「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

       なぜ嫌われる首都圏の公立中学校(1)

2008-02-03 07:18:45 | Weblog
首都圏では2月1日ー3日が国私立中の入学試験日である。。新聞報道によれば、昨
年より1,000人多い過去最多の5万3,000人が受験した。孫のクラス(27人)でも11人が
受験のため学校を休んだ。ネット情報では港区のある小学校では98人のうち74人、実
にクラスの七割が国私立中に受験したという。

理由は公立中学校(区立)中学校への不信と不安である。わが家では娘夫婦の教
育方針から息子は二人とも区立中学へ進学させる。長男は昨年卒業して私立高校に
次男もこの春同じ中学に入学する。首都圏の家庭が心配するように公立中学校だ
けでは、希望の高校へは入学できないのが現実だ。長男の場合も中一から三年間
塾通いをした。その意味では杉並区立和田中学の、安く学校で塾を”斡旋”したのは
適策なのだがー。

やはり元凶は”ゆとり教育”なのである。一番頭の柔軟のこの時期に”ゆとり”を与え
ても意味がない。私立中学が一方で、土曜日も休まず”サービス”しているのに公立
中学校は"お休み”。これでは学力に差が出来るのは当たり前だ。

もう一つ、公立中学校の教師側にも問題がある。和田中学校がよい例だ。外部から
塾の教師を招いて”受験勉強”させるとは、情けない限りだ。公立中学校の教師は
リストラもなく、温床育ちだとの評がある。それにかっての悪名高かった組合の残滓
もあるようだ。

公立中学校離れが、首都圏や関西圏だけの現象ならよいが、全国に波及することに
なれば、公教育の破綻にもなりかねない。

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4 コメント

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我が家も (ji-hyeon)
2008-02-03 11:11:33
ワタシの住んでいる区は「中学生は学業より部活動」を推奨しているらしく、それを聞いたときにちょっと青ざめました。我が家も区立中には希望を持てず受験を考えていますが、それ以上に息子本人が「ここの学校に行きたい」と言っているので、そちらも尊重しています。
「ゆとり教育」って怖いですね。先生にとっても「ゆとり職場」であって、文字の一つ一つを丁寧に直す先生とそうでない先生、二つに分かれちゃっています。
授業中、問題が解けたご褒美にお菓子を配る先生もいます(これは問題になりましたが)
また、授業中に質問をすると「塾の先生に聞きなさい」と答える先生もいます。公立の先生って自分の仕事にプライドを持たない公務員って感じがします。
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公立中学校礼賛 (kakek)
2008-02-03 12:58:07
ji-hyeon さん
孫の中学校でも英語の教師で、塾に標準を併せて授業している先生がいるそうです。いろんなレベルの子供がいて教えるのも大変だとは思いますが、それが教師の腕の見せ所です。
僕個人は公立中学校が好きです。子供のときぐらい元気に部活させてやりたいです。昨日孫は父親と一緒にサッカーの練習試合に府中までいってきました。長い人生。それでよいのだとおもいますがー。
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Unknown (青年)
2008-02-03 16:43:57
ゆとり教育と聞くと抵抗がないから、そう名付けただけで、実は、教師の労働時間調整と、教育格差をつけるためで、富める者は教育を、そうでない家は労働をといったところでしょう。今失敗と叫ばれているのは、予想以上に全体の学力低下と教師の質低下で、あわてているのでしょう。ここまで粗悪な組織を日本中に作っているわけですから、どこの公立中も危険ですよ。私立のほうがいいとは言わないが、公立に行かせるなら、親は相当気を配る必要があります。
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所得格差と学力格差 (kakek)
2008-02-03 17:14:55
青年 さん
戦前、小作農家の子弟はどんなに優秀でも上級学校へ進学出来ず、授業料がただの師範学校や軍関係の学校へ行った方が多かったです。東京でも中学へ行けたのは本当に限られた子供だけでした。
現在もそうです。所得300万円以下の家庭では、なかなか私立の学校へ進学できません。そこで都内の公立中学へ行くのは、こういった家庭の子供と勉強が好きでない子供達だけです。先生たちが大変なことはわかりますが、その先生の質が
”ゆとり教育”で、同じように悪くなったようです。教育再生は、先生からという声が現場からも出ているようです。
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