アンダンテのだんだんと日記

ごたごたした生活の中から、ひとつずつ「いいこと」を探して、だんだんと優雅な生活を目指す日記

シューベルトってどうしてあぁ長いの?

2016年11月25日 | ピアノ
日頃、シューベルトとは縁遠く暮らしているので、内藤さんが弾いたアンコール曲がどれなのかわからず、隣のくさぴあさんに「これ何番?」と聞いたら即答だった。さすがである。

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私が内藤+グロトリアンに魂もってかれたシューベルトは即興曲Op90-3だった。美しいメロディー+細かい内声という感じでエオリアンハープ似の素敵な曲。

私がシューベルトから距離を置いているには理由がある。ひとつにはトラウマというか何というか、昭和のピアノ教室の発表会で一番うんざりさせられたのがシューベルトだからである。発表会で頻出なのが、Op90-2とOp90-4だったと思うのだけど、これをのったらくったら単調につまんなそうに弾かれてみぃ、聞いてるほうのつまらなさは超絶的だよ(-_-;;

悪印象に追い打ちをかけるようなエピソードもあった。

母に習いに来ていた高校生で、音大の受験準備をしている子がいた。そのことを聞き及んだ学校の音楽の先生が、「音楽の授業で30分あげるからピアノ弾いてちょうだい」と言い出したのだが…

その子が必死に練習している「これっきゃない」曲はモツソナだかベトソナだかの一楽章で(つまりピアノ科受験ではなかった)、ほかに練習してあるものはない。これじゃ30分持たない。というわけで私の母が提案したのが

「シューベルトの即興曲でも弾きなさい、同じようなのが何度も出てくるから今からでもなんとかなるわよ。それでけっこう長くて時間つぶれるから」
…え(o_o) そんなチョイスでそんな演奏を聞かされる級友たちのことを思うとちょっと気の毒…
というか今思えば弾けるものだけ弾くことにしてその時間を先生に伝えればいい話じゃないだろうかと。

シューベルトは同じようなこと何回も出てきて退屈。
とにもかくにも長すぎる。
→同じことをもうちょっと簡潔に言えないんだろうかこの人は!?

というのが私のシューベルト観(笑)であって、そののち、大人になってから何かの機会にシューベルトのピアノソナタとか聞いて「なんと美しいフレーズだろう」、そこで固定観念を脇においてソナタ集を買ってみたらば

「やはり長い」
めくってもめくってもまだある。こんなんどこで弾くんじゃ

ちょっとシューベルトさんと和解しようと思っても結局長さの壁に阻まれる。

ま、そんな具合だったのだが、今回、ほんとにいい曲だったので!! op90-3
短くはないけど、ソナタほど長くはないし
とにかく、内藤先生が弾いてたのを聞いた限りでは、ぜんぜん退屈な曲じゃなかった。

弾いてみたい。うずうず。いよいよシューベルトとの21世紀的和解に到達するのだろうか。

けれども、今いくつかYouTubeでこの曲の録音を聞いてみたんだけれど、そんなにいい感じじゃなくてやっぱり退屈な曲のようでもある。えーおかしいなと思ってさらにいくつか聞いてみるとわりと好きなのもあった(^^;; それってつまり…

やっぱり自分で弾かないほうがよさそうな曲(客席を退屈に叩き込む)ということになるであろうか。

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秋の夜長のグロトリアン

2016年11月24日 | ピアノ
これまで、ずいぶんあちこちでいろんなピアノを弾いてみましたが、グロトリアンは触ったことありません。

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日本ではそんなに見かけないピアノだと思います。昨日は、内藤晃さんがグロトリアンで
「Piano Solo Live 秋想曲」
と題するコンサートをするというので、もう!! イチもニもなく行ってまいりました(^-^)

グロトリアンは、スタインウェイが海を渡ってスタインウェイ(←アメリカ流の読み方)になる前…ドイツ語読みだとなんでしたっけ? とにかくグロトリアンさんといっしょにピアノ作ってたそうで、由緒あるピアノです。

くさぴあさんは昨日の会場のグロトリアン弾いたことあるとのことで、わりと、めるちゃんに似たピアノだそうです。興味津々。

コンサートは、吉松隆の「4つの小さな夢の歌」より「秋:11月の夢の歌」で始まりました。これ、来年二月のピアノサークル発表会に私がエントリーしている曲集で(まだぜんぜん練習してない)、内藤さん+グロトリアンの夢の歌は、柔らかい響きで萌え萌えです。これはめっちゃ好みですよ。

