「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

コタコタ.インドネシア(13)スラカルタ ブンガワン.ソロの流れ

2020-06-29 05:00:40 | 2012・1・1

中部ジャワにマタラム王国の流れを組む古都が二つある。戦争中彼の地にいた日本人はジョクジャカルタは京都、スラカルタは奈良と呼んでいたが歴史的な根拠はない。スラカルタはむしろ、市内を流れるソロ川(ブンガワン.ソロ)の名前をとって現地ではソロと言われることが多い。

戦争中南方へ従軍した世代にとって、「ブンガワン.ソロ」の名前はインドネシアには関係なく、戦後藤山一郎や松田としによって歌われ大ヒットした歌の題名として知られている。この歌がソロに住むシンガーソングライターのゲさんであることを初めて日本に紹介したのは筆者である。1966年(昭和41年)12月、当時勤めていた新聞社の特派員としてソロを訪れ取材している。それまで日本ではジャワ民謡とされていた。それが縁で84年,ゲサンを札幌雪祭りに招待、さらに友好協会の協力でソロ川畔の公園に胸像をつくり寄贈した(写真)

現在のジョコ.ウィドド.インドネシア大統領(1961年ー)はソロ市生まれジャカルタ市長前はソロ市長も経験している。根っからのソロっ子で、父親は家具職人、大統領は子供の時、父親の手伝いで市場で家具の販売もしたという。ソロの大学の一つには「スペルスマル」(1966年3月11日政変)がある。スカルノ(初代大統領)からスハルト(第二代)への政権移譲の略名である。筆者がゲさんを取材した年だ。半世紀以上の歳月が流れている。「ブンガワン.ソロ」のメロデイを知らない日本人もいなくなってきたのでは。


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