その後の『ロンドン テムズ川便り』

ことの起こりはロンドン滞在記。帰国後の今は音楽、美術、本、旅行などについての個人的覚書。Since 2008

ロイヤルオペラハウス 『仮面舞踏会 (Un ballo in maschera)』 (ヴェルディ)

2009-07-12 01:55:27 | オペラ、バレエ (in 欧州)
ロイヤルオペラハウスにヴェルディの『仮面舞踏会』を見に行きました。土曜日の12:30開演という珍しい時間帯からのスタートです。

 主人公(リッカルド)が、自分の忠実な部下(レナート)の妻(アメリア)とプラトニックな恋愛関係に陥ったが、一線を越えたと勘違いした部下から、仮面舞踏会で復讐されるというお話。短く字にするとただの三角関係のもつれのお話ですが、これがオペラになると感動的な恋愛物語になるから不思議です。

 今日は、其々の歌い手さんが安定したパフォーマンスを見せてくれました。Ramón Vargasは柔らかく美しいテナーを聞かせてくれました。 Angela Marambioは迫力のあるソプラノで第1幕、3幕の独唱にはすっかり聞き惚れてしまいました。Dalibor Jenis(レナーノ)、占い師役の Elena Manistina、小姓オスカー役の Anna Christyも其々存在感のある歌唱でした。また、重唱や合唱もとても美しかったです。

 更に今日、特に印象に残ったのは音楽の美しさでした。耳に馴染みやすく、残る音楽で、ヴェルディの旋律を十二分に楽しませてもらいました。指揮のベニーニとオーケストラが素晴らしかったです。
 
 演出はリメークのようですが、オーソドックスなものだったと思います。第3幕で舞踏会の舞台を鏡を使ってオーケストラピットのオーケストラをそのまま舞踏会のオーケストラに見立てているのは面白いです。

今日は最上階(Amphitheatre)の右前方の席。これで27ポンドですから安い。

アメリア役のAngela Marambio


リッカルド役のRamón Vargas




ConductorのMaurizio Beniniを交えて


Un ballo in maschera
Saturaday, July 11 12:30 PM

Credits
Composer: Giuseppe Verdi
Director: Mario Martone
Set Designs: Sergio Tramonti
Costume Designs: Bruno Schwengl
Lighting: Cesare Accetta

Performers
Conductor: Maurizio Benini
Riccardo: Ramón Vargas
Amelia: Angela Marambio
Renato: Dalibor Jenis
Ulrica: Elena Manistina
Oscar: Anna Christy
Sam: Giovanni Battista Parodi
Tom: Vuyani Mlinde§
Minister of Justice: Martyn Hill
Silvano: Changhan Lim§
コメント
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