「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

         ”能天気”な民主党議員の国会質問

2010-11-20 07:26:13 | Weblog
昨日午前の参院予算委は菅総理はじめ閣僚たちにとっては安息日であった。与党民主党議員の質問は、緊迫感に欠け”能天気”なものばかり。政府与党とはいえ、もう少し政府の政策について”よいしょ”でもよい。国民に政府の政策を理解させる努力は出来なかったものか。それとも質問にたるような政策が見当たらなかったのだろうか。菅総理の顔には笑みさえ浮かんでいた。

質問にたった一人は、もとサッカー選手という一回生議員。質問は2020年のサッカーのWBCの日本招致とか島なみ街道の自転車無料乗り入れなどなど。質問をするなとはいわないが、政治の現状からみれば”能天気”と言われても仕方がない。一つだけ”まともな”質問はTPP(環太平洋戦略経済協定)であったが、これも多分地元選挙区の要請で質問したのであろう。答弁に立った鹿野農水相がTPP参加によって日本の農林水産業が深刻な影響を受ける、そのデータを示したが”有難うございます”とだけ言って質問をやめた。

TPP参加は菅総理自身”第二の開国”といっているようにわが国にとっては重大事である。東京をはじめ札幌などで農林水産業団体が反対の大集会を開いている。その割に国会では、あまり審議がなされない。正面からこの問題を取り上げたのは共産党だけだ。まさか例によって例のように菅総理が思いつきでTPP参加を表明したとは思えない。”政治とカネ”尖閣問題の不適切な処置、さらにここへきての法務大臣の失言、肝心の予算審議に入る環境ではない。失政続きの菅政権はやはり退陣以外にはない。