「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

小池百合子知事の改革力に期待

2016-09-29 06:35:48 | 2012・1・1
首都といいながら一地方自治体のトップにすぎない都知事の議会での所信表明演説がこれほど脚光を浴びたことはなかったのでは。同じ日に国政では参院本会議で野党第一党、民進党の蓮舫代表の代表質問があり、いずれもテレビで中継放送されたが、恐らく視聴率的には”月とスッポン”ぐらいの違いがあったのではないか。

小池知事の所信表明演説は堂々としていた。冒頭に今、都民最大関心事の豊洲の問題を持ち出し、都民ファーストの視点にたって真相解明に当たりたいとし、「都政改革本部」によって五輪.パラリンピックについても実態調査を行うと、言明、今日その報告書が発表にになる。伝えられる報告書によると、東京五輪の費用は最大3兆円に抑え、都と国が予算を管理し提言するのが骨子のようだ。そして具体的な例として、「海の森水上競技場」(ボート.カヌー会場)の新設を止め、宮城の既設会場を利用するなど三施設の計画見直しを検討する。

この改革案に対して都の幹部は”現行計画と別な方法は想像もつかぬ”と困惑している(産経新聞)そうだが,小池知事は所信表明の中で、はっきりと五輪の成功に影響させない対応や、豊洲問題についても市場関係者に配慮すると言明している。その兼ね合いが難しいが、小池知事の決断、改革力なら実行可能ではないだろうか。

1972年の冬季五輪の際、札幌に滞在して大会前の市民の期待と沸き立ちが今でも忘れられない。五輪讃歌「虹と雪のバラード」(ト.ワ.エ.モア)のように、当時の札幌は地下鉄が出来、地下街が出現、まさに北の大地に新しい町が誕生する空気がみなぎっていた。そして当時100万人の人口は今150万人に膨れ上がった。小池知事は”Beyond 2020”の東京を目指しているというが是非、未来志向で東京の改革を期待したい。三代続いた江戸っ子からもお願いしたい。