「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

大丈夫かなか深刻な建築業界の人出不足

2014-01-17 07:51:17 | Weblog
全くお門違いの問題で失礼。ただ小ブログが取り上げるほどだから、深刻な問題に違いない。先日テレビの報道番組を見ていたら、東日本大震災による茨城県の被災地住宅が1月、完成予定なのに、まだ骨組みままなのに驚いた。原因は建築業界の人出不足からだという。一方、別のテレビでは福島県の会津若松市の公共事業が昨年秋以後、応札がなく工事がストップしているという。これも建築会社の人出不足が起因しているとのことだ。

これは東北の被災地だけだと思っていたら全国的なものらしい。ネットに出ていた大阪労働局の昨年11月の労働倍率は、鉄筋工、とび職などの職種は9.2倍、土木、測量でも4.2倍。特定の職種によっては、もっと高率だとのこと。アベノミクスの効果で、経済が上向いてきているのに意外な現象だ。

今年新春(7日)の記者会見で菅義偉官房長官が”2010年の東京五輪に向けて建設業の中には人出不足から外国人労働者受け入れの動きが出ている。しかし、受け入れは国民生活への影響を慎重に検討すべきだ”(ロイター通信)と発言していた。この時、僕は建設業界の人出不足が、こんなに深刻だとは思わなかった。東京五輪の工事が本格すれば、人出不足はさらに厳しいものになろう、素人の僕がみても心配だ。

わが国の外国人雇用は原則的には単純労働者受け入れ反対の政策をとっており”研修制度”を隠れ蓑にして中国や東南アジアから労働者を受けている。しかし、その数は欧米諸国やシンガポール、アラブ首長国連邦などに比べて、その数ははるかに低い。政府内には2050年までに外国人労働者を全就労労働者の10%にすべきだという意見もあるそうだが、少子高齢化が急速に進んでいる。建設業界の今の人出不足は、その予兆のようにも思われる。早急な対策が望まれる。