調布市の文化会館たづくりで行われた能・狂言の入門的なイベント「調布能楽odyssey 破 狂言×ミライ×能」にでかけた。歌舞伎は何度か観劇経験あるが、能・狂言は高校生の時の演劇鑑賞教室以来(当たり前だが、当時は全く興味なし)なので、実質初めて。
600年前から引き継がれてきた芸能ということで歴史と伝統の重みを感じる。唄、音楽、踊り、物語の総合芸術という点では西洋のオペラと似ているが、オペラよりも古い。2008年にユネスコの無形文化遺産に登録されているが、まさに日本の文化遺産である。もちろん様式の変化とかはあったのだろうけど、600年前のものと同じ舞台を見ているというと不思議な気がした。
能の部では、前半に幼稚園児・小学生・中学生・高校生・社会人と夫々の世代により仕舞(能の略式の演じ方の1つ。型どころを,舞い手1人が紋服,袴の姿で,4人程度の地謡だけで舞うこと(ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説より))が披露された。芸の成長過程を見ているようで非常に興味深く、更にそれが世代、時代を超えて引き継がれていくことを想起させる興味深いプログラムだった。
能は能面を被って演じられるのかという思い込みがあったが、今回の「経正」は能面なしの演目だった。物語や、オペラと違っていわゆる舞台装置による演出はないが、踊りと音楽による場の盛り上げは、舞台装置など要らない程、迫力に満ちたもので、期待以上に楽しめた。
とっても奥深さを感じるので、あまり深入りするとますます自分の時間を縛ることになりそうなので要注意だが、こうした入門企画はとっても有難い。
2019年10月6日(日)
狂言の部 開場13:30 開演14:00
能の部 開場15:15 開演15:30
調布市文化会館たづくり 2階 くすのきホール
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