「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

       「社会保障改革」 おカネはどうするの?

2011-05-16 07:00:33 | Weblog
東日本大災害後、落ちつかぬ日々続いているが、周りは、いつか葉桜からつつじが五月空に映える季節に移り変わった。菅政権が6月中にと約束していた”社会保障と税の一体化”改革案は、その後どうなってしまったのか心配してら、先日厚労省からやっと「社会保障制度改革案」が提出された。この改革案は政府・与党の集中会議で検討された上で公表される予定である。

結論からいって厚労省原案は、まったく”絵に描いた餅”である。例えば基礎年金の受給資格を今の原則25年を10年にするとか、不平の多い60代前半の受給資格の条件を緩和するとか、一見みかけはよいのだが、実施に当たっての財源はどうするのか明示していない。

後期高齢者の一人として、たしかに現在の社会保障制度には世代間格差があると思う。だからこそ改革が必要だが、厚労省原案は、出来もしないことを羅列したに過ぎない。現役世代に媚びているだけで次世代への配慮も展望もない。

何事も改革には苦痛が伴なうものである。例えば年金支給年限の引き上げである。毎年1兆円を超える社会保障費の現状からみれば、引き上げは必至だと思うのだが、触れていない。いずれにしても財源の裏づけのない改革案は意味がない。東日本大震災の復興計画にしても同じだ。復興構想会議でどんな立派な”構想”が生まれても、おカネをどうするのか。

民主党は一昨年の選挙の選挙公約で”絵に描いた餅”を国民に見せて騙してきた。まさか厚労省原案をそのまま認めるとは、思わないが、もっと足が地についた政策を望みたい。

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2 コメント

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今だけ (chobimame)
2011-05-17 15:51:03
今の内閣は、とにかく政権維持だけが目的であり、次世代の生活など関係ありません。自分たちが豊かな老後を遅れればいいのです。その為には今の権力が必要で手放すわけにはいきません。なので嘘に拍車がかかります。財源などは借金するか税金をアップすればいいとしか考えていません。まったくあり得ない状態です。菅のやっていることは素人以下です。国を壊すことしか考えていません。中国の温が福島訪問らしいですが、自治区の視察に見えて仕方ありません。
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次世代への配慮 (kakek)
2011-05-18 10:34:55
chobimame さん
急速に少子高齢化が進んだため、今の社会補償制度は維持できなくなってしまいました。死んだ子の年を数えても仕方がありませんが、何故早く手を打たなかったのでしょうか。今からでも遅くありません。次世代の日本人がかわいそうです。世代を超越して犠牲を支払わなくてはならないと思います。手っ取り早いのは消費税の引き上げだと思います。
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