ふみさんの日々雑感

生活の事、家族の事、大好きなサッカーの事・・・日々いろいろ

キンモクセイの香り

2012-10-17 20:10:39 | Weblog
今日、自転車に乗っていたら、キンモクセイの香りが漂って来た。

月曜日に通った時には、気が付かなかった。

自転車を止めて見渡すと、傍のマンションの垣根に金色の花が一杯咲いていた。

あ~秋になったのだなと思った。

キンモクセイの香りに、一瞬に昔の風景を思い出した。

大阪は高槻市に7年間住んだ。

マンションの2階のベランダ側の駐車場の向こうは広い民家だった。そこに、大きなキンモクセイの木があった。

朝、窓を開けると、目の前に大きく枝を広げたキンモクセイの木。今の時期にはむせ返るような香りが一面に漂っていた。

だから、キンモクセイの香りは一気に、あの頃を思い出す。

下の子が2才になって直ぐに夫の転勤で行った。上の息子は幼稚園の年長だった。

その、民家には“ロン”という名の大きな犬がいた。いつもキンモクセイの木の下で寝ていた。

庭には仕切りも無く、マンションの敷地と繋がっていたので、子供達はいつもロンと遊んでいた。尻尾や耳を引っ張っても乗っかっても、何をしても知らん顔で寝ていた。

でも、セールスマンが入って来ると“ワンワンワン”と大きく吠えた。同じ背広を着ていても、周りのマンションやアパートに住んでいるお父さん達は分かるのか、絶対吠えない。

子供達も小さく、私も専業主婦で、毎日が楽しく充実していた。

私が一人で生活する時が来るなんて、想像も出来なかったあの頃。今、思えば一番、家族が輝いていたあの頃。幸せ一杯の家族だった。

心があの頃へ飛んで行きそうになる。

寂しさ、悲しさがこみ上げて来そうになる秋。

いつも、夫と二人で歩いた道を、今は一人自転車で通り過ぎる。夫の事を思い出しながら。




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