アンダンテのだんだんと日記

ごたごたした生活の中から、ひとつずつ「いいこと」を探して、だんだんと優雅な生活を目指す日記

声部の意識と表現、個性

2016年05月06日 | ピアノ
吹き抜けに置いてあるグランドピアノで次々弾いてみた中に
アルカン エスキスより第17曲「3声の小さな前奏曲」
がありましたが、

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これはさすがに「ピアノらぶ」な友人夫婦もご存じなかったらしく、壁越しで聞いてるときには「バッハ? いや違う!?」と謎を呼んでいたらしいです(笑)

今、私はバッハのインベンションをえっちらおっちらやっているところで、シンフォニアは一曲も手をつけていませんから、私の「三声デビュー」はアルカンってことになりますねーははは(^^;;

この曲、音符はパラリとシンプル、しかもたった1ページなのですがこれが案外クセモノで、弾きにくいのなんのって、なんか「え? 次の音そっち!?」って感じでとにかくこれまで触ったことない感触。弾いても弾いてもなかなか並ばない。

聞いた感じはこのような→森下唯氏の演奏で

もう五月ですから森下唯氏によるレッスン日も迫ってきてますしどうにかしなきゃと思っていたところ、例の「プロフェッショナル」を見てちょっと思い立ったことがあります。

三声なのでそれをひとつずつ、強調して弾いてみたらどんな感じになるだろうかと。

最初は「上」強調で…これはやりやすい
次は「下」強調で…これもまぁなんとか
最後に「中」強調で…これはかなり弾きにくいので何度もトライ

こうしてみると「中」の旋律はかなり奇妙で、そこだけ聞こえると意味がわからんのですが、そして他の二つの声部といい具合にからまると味わいが出てくるような…なんとなく…

もちろん、ただ「中」強調した弾き方というのは、いい演奏ではないんですが、そうやって練習してみたあとに「ふつう」に戻って弾いてみると、あら不思議…

ちょっと、弾きやすくなってる!! ややこしいところが頭に入ったから?
それと、ごく微妙な変化で、たぶん自分にしかわからないビフォーアフターだけど、ちょっと立体的にというか、曲にちゃんと「表情」がついて曲に意味が出てきたような。

必ずしも、ある声部だけを強く弾くような演奏をしなくてもいいんですが、曲を、どんな声部に分けてとらえているかというのはなんとなく演奏ににじみ出てくるものなのかもしれません。

牛田くんも、テレビ番組ではただマーキングつけた旋律を強く弾くみたいに映っちゃったかもしれないけど、実際のところ、いろいろ考えた中で、実際に聞いててわかるほど強調して弾いてる声部なんてごくわずかなんじゃないでしょうか。でも、「いろいろ考えた」ということで、その曲をどうとらえて、どう感じているかというのが変化して、それが演奏に出てくるということは大いにありそう。

タテヨコたくさんの音が並ぶピアノ曲の中で、「タテ」つまりいっぺんにどの音とどの音を押さえるかというのはそりゃもう、意識しなかったら弾くことができないので、これを意識しない人はいないけれど、どうかすると「ヨコ」は意識しなくたってとりあえず弾けてしまう。

そこであえてどのように「ヨコ」が意識されているかが曲に命を吹き込む。のかもしれない。
(もちろん、「表現」全般の中でごく一部でしかないことに変わりはないけれど)

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