ふみさんの日々雑感

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映画 「悪童日記」

2014-10-16 21:17:00 | 映画・ドラマ・小説・マンガ
新聞で紹介されていた、「悪童日記」 を見に行って来た。

映画好きの私は、最近は、シネコンよりも単館での映画を見に行く事が多い。

映画好きな娘とよく行くのだが、娘はもう臨月になってじっと座っているのも辛いだろうし、何といってもあまり胎教によくはなさそうな映画みたいだし、一人で行って来た。

新宿の初めて行く映画館なので、地図を頼りに、行ったが、本当にキョロキョロとしないと見逃すような地下にあった。

でも、いつも思うのは、こういう映画館って、わりとお客さんが入っているのだ。だいたいは年配者が多いが、本当に映画好きな人達なんだろうな、と思う。

私を含めて、映画が何よりも娯楽だった世代だから。2本立てとか、3本立てとか、入れ替えなんてなかったから、1日中映画館にいた事もある。

第2次世界大戦末期のハンガリー。

戦争映画は嫌いだけど、戦闘のない戦争映画は、よく見るような気がする。

一番、心に残っているのは、「ライフ・オブ・ビューティフル」。TVでの放送でも2回見ている。第2次大戦中のユダヤ人の父と子の物語で、父は、小さな息子に最後まで、題名のように人生の夢と素晴らしさを語り続けた。

「さよならアドルフ」 はドイツ高官の5人の子供達が (赤ちゃん・小学校低学年くらいの双子の男の子・中学生と高校生くらいの女の子) 第2次大戦後に、遠く離れた田舎のおばあちゃんの所に逃げて行く過酷で残酷な運命の物語。途中で、双子の一人が殺されたり。

そして、何十年も前の映画だが、「悲しみは星影とともに」。もう、ほとんどのストーリーは忘れたが、盲目の小さな弟を、「町に目の手術に行くんだよ」 と言ってユダヤ人収容所への汽車の中で抱きしめるおねえさん。覚えているのはそのラストシーンと、美しい森と湖と、今思い浮かべても胸が一杯になる哀愁の音楽。

今回の映画も、戦闘シーンは出ては来ないが、都会から田舎のおばあちゃんの家に疎開してきた双子の少年の過酷な日々を描く。

お父さんに言われたように、毎日見聞きした出来事を日記に書いて行く。

大好きなお母さんが、抱きしめて抱きしめて、「大好きよ。愛してるわ。絶対に迎えに来るから、生き延びてね。生きるのよ。そして、勉強するのよ」 と。

魔女と言われている冷酷で非道なおばあちゃん。

少年は、テーマを決めて、自分達の心と体を鍛えて行く。

そして、頬から柔らかさが消えて行き、双子の4っつの瞳は、ジッと人々の心の内を見つめる。

題名の「悪童」は違うように思う。何が善で何が悪なのか、今を生きている私達は、戦争中の戦争後の出来事を裁くのには無理があるのではと思う。

双子には双子の正義があり、思いがある。

意外なラストに、20年後の、30年後の双子はどうなっているのだろうと、フィクションでありながら知りたくなった。


コメント
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