そこで、ご挨拶があって、拍手や休憩なしで一気に演奏したいのでそのご準備を(具体的にいうとトイレ行きたくなりそうだったら行っておく)とのことで、コンサート本編はその五分後に開始になりました。

秋の雰囲気というテーマの内藤セレクションとなる演目は、
ショパンのワルツOp.70-2やブラームス三つの間奏曲より第二曲(Op.117-2)など、それとこれから弾こうと目を付けていた曲(ブラームス間奏曲Op118-2)など、これがふんわりと空間を満たしていく至福の時間でした。

この前、shigさんが編曲して夜毎屋さんとピアノ二台で弾いてたバッハソナチネ(シーモア先生の映画に出てくるやつね)、内藤さん編曲による独奏版で演奏されました。

ピアノ二台の編曲は素直な感じですが、その変化を一人で弾き分けながら進行します。ほんと素敵な曲♪

ひとつひとつは小さな曲なので、拍手で中断せず静かに弾かれていくのが確かにぴったりです。
内藤さんは最後の音の消え際をだいじにしてじっくり弾かれてますが、拍手フライングしたら消されてしまいますしね。

考えてみれば、「一曲ずつ」拍手をするとしても先日のアルカン協奏曲なら50分ノンストップですし、昨日のコンサートとそんなに変わりません(^^;;

日程が近いのに何から何まで対照的なコンサートなので(笑) まぁ黒と白というか、
これでもかというくらい一晩でありえない音数が弾かれるオールアルカンと、
ひとつひとつの響きのうつろいをゆっくり楽しむ内藤ワールド。

プログラムのラス前には「Fur Alina(A.Part)」という曲があり、これが左右の手で指は各一本で弾けちゃうような、音符ぱらりとした曲。それで、パレットの上でいろんな色を作ってみているみたいに、ほんと美しいんです。

どちらが好きかはお好み次第というか、私はまぁどちらも好きで、だから両方行くわけですけど、「うわすげぇ…」わりと怖いもの見たさ的な側面もあるオールアルカンでは、曲を聞いていくらよくたって「じゃ来年弾いてみよう」ってな話にはならないので、聞く気持ちとしてはかなり違いがあります。

昨日のコンサートでは、知ってる曲も知らない曲もあったけれど、
内藤さんの演奏でじっくり聞くと次から次へととてもとても魅力的な曲に聞こえて、
…あれもこれも弾きたくなっちゃいますね。

よく知ってるつもりの曲で、でもノーマーク(弾いてみようと思ってなかった)だった曲に、
チャイコフスキー四季の10月がありました。

これがもう意味もなく涙が出るくらい素敵な曲で、
でも弾くのは難しくなさそうなんで、
家に帰って早速弾いてみますと、
うーん、どういうふうに素敵だったかな~という内藤マジックが解けちゃった状態(爆)

結局のところ、アルカン曲の音符が一生並べられないのと同様、
楽譜白い系の曲をほんとに素敵に弾くことだってできないでしょうけれども、

とはいえ、自分なりに素敵というのはあるはずで。

ブラームス間奏曲Op119-1とか、四季の10月もいつか弾いてみたいです。
アンコールのシューベルトがこれまたとてもよかった…あれはもっとハードル高そうだけどな

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婚活進学をするにしても…

2016年11月23日 | 大学生活
とても顔出しで語れないようなディープな本音を、ブタの人形になってもらって語らせるという、「ねほりんぱほりん」という番組があって(なんとNHK)、

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「ハイスペ婚の女」というテーマが…

これのメインで登場する方は、
「東大以外は人間じゃない」と思い込み(注: 現在はそんなことないってわかったそうです)
「東大卒男性と結婚するにはどうしたらいいか」を高校生時点から真剣に考え、
合コンとかで東大卒男性から好かれる大学はということを高校の進路相談で尋ね
先生は応援してくれて(!)「3S1Fがいい」とアドバイス。

ちなみに、「3S1F」とは、「聖心、白百合、清泉、フェリス」だそうです。そうなの?

