【調査会NEWS1597】(26.7.13)
何度も指摘していることですが、拉致事件の実行犯で逮捕されたのは私が知る限り久米裕さんを拉致した李秋吉一人です。
その李も起訴はされずに終わっていますから、結局拉致問題で刑に服した人間はただの一人もいません。
有本恵子さんを拉致したと自ら証言し、『謝罪します』という本を書いている八尾恵も逮捕されていません。
しかし、北朝鮮にいる安部(魚本)公博は有本恵子さん拉致の実行犯として国際指名手配されています。
拉致と断定していない特定失踪者ならまだしも、少なくとも高姉弟を入れて19人は警察が拉致と断定しているのですから、国内にいる実行犯が逮捕されてしかるべきです。
実際原敕晁さんや田中実さんの拉致については犯人の名前まで公にされています。
北朝鮮に実行犯の引渡を求めるというのが政府の方針ですが、なぜ国内の実行犯が捕まらないのか理解ができません。
認定しているのですから、それは当然分かっているはずです。
これは警察だけの問題ではありませんが、もし日本国内で拉致に加担した個人や組織が明らかになれば、そこから議員や官僚とのつながりも出てくるからではないか。
またそれを放置してきた不作為も問われる。だからこそ海から上がった工作員だけで拉致を行ったかのように世論を誘導していると思えるのです。
帰国した5人を拉致した実行犯は今も日本にいるはずです。
曽我さんは北朝鮮で工作員から、勤めていた病院の勤務割りまで分かっていたと言われたと聞いています。
政府・警察は北朝鮮への圧力をかけるためにも国内での拉致実行犯、協力者の摘発をしっかりと行うべきでしょうし、そのための政治判断も重要です。
日本国内の問題を素通りして、何人か帰ったということで大騒ぎにしてごまかすことは絶対に許されません。
★ 荒木さんは三宅博先生と日本国中の「拉致現場」を歩き回って、調査。
ここに書かれている話は、三宅先生から伺ったことと同じで、国内にいて名前もわかっている「実行犯」が逮捕されず、海外にいる「実行犯」「工作員」に対して国際指名手配をしているという不思議さを、怒りをこめてお話されていた。
「拉致問題」や「特定失踪者問題」はどこまで根が深いのか、どうしてこのような「事実」をマスコミは報道しないのか。
河野洋平氏を国会に呼ばないのも納得できないが、「拉致問題」でも明らかにできないことは、同じように何か不都合なことでもあるのか。