「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

          閑古鳥の「七五三」の日の神社

2010-11-16 06:52:03 | Weblog
昨日11月15日は「七五三」のお祝いの日だったが、わが家の近くの神社は閑古鳥が鳴き落ち葉だけが音をたてていた。(写真)街には千歳飴の袋をさげた親子連れなど一人もみかけなかった。僕らが子どもだった昭和10年代初め頃は”産めよ増やせよ”の時代を反映してどこの神社も晴着を着飾った親子で賑わったものだった。この風景もここ数年,出生率の低下による少子化なのか失われつつある。

「七五三」は子どもの成長を願い親子の絆を深める伝統の行事である。11月15日は旧暦の「鬼宿日」と言って、何事をするにも吉日なのだそうである。しかし、今のような忙しい世の中では、休日でもないかぎり、親子がそろってお宮参りする時間はない。多分、15日前後の日曜日に行っている家庭が多いのかもしれない。

神社からの帰り、僕はたまたま区立の小さい公園の前に差し掛かったがところ、英語で”教育”する保育園の幼児がきていた。外国人の先生が何事か英語で説明している。都会では、こういった保育施設が増えているそうだが、閑古鳥鳴く神社を見てきたばかりなので僕は複雑な気持ちがした。将来、自分の子どもが英語をしゃべり国際人として活躍することを願う親心は解らないでもないのだが。

馬齢を重ねたためなのだろうか。最近「七五三」だけでなく、わが国の先祖伝来の伝統行事が年々失われ、それにつれて日本人としての絆「アイデンティティ」も失われているようにも思われ気がかかりだ。国旗、日の丸に×印を掲げた反日デモに平気で参加した人物を平気で大臣に任命するような鈍感な男が総理だ。こんな男の下では国のアイデンティティもない。