その後の『ロンドン テムズ川便り』

ことの起こりはロンドン滞在記。帰国後の今は音楽、美術、本、旅行などについての個人的覚書。Since 2008

2016夏 2つの台風にぶつかった道東旅行 5日目(最終日)@網走~サロマ湖

2016-09-03 12:38:01 | 旅行 日本
 中盤まで雨に祟られたこの道東旅行もいよいよ最終日。朝起きると、また雨が降っている。ここまで徹底してもらうとむしろ割り切れて、すがすがしい気分。

【釧網線乗車】
 最終日ということで、朝食前から活動開始。今回は、ずーっとドライブ旅行だったけど、私は本来、鉄道派。少しでもその香りを嗅ごうと、オホーツ海沿いを走る釧網線に乗ることに。6:41網走発釧路駅行きの始発列車をターゲット。
 
 網走駅はまだ眠っている感じ。改札口近くのKioskには「5月で閉店しました」の張り紙がしてあり、寂しさを掻き立てる。列車は既に入線済みで、一両車両。車両内はエアコン無しで、扇風機付き。乗客もパッと見、地元と思しき人と大きなリュックやキャスターバックと一緒の旅行客で計10名ぐらいで、ローカル色たっぷり。



 重心低く、低音立てて走り出すディーゼル車の乗車感が何とも心地よい。網走駅を出て市街を抜けると、まもなく左手にオホーツク海をみながら、線路は知床斜里方面に向かって真っ直ぐ伸びる風景が現れる。いつの間にか雨も止み、薄日が差してきた。



 20分ほど乗って、前日に車で立ち寄った清水町の原生花園駅で下車。昨日は観光客がぼちぼちいた原生花園も、朝の7:00では一人占め。








 10分ほどで逆向きの網走行き列車がやって来たので、それに乗って網走へ。復路は、この日から新学期が始まっているらしい網走の中高校生に通う学生さんらで車内は満員。自然に耳に入ってくる女学生たちのおしゃべりをBGMに、帰りの車窓を楽しむ。7:30過ぎに網走着。1時間足らずの、急ぎ足の釧網線体験となった。








【サロマ湖 ワッカ原生花園】
 ホテルに戻って、朝食を済ませ、チェックアウト。午前中をどう過ごすかは少々悩んだけど、結局、網走の名所、網走監獄の博物館やオホーツク流氷館らのアトラクション系ではなく、天気も上向き加減なので足を延ばしてサロマ湖方面へ。

 サロマ湖の東端までは網走から約50キロ弱。サロマ湖とオホーツク海に挟まれた、日本最大の海岸草原と言われるワッカ原生花園に。



 ネイチャーセンターで自転車を借りて、南にサロマ湖、北にオホーツク海を従える通称「龍宮街道」を往復9キロのサイクリング。草原のどこかにいるであろう虫の鳴き声と風の音ぐらいしか耳にはいってこない静けさは、すごく久しぶりの感覚。龍宮街道には観光馬車も乗ることができ、私は乗らなかったけど、雄大な風景の中を観光馬車がゆっくりゆっくり動くさまは、東京の時間感覚とは別世界。









 時間が許せば、ここに丸1日ぐらいぼーっと過ごしていたいと思うほど気に入ったのだけど、残念ながら、お尻が区切られているので午前中いっぱいで、退出。

【アドヴィックス常呂カーリングホール】
 ワッカ原生花園のある常呂町ってどっかで聞いたことあるなあ~と思ったら、カーリングの聖地ということを思い出した。カーリングは、長野オリンピックで生で観戦した、私にとって縁あるスポーツ。これは、一度、伺わなければと思い、聖地中の聖地、アドヴィックス常呂カーリングホールへ。
 お盆明けだしまだ閉館中かなと思ったら、とんでもない。6つもレーンがある大カーリング場では、平昌オリンピックに向けた強化合宿中。北海道内はもちろん、軽井沢や中国長春などからも選手たちが集い、真剣かつ熱い戦いが展開中。館内には、日本のカーリングの歩みといったパネル展示もしてあって、面白かった。





 常呂カーリングホールで、今夏の道東旅行は終了。女満別空港で車を返し、東京便に乗り込んだ。天候には恵まれなかったけど、それでも初めての道東の自然、風景、食事を十分に楽しむことができた。総走行距離540キロは、私の通常の運転距離の半年分以上。かなり余裕を持って、スケジューリングしたつもりだったけど、それでも毎日、移動があって、宿泊地が変わるのは、中年旅行者には少々かったるい。まあ、目一杯遊ばせてもらった夏休みだった。

 次回は多少不便でも、鉄道やバスなどの公共交通機関で、ゆっくり回りたいなあ~。


《もうすぐ羽田空港》

 2016年8月19日 


 ※今回は「雨に祟られた」と書きつつ、北海道在住の方にとっては、翌週以降の更なる台風直撃で大きな被害や影響を受けられたことと思います。謹んで、一刻も早い復興を祈念しております。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする