲か」論の枠組みの問題点・限界について検証してみることにしました。まず、ご覧ください。


永崎新聞コラム 水や空 憲法解釈...? 5月18日http://www.nagasaki-np.co.jp/news/mizusora/2014/05/18101428013407.shtml

 「言語的にはなにもむずかしいことはない。子どもでも理解できるようにわかりやすく書かれている。なのになぜ、これほど多くの政治家や法学者が理解できないのか」。その理由は「ことばがそのままを言っている、ということが信じられないからだと思う」▲1年ほど前、この欄で紹介した「やさしいことばで日本国憲法」(マガジンハウス)という本の中で、日本国憲法の第9条について、米国の政治学者ダグラス・ラミスがこんなふうに記している▲あらためて憲法の規定を読み返してみる。確かに、細かなことは何も書かれていない。あるのは戦争や武力行使の放棄と、そのための戦力の不保持と、交戦権の否定だけ▲好みのメンバーを集めてこしらえた「懇談会」が提出した報告書を受けて-という「出来レース」のお手本のような手順を踏んで、安倍晋三首相が「憲法解釈の変更を検討する」意向を表明した。だが、憲法に書かれていないことの何を、どう解釈して「集団的自衛権の行使容認」を導き出そうというのか、何度考えても理解に苦しむ▲"護憲派"とされる人々から「これなら憲法改正を正面から問う方がまだましだ」という声が上がり始めた。ひょっとして真の狙いはここにあるのか、とあらぬ想像を巡らせてみる。(智)引用ここまで

憲法記念日の日テレ「主従逆転」ニュースは誘導では? 大型連休中のテレビ報道の「あれれ?」(その3)2014年5月6日http://bylines.news.yahoo.co.jp/mizushimahiroaki/20140506-00035082/

前述のNHK「ニュース7」でも使った「護憲派」と「改憲派」という区分とよく比べてみてほしい。日本テレビは「改憲派」を憲法改正への「賛成派」とし、「護憲派」を憲法改正への「反対派」と主従を逆転させた。一般的に人は「賛成派」にはポジティブな印象を持ちがちだ。他方で「反対派」にはネガティブな印象を持ちやすい。これでは「憲法改正」への賛成派が世の流れで、こちらを支持せよと暗黙にいわんばかりの報道だ

これは世論の「誘導」を狙ったような”区分”とも言えるのではないか。

昨年の参議院選挙では「ねじれ解消かどうかが争点」と報じたテレビ局が世論を誘導した疑いがあるが、今回も同様に人々を憲法改正「賛成」へとやわらかく誘導することにつながるのではないか。言うまでもなく、ニュースの言葉づかいはなるべく「客観的」「公正中立」というのが鉄則のはずだ。そうした報道のセオリーがこうしたちょっとしたニュースでも守られていない。NHKの「ニュース7」のように、「護憲」が主となり、「改憲」が従の順番で報道するのが正しい報道のセオリーのはずだ。

それなのに日本テレビは見出しから「主従を逆転」させた。

こちらが世の流れですよ」と誘導するかのような報道だと評価できる。報道のセオリー違反というだけではない。国論を二分するデリケートな問題なのに、視聴者にまったく説明せずにこうした報道を人知れず行っているのが”姑息”に感じる。まるで国民が気づかぬ間に進めようとする「解釈改憲」に通じる姿勢だ。変えるなら視聴者に向かって堂々と宣言してから変えてほしい。 (引用ここまで

 古い、おしつけられた、時代の変化に合わない憲法を護れ?

どうでしょうか。「護憲」、「憲法を護れ!」、これだけだと、時代の変化に対応できなくなった「古い憲法」「押し付けられた憲法」を「守れ」ということにスリカエられてしまいませんか。内容など全く関係なく、この言葉だけで、「護憲」派は憲法「改正」派の方が新しく、「改革」派のような印象操作によって孤立させられてしまいます。憲法関係の世論調査の質問項目をみると、いっそう明らかになります。完全なトリックです。安倍首相をはじめ、前後自民党が憲法をないがしろに、改悪するためにあらゆる手口を使って策動してきたからこそ、「憲法を護れ!」と言ってきたのに、です。

安倍政権の応援団化したマスコミ、特にテレビは自民党の「改悪・改憲」の内容は、全くと言って良いほど、詳しくは報道しないのです。自民党の「改悪改憲」論は、憲法「改正」論・派ですから、内容など知らなくても、「良いじゃないの?」となります。ここに言葉のスリカエがあります。

マンネリ「護憲」派の弱点をついた安倍式「積極的平和主義」論

こうした、ある意味使い古された、マンネリコピーの弱点を巧妙に突いてでて来たのが、「積極的平和主義」論です。しかも「護憲」は、やはり古い、「保守」と同じ印象です。「守旧」派と重なります。ここに安倍首相派のコピーが光ってくる理由があります。こうした局面を切り抜けるために持ち出してきたのが、「積極的平和主義」論です。言葉だけを見れば、問題なし!です。ベトナムなど海外諸国が、賛成するのは当然です。世論調査の結果、賛成派が30%もいるのは、こうしたスリカエとゴマカシが功を奏しているのでしょう。

こうした「護憲」派の弱点をついて攻撃してきたコピーが、「自虐史観」と「自由主義史観」です。これは侵略戦争を批判する平和教育に対して、自国の悪いところばかりを教えるのか!という「自虐史観」思想の論理と同じです。彼らは、自分たちのことを「自由主義史観」と呼びました。皇国史観を糊塗するトリックです。政治の悪いところを批判すると「自虐的」として罵倒し、黙らせる思想と論理と同じです。 

これはフクシマの不安を放置しておいて、「風化」をつくっておいて、そうした無策の結果生まれた不安現象などを批判すると、今度は「風評被害を助長するな」と攻撃、バッシングすることと同じです。自らの努力を棚に上げて置きながら、です。「風化」と「風評」はセットですが、いずれも、その根幹、政権のサボりについては不問なのです。

近代史にみる言葉のスリカエは侵略戦争をゴマカス、正当化するため! 

