「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

      「深夜便」20周年 昭和も遠くなりにけり

2010-03-24 06:44:25 | Weblog
中高年に人気のNHKラジオの「深夜便」が今年で20周年を迎えた。僕も時々、深夜
に目を覚ました時などお世話になる。先日も午前2時すぎ、イヤフォーンから「アイルラ
ンドの小守唄」が流れてきた。敗戦直後の頃、たしか映画「わが道を行く」の中でビング
クロスビーが歌ったような気がする。

最近は「深夜便」のアンカーが若返り、音楽も後期高齢者向けのが少なくなってきた。珍
しいと思い聞くと、やはりアンカーは最年長の宇田川清江さんだった。そして、この日が
宇田川さんの「深夜便」出演最後の日であった。宇田川さんは昭和10年の早生まれ、32
年NHK入局という超ベテランアナだ。しかも「深夜便」開始以来皆勤という、いってみれば
「深夜便」の顔でもあった。多分、20周年を期に勇退されたのだろう。ご苦労さまでした。

「深夜便」が始まった20年前は、担当のアンカーも僕と同世代で、内容も共感を感じた。で
も最近はアンカーが団塊世代に変わり、同世代のリスナーを意識しての内容が多くなった。
人気の2時、3時台の音楽コーナーも、フォークやGSが登場してきた。僕らの世代にとって
は、つい最近に感じてあまり想い出もない。

でも考えてみれば、平成に時代が変わってすでに22年である。昔の想い出の曲が少なくな
ったと文句を言うほうがおかしいのかもしれない。宇田川さんの勇退で多分、戦前生まれの
アンカーはおられなくなった。昭和も遠くなりにけり。後期高齢者にとっては寂しい限りだ。