「ピアノ男のソナチネソナタ」というブログに、「ピアノの音には弾いている人の性格が出るらしいです」という記事がありましたが、まぁ、そういうことはあったりなかったりなかったりすると思います。
←猫が歩いても音は鳴るが、人間は考えて音を出す。
それが証拠(笑)に、私はartomr師匠から「性格ゆえかなんだか奥ゆかしい」といわれたことがありますが
(参照: 「ガツンとエッジの効いた音がほしいこともある」)
それが実生活上の性格となんら関係ないことは明らかですからね。ははっ(^^;;
ところで「大きな音(音量)」を出すにはどうしたらいいかというと、ざっくりいえば打鍵スピードが速くなれば大きい音がでます。意識としては「力強く」弾いてるかもしれませんが、結果としてハンマーがどんなスピードで弦に当たるかというのが支配的要因になります。
電子ピアノ(あるいは、消音ピアノ)ではたぶん、この打鍵スピードをセンサーで感知して音量を決めていると思われます。
いろいろ検索してみましたところ、音量を決めるのは「スピード」だけである、打鍵が重い/軽いというのは錯覚であると言い切っている人もけっこういるみたいです。
でもですね…
消音ピアノを弾いていると、たまに、すごく軽く打鍵していて、リアルピアノではたいした音量にならないと思われるのに、ヘッドホンからはめっちゃ大きい音として出力されたってことがあります。たぶんですが、電子ピアノ(消音ピアノ)では捨象されている何らかの要因というものがあります。
ピアノのアクションはやたら複雑にできているので、話を簡単にするために「和太鼓」にします。太鼓はほんと純粋に打楽器で、人と太鼓の間にあるものはバチだけなんですけどね…
これ、力自慢の大男がでかい音出せるかっていうとそんな単純な話ではないです。
まずは「脱力」が大事で、べちっと叩いたあと押し付けてたら音は響かず止まってしまいますので、速やかな離脱が欠かせません。これが下手な人は、いくらマッチョでもへなちょこな音しか出せません。
では、「速やかな離脱」を前提として、バチが皮に当たるときのスピードだけが大事かというとそうでもないようで、
バチのスピードは速いけれども軽い音というのと、重量感のある音というのがあります。
いくら「速やかな離脱」といっても、バチが皮に接触しているごくわずかな時間に、どんな力が加わっているのかで音は変わってきます。
「ごくわずかな時間」の長短ということもありますし、その間にバチが完全フリー(バチの重さと速度だけの運動量を持っていて、手からは力を受けていない)なのか腕まで一体となっているのか、さらには腕から新たに力が加えられているのか? ということで音量や音色が変わります。その多彩さはこんな単純な楽器なのにビックリ(o_o) って感じです。
話がピアノになると、指はハンマーを直接触っていませんので複雑なのですが、やはり「スピードだけ」の問題ではないことは経験上明らかで、がつんとしたフォルテと、やわらかいフォルテはありますよね。ただし、なにせハンマーと弦が接触しているのがあまりに一瞬で人間がリアルには意識できないことと、力の加え方が間接的なのでなかなか上手な弾き分けが難しいです。
打鍵スピード以外に言及している文章は比較的少ないようですがさきほどひとつ見つけました。
「音の葉インタビュー 演奏と身体 中澤頼子」
「私は、打鍵のバリエーションにトライアングルを想定していて、その中の組み合わせで無限の音づくりができると考えています。トライアングルの頂点は、「スピード」「重さ」「圧力」です。 」
「スピード」と「重さ」だけでなく「圧力」という要因を出してくるところがおもしろいのですが、物理の用語の「圧力」で解釈しようとしても意味わかんないと思います。この方によれば「鍵に行くまでの「タメ」という感じでしょうか。肘のあたりから、すぐに 手首 → 指先 → 鍵 って行くのではなくて、それぞれの流れが、ちょっとこもるような、溜めるような感じです。」とあるので、おそらくは弦とハンマーの接触時間の長さをコントロールするノウハウなのではないでしょうか。
この三つの要因を意識することで、音のバリエーションは無限。それを、曲の中の一音一音、どういう音がほしいかで組み立てていくとのことです(!)
