愛国者の邪論

日々の生活のなかで、アレ?と思うことを書いていきます。おじさんも居ても立っても居られんと小さき声を今あげんとす

学校における暴力行為問題を自民党の改悪憲法草案思想で解決させようとスリカエる産経に大喝!

2015-09-29 | 時代錯誤の安倍式教育再生

日本国の最高法規=ルールを守らない安倍首相を免罪して

家庭のしつけと教師の指導責任に転嫁する産経の不埒!

憲法と子どもの権利条約を勉強し直せ!

小学生の暴力/我慢と思いやり教えたい

産經新聞/2015/9/29 6:00

http://www.sankei.com/column/news/150929/clm1509290002-n1.html

小学生の暴力行為が過去最多となった。とくに、低学年で増加が目立つことが心配だ。暴力の芽を摘むしつけや指導ができているか。親も教師も日頃の教育を見直してもらいたい。

全国で無菌質の小学生が暴力を振るうのは何故か!親と教師の日頃の教育、しつけや指導の問題でしょうか!産経の言いたいことの根本がここにあります。

毎年、全国の小中高校などで把握された児童生徒の問題行動を文部科学省がまとめている。同級生や教師を殴る、学校の物を壊すなどの暴力行為は昨年度、中学生が3万5千件余、高校生7千件余といずれも前年度より減少した。しかし小学生は増え、2年連続で1万件を超えた。この8年間の加害児童の学年別増加率をみると、小6生の2倍に対し、小1生が5倍と急増している。

小中高校生の18歳までの少年の暴力行為は5万2千件です。全国津々浦々で、毎日切れ目なく143件の暴力行為が発生していることになります。暴力による紛争が切れ目なく起っていることになります。異常です。

教育委員会からは、感情のコントロールがうまくできない児童が増え、ささいなことで暴力に訴える傾向が指摘された。暴れるのを制止した教師を蹴る、注意した通行人に暴力を振るうといった事例もあった。

感情のコントロールがうまくできない少年が増えたのは、何故でしょうか。親や教師の問題でしょうか。産経の皮相な見方が浮き彫りになります。

どう防いでいくか。学校の対策とともに、親の責任が重いことを自覚してほしい。家庭のしつけは何も難しいことではなく「普通に育てればいい」という専門家の指摘がある。ところが、厳しく罰すべきときに、子供の顔色を気にして、叱れない親が少なくない。「個性」を伸ばすことを勘違いして、わがままを許す放任になっていないか。日常のあいさつの大切さを教え、家庭のルールを決めて、守らせる。「お手伝い」を通した小さな成功、失敗の体験も大事だ。我慢や思いやりの気持ちを体験的に育みたい。

産経が言いたいのは、「学校の対策」と「家庭のしつけ」です。まず、この指摘こそが、子どもの身勝手を創りだしている最大の要因です。特に「普通に育てればいい」という、根拠のない「専門家の指摘」です。今、親が「普通に育てられない」のは何故か!全く無視をしています。親がどのような社会的状況に置かれているのか、全く想定も想像もできていません。

だから「『個性』を伸ばす」=「わがままを許す放任」論、親の「責任転嫁」論となるのです。産経の指摘するような親が増えたから、日本全国各地で、少年の暴力行為が増えたというのです。果たして、本当にそうでしょうか。全く非科学的「家庭のしつけ」論です。

いや、最初から、この思想が、あると言えます。この思想は、「権利を言う前に義務を果たせ」論が透けて見えてきます。これは戦前の「大日本帝国憲法」の「臣民の権利と義務」論とそれを元にした「自民党憲法改正草案」の「国民の義務」論です。http://tcoj.blog.fc2.com/blog-entry-12.html

だから、単純です。「個性を伸ばす」「わがままを許す放任」を排除するためには、「日常のあいさつの大切さを教え、家庭のルールを決めて、守らせる」「『お手伝い」を通した小さな成功、失敗の体験」「我慢や思いやりの気持ち」を「体験的に育」めば、全国各地で毎日切れ目なく行われている143件少年の暴力行為がなくなる!というのです。

この「家庭のルール」論は、「自民党憲法改正草案」の「家族、婚姻等に関する基本原則」論が浮かんできます。http://tcoj.blog.fc2.com/blog-entry-24.html

万歩譲って、産経の主張が、対策として相応しいとすると、こうした「親の責任」が果たせない時はどういうことになるでしょうか!「自民党の憲法改正草案」の下地づくりが、ここに下されているのです。

産経の言うような「普通」の日常生活の、いわば「当たり前に事柄」を強調することで、反論を許さない『風潮』を創りだし、自民党の憲法改悪の思想的風潮を醸成していこうとする手口が浮き彫りになります。

これは戦前の教育勅語の、いわば「普通」の「徳目」を挙げながら、最終的には「一旦緩急あれば、義勇公に奉じ天壌無窮の皇運を扶翼すべし」論に導いていった手口と同じことになります。

学校との信頼関係も重要だ。自分の子が悪いのに、叱った教師の悪口を親が言えば、子供の不信は教師に向かい、言うことを聞かなくなる。

このような「風潮」を創りだしてきたのは、一体全体誰でしょうか。教師の「一部の不祥事」を利用して、学校と教師へのバッシングの嵐を浴びせてきた産経が創りだす『風潮』には、全く沈黙・免罪です。「日の丸=国旗」「君が代=国歌」の強制はしてはならないという「ルール」を無視をして、口パクまで強制することで、学校を委縮させているのは一体全体誰なのか、全く不問です。

もちろん、教師の指導力の向上も欠かせない。破れたガラス窓のような軽微な事象から早めに対処した方が治安悪化を防ぎやすいという。生徒指導にも、この「割れ窓理論」を応用したい。ルール違反には、その都度毅然(きぜん)と対応する、ぶれない指導が有効だ。友人の発言を静かに聞くなどの基本的ルールを守らせて問題行動を減らした例もある。

「家庭のルール」を含めた「学校におけるルール違反」論で事例で浮かんでくるのは、国会です。国家の最高責任者を自認する安倍首相のヤジを子どもはどのように受け止めていることでしょうか?