「護憲」派と「国体護持」論をリンクしないようにしているのも面白いところです。そもそも自民党の改憲案は、極めて復古調です。戦前の「国体護持」そのものです。これは橋下氏がつくった「維新」と同じです。「明治」「維新」、徳川政権時代を暗いものとして印象づけるために「明治」を作り出し、「御一新」として「維新」と呼ばせました。「四民平等」「文明開化」「富国強兵」「殖産興業」もそうです。しかし、肝心なところは、「神武創業」を原点とする「復古」でした。天皇が神々に誓った「五箇条の誓い文』の第一の「広く会議を興し万機公論に決すべし」もウソでした。言ってることは当然のことでしたが。また戦前の「大東亜共栄圏・「五族協和·王道楽土」同じです。

五穀豊穣を願った庶民の太陽信仰を示した日の丸と長寿を祝う歌を謡った君が代は、本来的には命の大切を謡った庶民の願いだったのですが、これを人殺しの装置にスリカエたのです。その歴史を糊塗して、ゴマカシて現在、何事もなかったかのように、無自覚的に、国歌と国旗だとして歌い、礼拝しているのも、同じです。 

現在の「新自由主義」「規制緩和」「貿易自由化」もそうです。会社に縛られる終身雇用と異なる「フレックスタイム」「自由契約」「派遣労働」「非正規雇用」「新しい雇用形態」、全く問題ありません。

戦後の「自由民主党」はどうでしょうか。「自由」を掲げる政党が、どうして日の丸君が代を強制するのでしょうか。「民主」と言っている政党が、どうして小選挙区制を温存しているのでしょうか。「日米安保」「日米同盟」「日米軍事同盟」を比べてみると、どうでしょうか。印象は。

というように、言葉は印象と実態は必ずしも一致しません。そこがネライです。安倍首相派は、美しい言葉とはウラハラに、その言葉の持つ、もう一つの顔であるトンデモナイ方向に、戦前と同じように突き進んでいるのは周知の事実です。これをどれだけの国民が理解するか、そこにかかっているように思います。

そこで、以下のポイントについて、どのように浸透させていくか

 憲法否定のためのスリカエを見抜く思想と論理をどう構築するか!

デタラメ憲法「改正」派、マンネリ「護憲」派から「活憲」派へ

1.憲法「改正」派の「改憲」論を、「改悪」論だと印象できるようにするためにはどうするか。

2.「積極的平和主義」が、実は、「危機」を放置・泳がせ、「軍事的抑止力」論を強化するためのトリック言葉であることをどう見抜くか。

3.安倍首相の改悪改憲政策に対して「憲法を護れ」と主張する「護憲」論をどのようにして多数派にするか。

4.「古い憲法」論、「押し付けられた憲法」論をどうやって論破していくか。

5.「軍事的自衛権」論か、「非軍事的自衛権」論か、「軍事的抑止力」論か、「非軍事的抑止力」論か、「軍事的安全保障」論か「非軍事的安全保障」論か。

6.憲法九条には、「個別的自衛権行使」論ばかりか、「集団的自衛権行使」論も書かれ手いると主張しはじめてきたが、本当か。

7.尖閣諸島に中国が攻めてきたらどうするか。

8.北朝鮮はアメリカのどこに核ミサイルを撃ち込もうとしているか。

9.北朝鮮は日本にミサイル攻撃をするか。

10.「急迫不正」の「侵略」と言うが、どこの国が、何のために、どのようにして、日本のどこを、「侵略」するのか。国連の侵略規定、戦争の違法化は無視するのか。

11.「必要最小限」の「戦力」というが、どんな「侵略」を想定した、それくらいのたたかいを想定した「必要」な、かつ「最小限」の「戦力」か。

12.日本国憲法の平和主義に書かれている「積極的平和主義」とは何か。

13.憲法九条は、国際紛争を解決する手段として、交戦権を使った国家の戦争を永久に放棄している、そればかりか、国家による武力行使=暴力行使も、更には武力による威嚇=脅し=軍事的抑止力も永久に放棄した。であるならば、国際紛争はどうやって解決すると書いてあるのか。憲法前文と本文のその他の条項のどこに書いてああるのか。

14.憲法尊重擁護の義務を負っている天皇、国会議員や裁判官、公務員などが違反した場合はどのような罰則があるか。

以上のコピーをどうのように国民的議論に付していくか、これに成功すれば、安倍政権は崩壊し、憲法を活かした政権が誕生することでしょう。

その点で「護憲」派ではなく、「活憲」派と呼ぶべきでしょう。憲法をないがしろにして形骸化し、否定してきた自民党のデタラメ・スリカエ・大ウソ・トリックについては、憲法を活かした活動をしているかどうか、その点をものさしにして、問い返していくことでしょう。そこにかかっているように思います。


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