そこまで分解して考える人と、「妄想」から曲想をつけていく人(実は結果として上記でいう「スピード」「重さ」「圧力」を適切にコントロールして表現できている)と両方のタイプがあって、別に実際どっちのほうがうまいって話ではないでしょうけど、
ともかく。ピアノのすべてが打鍵スピードで決まると思いこんでいたら、そりゃさすがに結果も乏しいと思いますね。
また、リアルでの性格が奥ゆかしくても、ほしい音のイメージがあって、それに伴うテクニックがあれば、がっつんがっつん系でもいけるでしょう。妄想派でなく理屈派でいってほしい音を作ればいいんです。
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「はじめての中学受験 第一志望合格のためにやってよかった5つのこと~アンダンテのだんだんと中受日記完結編」ダイヤモンド社 ←またろうがイラストを描いた本(^^)
「発達障害グレーゾーン まったり息子の成長日記」ダイヤモンド社
(今回もイラストはまたろう)
←猫が歩いても音は鳴るが、人間は考えて音を出す。
それが証拠(笑)に、私はartomr師匠から「性格ゆえかなんだか奥ゆかしい」といわれたことがありますが
(参照: 「ガツンとエッジの効いた音がほしいこともある」)
それが実生活上の性格となんら関係ないことは明らかですからね。ははっ(^^;;
ところで「大きな音(音量)」を出すにはどうしたらいいかというと、ざっくりいえば打鍵スピードが速くなれば大きい音がでます。意識としては「力強く」弾いてるかもしれませんが、結果としてハンマーがどんなスピードで弦に当たるかというのが支配的要因になります。
電子ピアノ(あるいは、消音ピアノ)ではたぶん、この打鍵スピードをセンサーで感知して音量を決めていると思われます。
いろいろ検索してみましたところ、音量を決めるのは「スピード」だけである、打鍵が重い/軽いというのは錯覚であると言い切っている人もけっこういるみたいです。
でもですね…
消音ピアノを弾いていると、たまに、すごく軽く打鍵していて、リアルピアノではたいした音量にならないと思われるのに、ヘッドホンからはめっちゃ大きい音として出力されたってことがあります。たぶんですが、電子ピアノ(消音ピアノ)では捨象されている何らかの要因というものがあります。
ピアノのアクションはやたら複雑にできているので、話を簡単にするために「和太鼓」にします。太鼓はほんと純粋に打楽器で、人と太鼓の間にあるものはバチだけなんですけどね…
これ、力自慢の大男がでかい音出せるかっていうとそんな単純な話ではないです。
まずは「脱力」が大事で、べちっと叩いたあと押し付けてたら音は響かず止まってしまいますので、速やかな離脱が欠かせません。これが下手な人は、いくらマッチョでもへなちょこな音しか出せません。
では、「速やかな離脱」を前提として、バチが皮に当たるときのスピードだけが大事かというとそうでもないようで、
バチのスピードは速いけれども軽い音というのと、重量感のある音というのがあります。
いくら「速やかな離脱」といっても、バチが皮に接触しているごくわずかな時間に、どんな力が加わっているのかで音は変わってきます。
「ごくわずかな時間」の長短ということもありますし、その間にバチが完全フリー(バチの重さと速度だけの運動量を持っていて、手からは力を受けていない)なのか腕まで一体となっているのか、さらには腕から新たに力が加えられているのか? ということで音量や音色が変わります。その多彩さはこんな単純な楽器なのにビックリ(o_o) って感じです。
話がピアノになると、指はハンマーを直接触っていませんので複雑なのですが、やはり「スピードだけ」の問題ではないことは経験上明らかで、がつんとしたフォルテと、やわらかいフォルテはありますよね。ただし、なにせハンマーと弦が接触しているのがあまりに一瞬で人間がリアルには意識できないことと、力の加え方が間接的なのでなかなか上手な弾き分けが難しいです。
打鍵スピード以外に言及している文章は比較的少ないようですがさきほどひとつ見つけました。
「音の葉インタビュー 演奏と身体 中澤頼子」
「私は、打鍵のバリエーションにトライアングルを想定していて、その中の組み合わせで無限の音づくりができると考えています。トライアングルの頂点は、「スピード」「重さ」「圧力」です。 」
「スピード」と「重さ」だけでなく「圧力」という要因を出してくるところがおもしろいのですが、物理の用語の「圧力」で解釈しようとしても意味わかんないと思います。この方によれば「鍵に行くまでの「タメ」という感じでしょうか。肘のあたりから、すぐに 手首 → 指先 → 鍵 って行くのではなくて、それぞれの流れが、ちょっとこもるような、溜めるような感じです。」とあるので、おそらくは弦とハンマーの接触時間の長さをコントロールするノウハウなのではないでしょうか。
この三つの要因を意識することで、音のバリエーションは無限。それを、曲の中の一音一音、どういう音がほしいかで組み立てていくとのことです(!)
そこまで分解して考える人と、「妄想」から曲想をつけていく人(実は結果として上記でいう「スピード」「重さ」「圧力」を適切にコントロールして表現できている)と両方のタイプがあって、別に実際どっちのほうがうまいって話ではないでしょうけど、
ともかく。ピアノのすべてが打鍵スピードで決まると思いこんでいたら、そりゃさすがに結果も乏しいと思いますね。
また、リアルでの性格が奥ゆかしくても、ほしい音のイメージがあって、それに伴うテクニックがあれば、がっつんがっつん系でもいけるでしょう。妄想派でなく理屈派でいってほしい音を作ればいいんです。
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「はじめての中学受験 第一志望合格のためにやってよかった5つのこと~アンダンテのだんだんと中受日記完結編」ダイヤモンド社 ←またろうがイラストを描いた本(^^)
「発達障害グレーゾーン まったり息子の成長日記」ダイヤモンド社
(今回もイラストはまたろう)