国家の最高法規=ルールを身勝手な解釈で「違反」して居直る安倍政権が、毎日毎日。マス・メディアを通して、子どもや親に垂れ流されています!

国民の反対を押し切って、ルール違反の戦争法案の採決強行を謀る。沖縄の民意を無視して、辺野古基地建設を強行する。原発再稼働反対の声を無視して、経済優先を口実に再稼働を強行する。TPPの公約に違反して推進する。異に沿わない組織を「岩盤規制」として、「緩和」「改革」の名の下に、組織改悪を強行する。8時間労働制、勤労の権利と国家の義務を「規制」として、「緩和」する非正規労働者を増やす。

などなど、「新自由主義」という「規制緩和」路線が、日々、日本国中に、全国津々浦々に垂れ流されています。そもそも国家の最高法規である日本国憲法を「岩盤規制」として捉え、その「規制」を「緩和」するとして、形骸化してきたことに、現代日本の最大の『風潮』があります。

そもそも、この国家の最高法規である日本国憲法を使って「厳しく罰すべきときに、企業経営者・上司の顔色を気にして、訴えられない、意見表明できない労働者が少なくない」、いわば「ブラック企業」が蔓延して、当たり前の日本社会があります。「会社の利益」を伸ばすことを最優先することを是認し勘違いして、成果主義を野放しにして、経営者のわがままを許す放任になっていないか」。

違憲の選挙制度によって創られた偽装・偽造の「一強多弱」論の名の下に、「民意尊重」=「主権在民」という「ルール」を無視して身勝手が横行していないか!

産経の視点からは、以上述べたことは、全く想定も想像もできないことでしょう。ここに家庭と学校に責任を転嫁するスリカエ・デタラメ・ゴマカシ・大ウソが浮き彫りになります。

何よりも授業が分かりやすく、話がおもしろい教師のクラスは落ち着いているといわれる。日々の指導が肝心だ。(引用ここまで

ここでも、「といわれる」と、「普通」のことが強調されています。産経の言い分をそのまま使えば、「授業が分かりやすくない、話がおもしろくない教師のクラス」があるから、全国各地で少年の暴力行為が横行しているということになります。ここでも教師責任論が浮き彫りになります。

しかし、ここにもゴマカシがあります。「分かりやすい授業」ができる教師」「おもしろい話ができる教師」がいないから、そのような日々の指導ができないから「クラスが落ち着かない」。だから暴力行為が増えるという産経の思想です。

ここにも、新自由主義政策を推進してきた自公政権と安倍政権によって創りだされているワーキングプアと家庭の貧困、子どもの貧困、教師の多忙化などには、全く目もくれず、ひたすら家庭しつけと教師の指導責任に転嫁する産経の身勝手思想が浮き彫りになります。

そもそもこの産経・安倍派の推進する「新自由主義」政策は、この言葉だけを視れば、「全くその通り!」となりますが、実態は、労働者・国民の汗と涙と血を犠牲にして大企業と富裕層の利益を保障するものです。

これは「自由競争」の名の下に、成果主義賃金とブラック企業に代表される「弱肉強食」「優勝劣敗」思想に基づくものです。この思想が、『風潮』として、教育行政とマス・メディア・企業を通して、当たり前のものとして日本国中を席巻させているのです。

この「風評」が、家庭と学校と子どもに浸透していることは「塾」の拡散に象徴的です。「学校との信頼関係」を失わせる最大のシンボルが「塾」であることは、余りに明白なことです。この「風評」を広げる『風潮』こそ、新自由主義政策、小さな政府づくりを推進してきた自民党政権にあることは一目瞭然です。

ここに、産経の、スリカエ・ゴマカシ・デタラメ・大ウソが浮き彫りになります。

最後に、産経の、スリカエ・ゴマカシ・デタラメ・大ウソを強調しておきます。それは憲法9条を敵視する安倍政権こそ、少年の暴力行為の最大の装置だということです。

そもそも憲法9条は、国際紛争を解決する手段として、国家による戦争・武力行使・武力による威嚇を永久に放棄することが明記されていることは周知の事実です。これは紛争=諍いを、どのような方法で解決するか、ということの「ルール」を明記したのです。

しかも、憲法前文には、「自国のことのみ専念して他国を無視してはならない」と「政治道徳」「不偏性」を強調しているのです。

このことは、人間は対等平等であること、互いに尊重し合わなければならないこと、問題があれば、暴力や脅しで解決するのではなく、話し合いで解決すること、これこそが人間相互の関係にある最高の「ルール」「道徳」であること、このことを憲法で指し示したのです。憲法こそが、戦後日本国の「最高の道徳」観を示していると言っても過言ではないでしょう!

この二つの事実、すなわち最高法規=ルールを、学校教育・家庭のしつけ、社会の「ルール」に当てはめて徹底させていくことを、一貫してサボタージュしてきたのは、戦後自民党政権です。

産経の主張の言っている「普通」のことの根底に、この憲法の「道徳」観が明記されているのですが、産経は、この事実をスルーして、スリカエ・デタラメ・ゴマカシ・大ウソを吐くのです。


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