古いWeb日記(現在は公開していないもの)を読んでいたら、ハノンを買ったときの話が載っていたので転載。
←ハノンは自分で買った。ツェルニー30番はもらった
2006年11月25日 (土):いまさらのハノン
中学の合唱コンクールのとき、めちゃくちゃピアノのうまい三年生がいたことを、音楽教室の受付で「もぅ、いっぺんでファンになっちゃいましたよー。でも三年生だからもう彼の演奏を聴く機会もないでしょうかね」などと話していたら、受付の人が「それ、M君でしょう」とおっしゃる。
「えー、なんで知ってるんですか?」と聞くと、「M君はS先生(私が習ってる先生)のお弟子さんよ」だって。びっくり。「えっでも、発表会とかでも一度も見かけたことないんですけど。一度聴いたら忘れないと思うし」というと、受付の方はちょっと苦笑して、「M君は、専門コースなんですよ~」。一般人とは別扱いの、上を目指すクラスらしい。
同じく、S先生に習っている男の子で、発表会のとき私がいつも聴くのを楽しみにしているTくんという子がいるが(子といってももう大学一年生)、彼は去年の発表会でショパンのバラード四番を弾いたから、あれが「一般」のコースの頂点だろう。
私が無理やりショパンのバラードを弾いたことがあるのは三番、これと違って四番は破格の難しさで、伊達や酔狂や冗談で手が付けられるものではない。Tくんの演奏はプロっぽい完璧さというのとは違うんだけれど、ところどころひっかけたり、ちょっと立ち止まったりしてしまうところがあっても、大きな破綻はなく迫力を持ってあの難曲を最後まで聴かせる魅力ある演奏。アマチュアとしては文句のつけようがないレベルといえる。
でもM君の演奏は別格だったもんなぁ~。それで、Tくんは私と「同じ」通常の枠で習っていて、Mくんは別なんだ。なるほど。ま、とにかく、Mくんと私が「しいていえば(*^-^*)」きょうだい弟子であったことが判明したのが、前回音楽教室に行ったとき。
* * *
今私がS先生のところに持っていっているのはショパンのノクターン。先生は私が一度弾くのを聞いたあと、ゆっくり口を開いて何を言い出すかと思ったら「こないだ、M君のピアノの音がきれいっていってたでしょう。実はM君には一回一時間のレッスンをしているんだけど、その一時間のうち15分は音階の練習をしているのよ」
「ハ長調の音階でいいから、これを(と、弾いてみせ)、つぶを揃えて弾ける練習をするとかで、音色は変わってくると思うから。ハノンにもあるでしょう、四オクターブ弾いて和音がついてるやつ」「はは(^^;;ハノン持ってないんですが」「じゃ、何も見なくていいから、ただ音階だけ試してみたら」
私がS先生に習うようになってから、月日のたつのは早いもので、もう五年目になる。その間先生の口からはハノンの「ハ」の字も聞いたことがないんだけど、今になって言い出すところがおもしろい先生だなぁ。。
そういえば音階ってあらためて弾いたことがないので…でもいくらなんでもハ長調の音階なら弾けそうな気がするんだけど…家に帰ってから実験してみたら。弾けませんでした!まったく。自分でもびっくりするくらい。片手ならいいけど両手で弾くと、指替えがどこになるのか身についてないので、すぐズレてしまい、四オクターブの音階はゆっくりでもぜんぜん弾けなかった。
嘘にでもショパンのバラードを弾いたことがあって音階がゆっくりでも弾けない人は私くらいかもしれない。さて、これからどうする??