で、そのどれだか知らないけれどどれかに入って、大学一年から合コンしまくった。

大学一年のときから東大卒、会計士年収1500万の方をつかまえ…それキープで…
ほかの人もいろいろ見た上で(o_o) 結局その会計士さんと結婚。現在、結婚後七年経ったとこ(子どもはナシ)

んで、合コンに行くのはいいけれど、どうやって自分に男性を引き付けるのかということについては、
「マナーの本を読みまくって勉強」

ハンカチ三枚(おほほ用、(なんかこぼれたとき)貸す用、ひざにかける用)
懐紙(機会があればさりげなく使ってお嬢様度up)
けなし言葉の言い換え(「のろま」→「おっとりとした方ですね」)

「バイオリン」ってのもあったんだけど…
バイオリンは下手なの。
でも彼氏に聞きに来てもらうときはオケのコンサートで自分の音はわからないから安全(笑)

えっとまぁ、早期から目標を定め、それに向かってコツコツと努力をする態度は、目標はともかく決して悪いもんじゃないとは思うのですが…

現在、「愛がなくお金だけ」の結婚。目標を見失ってさまよう状況。

人生の頂点は、結婚式のときに、新郎の紹介で「東大卒」ってのが出てきたとき(!)。そこから下り坂。

人生、何に価値をおくかは人それぞれなので、それが正しいとか間違ってるとか他人がいっても詮無いことなんですが、結果(しかもそれがうまくいったのに)不幸になるなんてのはやっぱ間違ってるとしかいいようがありません。

私は、この人とたいへんよく似た部分があるので、他人ごととは思えない面もあるのですが…
つまり、私も高校生のころから、婚活進学を組み立てていたわけですね。
「3S1F」でなくてストレートに内部からいったところが戦略の違いというかそれはまぁおいとくとして

自分が専業主婦になるために相手の安定した収入を求めているのは同じで、
ただまぁ私の場合はセレブな生活とかブランド品とか海外旅行とか興味ないんで
特に高収入を狙ってなかったですけど(ふつうの生活ができればいい。そして子供はひとりの予定)

いちばん違うところはね…

この人、だんなさんと接点というものがないんですって。共通の話題とかなんにも。なんだそりゃ

結婚式でダンナの大学名を読み上げてもらう「点」を目指してたわけね。そりゃダメでしょ
結婚後には長い長い生活が続くわけで、そこでどう過ごすかという「線」を目指すべき。

私は婚活のために大学に行ったけれど、一番、力を入れたポイントは
「(サシで)いくらしゃべっていても飽きない」
ということ。この線は譲れない。

そういう選び方をしたいのだから、合コンというシチュエーションは適さない。サークルなり授業なりいっしょに長い時間過ごすほうがいいわけ。別に「東大じゃなきゃ」(あるいは「東大のほうがいい」)と思ってたわけじゃないので、自分が進学するのが早稲田なら早稲田、慶應なら慶應、同じ大学の人と結婚してたと思う。

この人も、「3S1F」まではまだいいとして、インカレとかで趣味の合う彼を見つけたらずっとよかったのにね

…あ、けどこの人は、即結婚できる相手を探していたため、現役学生は相手にせず、東大卒の社会人とばっかり合コンしてたのよね。そりゃはじめっから話が難しいわ。それに、東大卒を捕まえるための方策(ハンカチ三枚作戦とか)が、自分好みの人をつかまえる戦略になってないところがイタイ。そんな「えせ」お嬢様風にひっかかる東大卒ってかなりつまんないヤツのにおいぷんぷんしない??

一般的に、すごい努力家で目標達成もできてるのに幸せになれてない人ってのは、
「点」を目指してることが多くないですか?

たとえば、「大学合格」とかそういうの。合格できたら終わっちゃう。
あるいは、結婚できたら終わっちゃう。

ピアニストだって、コンクールで優勝目指したりするのは、そこから続く長い演奏家生活が送れるようにするためで、別に優勝の瞬間の気持ちよさを求めてるわけじゃないでしょ。優勝で終わっちゃうんじゃ困るよね。

と、まぁもっともなことを言ってみましたが…その実、私が専業主婦になっていないことをなんとしよう…
(専業主婦、子ども一人 → 共働き、子ども三人)
人生なかなか予定どおりにはいきません(^^;; ただ、柔軟に目標変更ができるのも、「線」で考えていたからこそ、というか。ま、そういうことにしておこう。

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ピアノも書道も課題は自分で決めたいの

2016年11月22日 | 生活
こじろう(中高時代)やはなひめの学校の文化祭に行くと、まぁすごい人混みなんで、そういうの苦手なのですが…

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私のお気に入りのコーナーいくつかは、喧騒から離れてひっそりしていることが多く、落ち着いて見られます。
そのひとつが…書道!!

