アンダンテのだんだんと日記

ごたごたした生活の中から、ひとつずつ「いいこと」を探して、だんだんと優雅な生活を目指す日記

知れば、もっと聴けて楽しい

2016年11月08日 | ピアノ
目にも見えないし言葉にもなっていない「音」の並びなのになんだか何かが伝わってしまう音楽というものは、何か演奏する側と聞く側の共通了解事項によって成り立っているのだろうと思う。

   にほんブログ村 クラシックブログ ピアノへ←ベトソナいいじゃん!! 知らなかったよ(←おい)

もちろん、「言葉」が通じるのだって、膨大な共通知識があって成り立っていることだけれども。

特に、クラシック、しかも器楽曲(ピアノ曲など)を聞いて萌え萌えしちゃうのって、これはクラシックが好きじゃない人にとってはなんじゃそら、理解されないのもまぁ当然なのかもしれない。どのへんが、クラシック音楽鑑賞に必要な了解事項なのか、それは私にとってまったく根深く真の髄まで叩き込まれている部分についてはすでに意識することが難しい。

しかし、私がわかっていること(それでさえ、クラシック好きでない人から比べれば膨大な何かを持っているはずなのだけれど)もまったくもって十分とはいえない。それが証拠に、これまでいろんなコンサートやレッスンなどでしょっちゅう「知れば、もっと聴けて楽しい」という体験をしていて、それがもぅ、いつまで経っても減っていく様子がないのだから。

レッスンでも、何がしかの知識…それは楽典的なものだったり、音楽史的なものだったり、いろいろな知識を得て、「ほぉー」となって弾くことがよりおもしろくなった、という体験はよくあると思うけれど、ピアノの先生は、限られた時間の中で技術上のいろんなことも伝えなきゃいけないので、そんな長々と「無駄話」もしてられない。

ここで「無駄」というのは、「ピアノがうまくなる」という目的からは無駄なことのように見えて、
むしろ全然無駄でないどころか本質的でさえある、というような
最高の褒め言葉的な「無駄」。

「無駄」というのは人間の活動の中でも最も高次元の事柄に深く関わるのであって、
おもしろさの源であり、
そしてセンスのよい「無駄」を見極めるのは難しい。

いくらピアノの先生だって、そんなに湯水のように高クオリティの無駄話をレッスン中にすることはできないので、そこでやっぱり「レクチャーコンサート」というものの大きな意味が出てくる。クラオタとして練りに練ったうんちくを一挙大放出!! 聞くときはみんなで聞く!! みたいな。

レクチャーコンサート、いいじゃん、て改めて思ったのは、いつだったか忘れたけどずいぶん前、オーボエの茂木さんがバッハのカンタータとかについてレクチャーコンサートをしてたのを聞きに行ったとき。聞きどころがわかるとこんなに立体的に楽しめるものなのか!! というのが目鱗で、ホント、ただきれいねと聞き流すのとはぜんぜん違う(注: 聞き流すのもそれはそれで好きだけど)

時は流れて、ひょんなきっかけでめるちゃんを家に迎え入れてから、我が家のリビングでこじんまりしたレクチャーコンサートを企画しちゃうなんてことまでできるようになって(artomr氏のシューマン子供の情景とかベトソナ28とか、おゆき先生のショパンとか)、こんな幸せなことはないよ(^^)

で、そんなレクチャーコンサート好きな私の心をわしづかみにするYouTube、アンドラーシュ・シフさんがベトソナについて語る(全曲!!)長大なものがあるのですが、こんな贅沢なものがまるっと公開されているのもさることながら、これザンネンなことに英語でね(^^;; それを全訳するというビッグ・プロジェクトを自らに課して淡々と実行されているブログがあるのです(o_o) マイミクさんから教えてもらいました。

ピアノソナタ第1番 へ短調 opus 2-1
ピアノソナタ第2番 イ長調 op.2-2


↑それでまた、翻訳のクオリティがめちゃ高いんです!! (私が言うんだから間違いない)。

私はこの「第1番」を聞いて、ほんっっと、これいい曲だなって思った。昔のイメージでは(昭和のピアノ教室でもよく弾かれていた)もっとダルい曲だったのよ~まさにシフさんがいっている
「例えばこの部分は煽動的で不安な様子です。時折、こんな風に弾く人もいますが(といって、ゆったりとしたテンポで冒頭を演奏)・・・これは全くのナンセンスです。なぜなら、アッラ ブレーヴェでもなければ革命的でもないですから。ただし、私もこの部分が「アジタートな不安感を表現している」という確固たる証拠は持っていませんが・・・私はそう信じるからこそここにいるわけで、曲の解釈をするということは自分の信念を持つということでもあります。あなたは同意しないかもしれない、しかし私はそう信じる・・・時にそうあるべきですね」
にある「ゆったりとしたテンポで冒頭を演奏」みたいなのばっかりだったから(^^;;

ところでこの冒頭の音形って「マンハイム・ロケット」っていうのね。まさに、ばしゅーん!! って上昇してます。ここがダルいかかっこいいかで、最初一小節で技量ばればれな感じで、弾くには怖い曲かも。

にほんブログ村 ピアノ  ←ぽちっと応援お願いします
にほんブログ村 ヴァイオリン ←こちらでも
にほんブログ村 中高一貫教育


「はじめての中学受験 第一志望合格のためにやってよかった5つのこと~アンダンテのだんだんと中受日記完結編」ダイヤモンド社 ←またろうがイラストを描いた本(^^)


「発達障害グレーゾーン まったり息子の成長日記」ダイヤモンド社
(今回もイラストはまたろう)
コメント (6)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする