「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

     飛行機事故で亡くなった二人のインド独立の志士

2010-11-13 07:15:27 | Weblog
先日の台湾旅行で行き帰り僕らが利用した台北の空港は、市の中心部にある松山空港であった。ここは日本統治時代、軍の飛行場として建設されたもので、敗戦直後の8月18日、インド独立の志士、スバス・チャンドラ・ボースが乗っていた九七重爆撃機が離陸に失敗、不慮の死をとげている。ボースは日本の敗戦により独立の志を今度はソ連の協力で達成したいと願い上海経由で脱出しようとしてこの事故にあった。ボースの遺体は台北で荼毘にふされた後、日本軍によって東京にはこばれ杉並の日蓮宗連光寺に埋葬されている。

不思議なことが起こるものである。僕らが台湾から帰国した翌日、旧知の大田黒武行さんから数年ぶりに電話を頂き会いたいという。大田黒さんの厳父又男さんは昭和17年3月シンガポールからインド独立連盟(ILL)のプリタム・シン書記長の通訳として東京で開かれるインド独立会議に参加の途次、乗っていた飛行機が北アルプスの焼岳に激突、二人ともなくなっている。

プリタム・シン書記長は大東亜戦争勃発時、藤原岩市少佐率いる藤原機関(F機関)に協力し、マレー・シンガポール作戦を勝利に導き、スバス・チャンドラ・ボースの自由インド政府の礎石を築いた方である。僕はインド問題の専門家ではないが、松山空港と大田黒さんとの再会という二つの出来事の偶然性に不思議な機縁を感じた。二人の不慮の死がなければ、インドの独立も違った展開をみせていたかもしれない。

              秋深まらぬお会式

2010-11-13 07:01:21 | Weblog
昨夜、家の近くの日蓮宗のお寺のお会式があった。例年だと、この頃になると境内の大銀杏の木が黄ばみ、時には散り始めるのだが、今年はご覧のようにまだ青々としている。やはりこれも今年の長かった猛暑の影響なのだろうか。