自分が書道を習うことがあるなんてことはまったく頭にないときでも、いつも書道コーナーは好きで、あれば必ず見ていました。展覧会に出したらしい大きい立派な作品もあれば、好きな言葉を書いた気軽な作品も…

印象に残っているのは、ふつうの半紙よりずいぶん大きな作品で、立派な額に入ってて
「だが断る」
ってでかでかと書いてあるやつ(^^;; それがめちゃくちゃうまかったんですよ。

「あきらめるなら一人でいいけど
夢を見るなら君と一緒がいい」とか

「正しいのはいつも俺」とか

みんなあれこれ書いてて楽しい~

…ということを思い出し、「そうだ、せっかくやるなら書道習うときも好きな言葉を書こう!!」と思い立ちました。

これまでは、セオリーどおり「千字文」を
「天地玄黃」「宇宙洪荒」
「日月盈昃」「辰宿列張」
それぞれ一回ずつやって、そののち「辰宿列張」は行書でも書いてみたわけですね。

ちなみに「辰宿列張」の次は「寒來暑往(カンライショオウ)」だそうで、まぁまぁ季節にもあっているし、悪くはありませんが特に思い入れもないというか、そう、たとえば飾ってあってもおもしろくはないじゃないですか?

そうだ、せっかく練習したら色紙に書いて飾ってみたらどうだろう、ということで前回の帰りに百均へ寄って色紙(100円で2枚入り)を買ってきました。一枚50円なら、毎月いくたびに色紙書いて、飾り変えて、古いのを捨てても腹も立ちません(^^;;

さて何を書こう? と思ってみますと、「だが断る」とかいいですけど(笑)いきなり平仮名はハードルが高そうです。漢字ばっかりで何か…

そこで、「五十而知天命」というのを思いつきました。ちょうど五十歳になった記念としてもよさそうですし、漢字ばっかり。ひとつずつの漢字はあまり「立て込んでなく」でも、六文字というのが新たなチャレンジです。ぷちチャレンジ。ちょうどよさそう。

というのも、私の書道って、いきいきのびのびでぶでぶ、なんかでかくなってしまっては「勢いはいいけどもうちょっと余白を!!」と言われ続けているので、小さく書く練習(笑)です。

今日書いてみたところ、やっぱりでかくなりすぎて苦戦…10枚目、ようやく「五」の字がほどよく書けるようになり、


ふー。やっぱり六文字おさめるの大変だったよ(^^;;

それから色紙に書いて(つるつるしてなんか感触違う…)、帰りにまた百均に寄って消しゴムを買ってきて猫のニクキュウはんこを作って…

こうなった:


来月は同じ字で行書に挑戦するよ~その次は何にしようかな

「酸化還元」にして、テーマは「画数の多い字」「しんにょう」とかどう?

先生は、いつも書かないようなお手本を作らなきゃいけなくて面倒(何度か試行錯誤)なうえ、級を取っていくコースに乗らないので営業的にはよくないみたいですが「私も勉強になるからよかったです」といってくださいました。感謝。

自分で課題選ぶと、少しずつ何かしらのチャレンジがある内容と、自分が書きたい(飾りたい)言葉を考えるし、こりゃずっと楽しいし書いてても気合入るよ。

(こちらの飛びまくりリクエストにいつもばっちりこたえてくださるおゆき先生にも感謝してます!!(^-^)v)

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音量と音色を決める、打鍵スピード以外の要因は?