2006年11月30日 (木):いまさらのハノンPart2
「いまさらのハノン」に書いたように、ハ長調の音階もまったく弾けなかった私であるが、数日間何回か弾いていたらさすがに弾けるようにはなった。あまり速くもなければなめらかでもないけど。
ふと思い立って、ほかの調も試してみるが、「うーむ。。」なんか、標準的な指使いにあまり自信がなく、やっぱりこれは楽譜があったほうが便利なのでは、という気がしてきた。そう、あの噂の「ハノン」というやつである。
ポピュラーな楽譜だけに、会社近くの本屋にちょこっとある楽譜コーナーでもばっちり置いてあった。早速買ってみる。
すると、39番とあるところに四オクターブの音階が載っており、短調の音階(そういえばそういうのもあったっけよ(^^;;)も含めて全調書いてある。指使いも丁寧に書かれていて、それを見ながら弾くと、指替えのタイミングがつかめるので、ゆっくりならほかの調も弾ける。こりゃー確かに便利だ。
ピアノをちょっとでもやったことがある人ならご存知のとおり、右手は「…ドレミ(ここで指をくぐらせる)ファソラシ(ここで指をくぐらせる)ド…」、左手は「…ド(ここで指をくぐらせる)レミファソ(ここで指をくぐらせる)ラシド…」といった具合で、左右で指替えのタイミングが異なるので、けっこう頭を使う。
これを全調、自動操縦モードで弾ける、るんちゃんママとかばっかいず世話係さんなんかは、きっと私と違う頭の配線が構築されていることであろう。これ全部の練習をやりこむのは気が遠くなるほど膨大な時間がかかると思う。必要性がのみこめないまま、「一日*時間練習しなさい」とかいわれてまじめにトレーニングできるというのはほんとにすごい忍耐力だ。
しかし、自動モードが存在せず、誰にも練習を強制されない私にとっては退屈どころではなく、これはむしろ、いまはやりの「大人の脳トレ」?なにか、ふだん使わない頭の配線をメンテしているような感じ。音読とか計算とか、そういう単純で集中力を要する作業で脳が活性化するような爽快感がある。
試しに、音階以外のページをぱらぱらめくって弾いてみると、…これは、指の運動でもあり頭の体操でもあり、私にとっては計算とかよりずっと楽しい。ピアノの心地よい音色とリズム(でない場合もあるが)に包まれてなかなか快適。どのページを開いても、譜読みが難しいということはないのですぐ弾ける。一回目よろよろしても二回目はずっとスムーズに弾けるからそれもちょっとうれしい。
さて、これをお読みになって、「私もホコリをかぶってるハノンを引っ張り出してみようかしら」と思った方へ。たいへんお奨めではありますが、以下の点にご注意ください。
・好きな曲を弾いたあと、時間が余ったら弾くこと。家にいると、なんだかだで中断させられるものですから、ハノンから先に弾くと、それだけで終わってしまう危険があります。
・曲を練習する中で、「ここをもっときれいに弾きたい」というイメージをもってハノンを開き、「じゃ、これなんかいいかな」と選ぶとより楽しめます。
・練習を始めても深追いしない。二度か三度弾くと一回目よりずいぶんよくなってると思いますから、それで十分。完璧を目指すよりは、またフト開いたときにやってみましょう。
----------
「爽快感」があると言ったり、なんかもっともらしく練習方法についてのお奨めなんぞを書いているわりには、一時のブームが去るとそのまま10年以上お蔵入りになっているハノン。まぁ、「何かのとき」(音階の標準的指使いを調べたいときとか)参照できるように持っておくのはいいことかもね。
ま、結局ハノンほぼ活用しなかったけど。今ではハ長調の音階を両手で弾くこともできます(汗)
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2006年11月25日 (土):いまさらのハノン
中学の合唱コンクールのとき、めちゃくちゃピアノのうまい三年生がいたことを、音楽教室の受付で「もぅ、いっぺんでファンになっちゃいましたよー。でも三年生だからもう彼の演奏を聴く機会もないでしょうかね」などと話していたら、受付の人が「それ、M君でしょう」とおっしゃる。
「えー、なんで知ってるんですか?」と聞くと、「M君はS先生(私が習ってる先生)のお弟子さんよ」だって。びっくり。「えっでも、発表会とかでも一度も見かけたことないんですけど。一度聴いたら忘れないと思うし」というと、受付の方はちょっと苦笑して、「M君は、専門コースなんですよ~」。一般人とは別扱いの、上を目指すクラスらしい。
同じく、S先生に習っている男の子で、発表会のとき私がいつも聴くのを楽しみにしているTくんという子がいるが(子といってももう大学一年生)、彼は去年の発表会でショパンのバラード四番を弾いたから、あれが「一般」のコースの頂点だろう。
私が無理やりショパンのバラードを弾いたことがあるのは三番、これと違って四番は破格の難しさで、伊達や酔狂や冗談で手が付けられるものではない。Tくんの演奏はプロっぽい完璧さというのとは違うんだけれど、ところどころひっかけたり、ちょっと立ち止まったりしてしまうところがあっても、大きな破綻はなく迫力を持ってあの難曲を最後まで聴かせる魅力ある演奏。アマチュアとしては文句のつけようがないレベルといえる。
でもM君の演奏は別格だったもんなぁ~。それで、Tくんは私と「同じ」通常の枠で習っていて、Mくんは別なんだ。なるほど。ま、とにかく、Mくんと私が「しいていえば(*^-^*)」きょうだい弟子であったことが判明したのが、前回音楽教室に行ったとき。
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今私がS先生のところに持っていっているのはショパンのノクターン。先生は私が一度弾くのを聞いたあと、ゆっくり口を開いて何を言い出すかと思ったら「こないだ、M君のピアノの音がきれいっていってたでしょう。実はM君には一回一時間のレッスンをしているんだけど、その一時間のうち15分は音階の練習をしているのよ」
「ハ長調の音階でいいから、これを(と、弾いてみせ)、つぶを揃えて弾ける練習をするとかで、音色は変わってくると思うから。ハノンにもあるでしょう、四オクターブ弾いて和音がついてるやつ」「はは(^^;;ハノン持ってないんですが」「じゃ、何も見なくていいから、ただ音階だけ試してみたら」
私がS先生に習うようになってから、月日のたつのは早いもので、もう五年目になる。その間先生の口からはハノンの「ハ」の字も聞いたことがないんだけど、今になって言い出すところがおもしろい先生だなぁ。。
そういえば音階ってあらためて弾いたことがないので…でもいくらなんでもハ長調の音階なら弾けそうな気がするんだけど…家に帰ってから実験してみたら。弾けませんでした!まったく。自分でもびっくりするくらい。片手ならいいけど両手で弾くと、指替えがどこになるのか身についてないので、すぐズレてしまい、四オクターブの音階はゆっくりでもぜんぜん弾けなかった。
嘘にでもショパンのバラードを弾いたことがあって音階がゆっくりでも弾けない人は私くらいかもしれない。さて、これからどうする??
