その後の『ロンドン テムズ川便り』

ことの起こりはロンドン滞在記。帰国後の今は音楽、美術、本、旅行などについての個人的覚書。Since 2008

大英博物館展 ー100のモノが語る世界の歴史 @東京都美術館 (再訪)

2015-06-23 23:14:39 | 美術展(2012.8~)


会期終了1週間前となった日曜日、大英博物館展に2回目の訪問。閉館2時間前の15時半に入館。ある程度の混雑は想定していたものの、会場は家族づれ、カップル、愛好家で押せ押せの一杯で、会期前半の金曜夜にでかけたスキスキの会場とは、混み具合も客層も全く違っていた。

人を掻き分けながら進んだのだけど、2回目なので気持ちの余裕をもって見られる。100点の出展だから、1点1分でも1時間40分もかかる計算になる。どれもお値打ち展示品なので、1分では短いぐらいだ。

前回は、大英博物館で展示されていたオリジナルの100点との違いに気を取られすぎた感があったものの、今回はオリジナルかどうかは無関係に一点一点をじっくりと鑑賞した。世界の津々浦々から、紀元前5000年前から現代まで、まさに時空を超えて世界史鷲掴みといった展示内容だ。

改めて感じたのは展示の仕方も非常に良く出来ていること。特に、感心したのは、一つ一つのモノに付けられているキャッチフレーズ。「古代の給与記録、対価はビール」(楔形文字を刻んだ粘土板)、「エジプト名君のイメージ戦略」(ラムセス2世像)、「中世ヨーロッパのスマホ的存在」(へプライ語が書かれたアストロラーベ)など、歴史的品々を上手く現代に結び付けて、見る視点を与えてくれる。

どれも見どころ満載だが、前回紹介以外での個人的なお勧めは、精巧で人が岩から今にも飛び出してきそうな「アッシリアの戦士たちのリリーフ」、カワウソがとっても可愛い「アメリカ先住民のパイプ(カワウソ)」、神秘的な「ミトラス神像」など。


《アメリカ先住民のパイプ(カワウソ) 紀元前200~後100》

東京会場では今週末で終了。その後、福岡、神戸を回るようだが、近隣の方は是非、足を運んでほしい展覧会だ。
コメント (2)
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