2016年11月21日 | ピアノ
「ピアノ男のソナチネソナタ」というブログに、「ピアノの音には弾いている人の性格が出るらしいです」という記事がありましたが、まぁ、そういうことはあったりなかったりなかったりすると思います。

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それが証拠(笑)に、私はartomr師匠から「性格ゆえかなんだか奥ゆかしい」といわれたことがありますが
(参照: 「ガツンとエッジの効いた音がほしいこともある」)
それが実生活上の性格となんら関係ないことは明らかですからね。ははっ(^^;;

ところで「大きな音(音量)」を出すにはどうしたらいいかというと、ざっくりいえば打鍵スピードが速くなれば大きい音がでます。意識としては「力強く」弾いてるかもしれませんが、結果としてハンマーがどんなスピードで弦に当たるかというのが支配的要因になります。

電子ピアノ(あるいは、消音ピアノ)ではたぶん、この打鍵スピードをセンサーで感知して音量を決めていると思われます。

いろいろ検索してみましたところ、音量を決めるのは「スピード」だけである、打鍵が重い/軽いというのは錯覚であると言い切っている人もけっこういるみたいです。

でもですね…

消音ピアノを弾いていると、たまに、すごく軽く打鍵していて、リアルピアノではたいした音量にならないと思われるのに、ヘッドホンからはめっちゃ大きい音として出力されたってことがあります。たぶんですが、電子ピアノ(消音ピアノ)では捨象されている何らかの要因というものがあります。

ピアノのアクションはやたら複雑にできているので、話を簡単にするために「和太鼓」にします。太鼓はほんと純粋に打楽器で、人と太鼓の間にあるものはバチだけなんですけどね…

これ、力自慢の大男がでかい音出せるかっていうとそんな単純な話ではないです。
まずは「脱力」が大事で、べちっと叩いたあと押し付けてたら音は響かず止まってしまいますので、速やかな離脱が欠かせません。これが下手な人は、いくらマッチョでもへなちょこな音しか出せません。

では、「速やかな離脱」を前提として、バチが皮に当たるときのスピードだけが大事かというとそうでもないようで、
バチのスピードは速いけれども軽い音というのと、重量感のある音というのがあります。

いくら「速やかな離脱」といっても、バチが皮に接触しているごくわずかな時間に、どんな力が加わっているのかで音は変わってきます。

「ごくわずかな時間」の長短ということもありますし、その間にバチが完全フリー(バチの重さと速度だけの運動量を持っていて、手からは力を受けていない)なのか腕まで一体となっているのか、さらには腕から新たに力が加えられているのか? ということで音量や音色が変わります。その多彩さはこんな単純な楽器なのにビックリ(o_o) って感じです。

話がピアノになると、指はハンマーを直接触っていませんので複雑なのですが、やはり「スピードだけ」の問題ではないことは経験上明らかで、がつんとしたフォルテと、やわらかいフォルテはありますよね。ただし、なにせハンマーと弦が接触しているのがあまりに一瞬で人間がリアルには意識できないことと、力の加え方が間接的なのでなかなか上手な弾き分けが難しいです。

打鍵スピード以外に言及している文章は比較的少ないようですがさきほどひとつ見つけました。
「音の葉インタビュー 演奏と身体 中澤頼子」

「私は、打鍵のバリエーションにトライアングルを想定していて、その中の組み合わせで無限の音づくりができると考えています。トライアングルの頂点は、「スピード」「重さ」「圧力」です。 」

「スピード」と「重さ」だけでなく「圧力」という要因を出してくるところがおもしろいのですが、物理の用語の「圧力」で解釈しようとしても意味わかんないと思います。この方によれば「鍵に行くまでの「タメ」という感じでしょうか。肘のあたりから、すぐに 手首 → 指先 → 鍵 って行くのではなくて、それぞれの流れが、ちょっとこもるような、溜めるような感じです。」とあるので、おそらくは弦とハンマーの接触時間の長さをコントロールするノウハウなのではないでしょうか。

この三つの要因を意識することで、音のバリエーションは無限。それを、曲の中の一音一音、どういう音がほしいかで組み立てていくとのことです(!)

そこまで分解して考える人と、「妄想」から曲想をつけていく人(実は結果として上記でいう「スピード」「重さ」「圧力」を適切にコントロールして表現できている)と両方のタイプがあって、別に実際どっちのほうがうまいって話ではないでしょうけど、

ともかく。ピアノのすべてが打鍵スピードで決まると思いこんでいたら、そりゃさすがに結果も乏しいと思いますね。

また、リアルでの性格が奥ゆかしくても、ほしい音のイメージがあって、それに伴うテクニックがあれば、がっつんがっつん系でもいけるでしょう。妄想派でなく理屈派でいってほしい音を作ればいいんです。

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