フグさんの雑記帳

さいたま市の荒川河川敷を主なフィールドとして四季を綴っていきます。

7変化と言われるアジサイにはやはり多面的な顔があります

2011年06月16日 15時19分38秒 | 花の和名
今遊歩道などの両側を彩るのはアジサイ。アジサイは色々と誤解を生じ易い花だ。
ユキノシタ科の落葉低木で、うっかり野草図鑑などを見ても載っていない。
ガクアジサイから改良され、日本で生まれた園芸品種がアジサイだ。そして中国に渡ったものがヨーロッパで様々な改良品種が生み出され、セイヨウアジサイまたはハイドランジャーとして逆輸入されている。

アジサイの語源を大言海は「藍色が集まったもの」を意味する集真藍(あづさあい)が訛ったものとしている。
漢字表記に用いられる「紫陽花」は唐の詩人・白居易が別の花に名付けたのを、平安時代の学者・源順(みなもとのしたごう)が無理にあてはめてしまったと言われる。

これだけハッキリしている誤用は珍しいと言われるが、いまもって「紫陽花」は多くの支持を受け植物図鑑でも漢字表記として通用している。
漢字が持つ美しさと想像性がが正論を制している原因だろうが、詩人白居易の感性の豊かさの証明とも言えそうだ。


花弁に見える萼片が6枚もあります