2006年11月30日 (木):いまさらのハノンPart2
「いまさらのハノン」に書いたように、ハ長調の音階もまったく弾けなかった私であるが、数日間何回か弾いていたらさすがに弾けるようにはなった。あまり速くもなければなめらかでもないけど。
ふと思い立って、ほかの調も試してみるが、「うーむ。。」なんか、標準的な指使いにあまり自信がなく、やっぱりこれは楽譜があったほうが便利なのでは、という気がしてきた。そう、あの噂の「ハノン」というやつである。
ポピュラーな楽譜だけに、会社近くの本屋にちょこっとある楽譜コーナーでもばっちり置いてあった。早速買ってみる。
すると、39番とあるところに四オクターブの音階が載っており、短調の音階(そういえばそういうのもあったっけよ(^^;;)も含めて全調書いてある。指使いも丁寧に書かれていて、それを見ながら弾くと、指替えのタイミングがつかめるので、ゆっくりならほかの調も弾ける。こりゃー確かに便利だ。
ピアノをちょっとでもやったことがある人ならご存知のとおり、右手は「…ドレミ(ここで指をくぐらせる)ファソラシ(ここで指をくぐらせる)ド…」、左手は「…ド(ここで指をくぐらせる)レミファソ(ここで指をくぐらせる)ラシド…」といった具合で、左右で指替えのタイミングが異なるので、けっこう頭を使う。
これを全調、自動操縦モードで弾ける、るんちゃんママとかばっかいず世話係さんなんかは、きっと私と違う頭の配線が構築されていることであろう。これ全部の練習をやりこむのは気が遠くなるほど膨大な時間がかかると思う。必要性がのみこめないまま、「一日*時間練習しなさい」とかいわれてまじめにトレーニングできるというのはほんとにすごい忍耐力だ。
しかし、自動モードが存在せず、誰にも練習を強制されない私にとっては退屈どころではなく、これはむしろ、いまはやりの「大人の脳トレ」?なにか、ふだん使わない頭の配線をメンテしているような感じ。音読とか計算とか、そういう単純で集中力を要する作業で脳が活性化するような爽快感がある。
試しに、音階以外のページをぱらぱらめくって弾いてみると、…これは、指の運動でもあり頭の体操でもあり、私にとっては計算とかよりずっと楽しい。ピアノの心地よい音色とリズム(でない場合もあるが)に包まれてなかなか快適。どのページを開いても、譜読みが難しいということはないのですぐ弾ける。一回目よろよろしても二回目はずっとスムーズに弾けるからそれもちょっとうれしい。
さて、これをお読みになって、「私もホコリをかぶってるハノンを引っ張り出してみようかしら」と思った方へ。たいへんお奨めではありますが、以下の点にご注意ください。
・好きな曲を弾いたあと、時間が余ったら弾くこと。家にいると、なんだかだで中断させられるものですから、ハノンから先に弾くと、それだけで終わってしまう危険があります。
・曲を練習する中で、「ここをもっときれいに弾きたい」というイメージをもってハノンを開き、「じゃ、これなんかいいかな」と選ぶとより楽しめます。
・練習を始めても深追いしない。二度か三度弾くと一回目よりずいぶんよくなってると思いますから、それで十分。完璧を目指すよりは、またフト開いたときにやってみましょう。
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「爽快感」があると言ったり、なんかもっともらしく練習方法についてのお奨めなんぞを書いているわりには、一時のブームが去るとそのまま10年以上お蔵入りになっているハノン。まぁ、「何かのとき」(音階の標準的指使いを調べたいときとか)参照できるように持っておくのはいいことかもね。
ま、結局ハノンほぼ活用しなかったけど。今ではハ長調の音階を両手で弾くこともできます(汗)
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