「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

「身体障害者」と認定されました

2014-01-13 06:15:47 | Weblog
東京都から「身体障害者」手帳を受け取った。区の障害福祉課に対して膝の人工関節置換について身障者認定手続をしたところ四級と認定された。”身体髪膚これを父母に受くあえて毀傷せざるが孝の始めなり”と昔修身か漢文で教わったが大変な親不孝のことをした。しかし、国の有り難い福祉政策だ。身障者と認定されたことにより、医療、福祉から税の減税に至るまで多くの特典を与えられた。

「身体障害者」という言葉は、戦後のもので戦前はなかったような気がする。戦後の占領下(昭和24年)成立した「身体障害者福祉法}のによって生まれた。英語のphysical handicap の訳である。戦前は身障によりそれぞれの差別用語で呼ばれていた。もちろん身障者に対する福祉援助などなかった。戦争で傷を負った軍人だけが傷痍軍人として年金を受けていた。

子供心に戦前昭和の時代には街に乞食が多かった。駅前の繁華街や神社の門前には何組かの乞食がいた。それも足が悪かったり、目の見ない人がめだった。今は日本中どこへ行っても乞食の姿はない。戦後の「身体者福祉法」のおかげである。しかし、僕がちょくちょく行く東南アジアの国々では、いまだに乞食が多い。とくにイスラムの人たちは「喜捨」が宗教で義務づけられているためか祝日には乞食の姿が多い。

「身体障碍者」四級と認定され、国内の鉄道料金が100㌔を越えると、半額になったり国内航空料金が割引になったり特典がある。しかし、残念ながら身障者であり、そんなに旅行を楽しめるわけではない。でも、戦前には身障者福祉なんか一つもなかった。有り難い事である。