アンダンテのだんだんと日記

ごたごたした生活の中から、ひとつずつ「いいこと」を探して、だんだんと優雅な生活を目指す日記

「東大卒女子は結婚できない」は嘘

2018年02月02日 | 大学生活
ふつう、他人の「卒論」を読む機会はないものだが、ご縁があって「戦後70年間の東大卒女性の人生」という、提出されたてほやほやの論文を読んだ。

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これは、さつき会(女子のみの同窓会)の発行物の分析を中心軸に、東大卒女性のリアルな生活の移り変わりを丁寧にまとめたもので、どこもかしこも大変興味深い内容だった。特に印象に残ったのは、私が比較的穏やかにのほほんとした人生をここまで送れているのが

いかに先人たちの努力や戦いに支えられていたか

ということだ。

東大卒でも女子はなかなか就職できなかった時代(短大卒のほうがずっとよい)というのは私の世代のごくちょっと前まで続いており、私のころにようやく均等法もやや定着し(もちろんバブル景気の後押しがあって)「就活なにそれおいしいの」程度の低い意識でも難なく就職できてしまう時代が訪れていたのだ。

「意識の低い、無自覚な女子学生が出てきたら、これで普通になったと思うの。男の学生をみてごらんなさいよ、自覚していないのが大部分ですから。かなり平等にというか、当たり前になった証拠でしょう」(「さつき」1981年の対談記事より)

意識低くゆるく楽しく学生時代を過ごしてなんとなく就職してそのまま大過なく会社員を続けてこられた幸せに感謝します。

さて、「東大卒女子は結婚できない」という言説についてはかなり古くから、そして21世紀の今に至るまで、かなり流布していて今なおそこから完全に自由ではないようなのですけど、幸いなことに、私も(私の母も)そのような説をまったく知らず、お婿さん探しで大学入学して実際に学生のうちに結婚したというのは前に書いたけど。

この卒論中にももちろんですが結婚についての記述があります。ざっくりまとめますと、東大卒女性の既婚率は決して低くはありません。ただ、一般統計と異なるポイントはたぶん初婚年齢で、これがおもしろいことに、昔(戦後すぐ)から今に至るまで、28歳くらいでほとんど変化がないのです。

それに対して一般的にいえば、昔は初婚年齢が早くて(クリスマスケーキ)、そこからどんどん遅くなってきて現在に至るのだけど、つまり昔は最終的には結婚するにしても「ふつう」より遅かったということ。けどそのまま「ふつう」が追いついてきたわけで…

今後「結婚できない説」は廃れていくんじゃないでしょうか。

さつき会が2011年に行ったアンケートによれば、既婚者のうち70%くらいについては結婚相手は東大卒、配偶者と知り合った年齢は22、23歳くらいできっかけの半数が「大学」ということなので、「学内で調達しておかないと難しい」はある程度ほんとうかもしれません。

でもそのおかげで(たぶん)、「配偶者は私の心配事や悩みを聞いてくれる」「私の能力や努力を高く評価してくれる」「私のキャリア作りを応援してくれる」および逆に「私は配偶者の心配事や悩みを聞いている」「私は配偶者の能力や努力を高く評価している」などの項目もたいへん高率で(8~9割)配偶者との関係についての満足度は非常に高くなっています。まぁ手近で配偶者を調達しただけのことはあって、理解し合うところのハードルはおしなべて低いかなと思うんです。

私ももちろん…よしぞうに対する細かい不満はいろいろありますが(^^;; 上記項目はぜんぶYesです。元々、私は働く気ナッシングだったのに、「職業適性がむちゃくちゃ高い。使わないのはもったいない」と見抜いてそちらに誘導してくれたのはよしぞうだもんね。


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