アンダンテのだんだんと日記

ごたごたした生活の中から、ひとつずつ「いいこと」を探して、だんだんと優雅な生活を目指す日記

トロイメライのテンポが謎

2018年04月23日 | ピアノ
トロイメライ、先日ちょこっと弾いてみた感じでは「見た目よりエラく弾きにくい曲だな」。右手と左手がひっからまるし、どの音はどこまで押さえんの状態だし。

    にほんブログ村 クラシックブログ ピアノへ←初版テンポでトロイメライ弾いたらみんなびっくり(^^;;

artomr先生の指番号入り楽譜の解読をしながら、「どう弾くのか」…表現の話ではなくて、とりあえず物理的に手をどう動かすかって話だけど、あれこれ試しているうちにようやく少しずつ音が並んできた。まだとっちらかるけど。

元々ゆっくりの曲だけど、さらにゆっくり考えながら弾いてる感じ。
これを「まとも」なテンポまで上げないといけないけど…


ところで、元々ゆっくりといってもどのくらいゆっくりが「ふつう」(標準? お奨め??)なんだろうと思って、
楽譜(ウィーン原典版)の解説を見ると

初版修正版: 四分音符=100
ベーメ: 四分音符=132
クララ: 四分音符=80

とある。えっ(o_o) まじか

クララさんのが一番遅いけれど、80といっても~それはかなりせっせと行かないといけない感じなので、
試しにartomr先生のトロイメライでメトロノームいくつくらいか取ってみたけど、まぁ60いくつといったところだ。

それを聞くと、トロイメライの演奏としてそう遅いほうとは感じない。むしろテキパキ進んでるほうじゃないのかなぁ

それでほかの「巨匠」な方々のテンポはというと

シューマン「トロイメライ」 聴き比べ
これは
アルフレッド・ブレンデル、クララ・ハスキル、ラドゥ・ループ、マルタ・アルゲリッチそしてウラディーミル・ホロヴィッツの年代別
で聞き比べができるっていう便利なものです(^^;;

artomr氏の演奏より格段に「かっ速い」というものは見当たらない。むしろもっと「止まりそう」に遅いところもあったり(揺れが大きい)

クララのテンポ(80)の人もいなくて、みなさん60いくつ、ですかね。

昔のメトロノームがたいして正確じゃないっていってもそこまで違わないだろうし。


…このわけわかんない数字については、ブレンデルさんも「音楽のなかの言葉」音楽之友社で触れている。

ベーメの132については「これで彼が音楽の専門家でないことがすぐに判明する」と一蹴しており(笑)
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数字で表された「正しいテンポ」が、「正しい」演奏の鍵となることはほとんどない。むしろテンポはすべての要素が組み合わされた結論として導き出されるものである。
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といいつつ、しかし
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とはいっても、私は作曲家のメトロノーム指示を「結局は無効なものだから」と試さず、無視するものでは決してない。ときには有効な場合があるのも事実である。
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ともいっている。そして、「子供の情景」については13曲中9曲でメトロノーム指示に「説得力」があり、「少なくとも目安としてその数字を尊重している」と述べている。

ちなみに、トロイメライはその、説得力がないほうの4曲に入っているんだけどね。

その4曲について、ブレンデルさんの「マイ目安」は
異国から: 四分音符=76 (108/108)
トロイメライ: 四分音符=69 (100/80)
眠る子供: 四分音符=72 (90/80)
詩人のお話: 82 (112/92)
* カッコ内は(初版修正版/クララ)

いつもでたらめなんだったら別になんでもないけれど、13曲中9曲では説得力のある数字を書いておきながら、
4曲はここまでありえないテンポを書いているのはなぜだろう。現代人とはまったく違う感覚を持っていたのか、ものすごい考え違いをしていたのか…


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