11月14日に開かれた「田島ヶ原サクラソウ自生地」保存管理計画策定委員会の第4回会議の傍聴記を今日から3回に分けて報告する。
市の会議の傍聴は初めてだったが、議事に入ってから傍聴が許されるという事で開会のあいさつや新委員の紹介後に会議室に入った。
現在サクラソウ自生地の乾燥化が大きな問題になっている事から荒川・鴨川の河川管理の現状と水利計画について竹島荒川上流河川事務所長より説明があった。
昭和水門、さくらそう水門はサクラソウ自生地の冠水頻度を変化させないため設置
治水工事は200年に1度の洪水にも耐えられる河川を目指し自生地には10年に1度の冠水を減らさないような形で考えられた。平成9年に第一調節池が完成後には平成11年8月に12時間と平成19年9月に3時間の洪水の流入があり、特に治水工事が自生地の乾燥化に影響した事はないのではとの趣旨の話がされた。
礒田委員より2~3要望がされ、荒川の水位が低下しているのではないかとの疑問も出されたがそれは特にはないとの事だった。
2番目の議題の自生地内の立木管理についてはB区の切り倒したクヌギについての報告だった。礒田委員の挙げた理由の第一は大正9年の指定当時の景観を維持したい。戦中戦後の一時期開墾された時に境界木として植えられたものや自然発生したものもあり、このクヌギが原因でサクラソウ群落もミツバツチグリ群落も消えてしまった。切った後には以前の植生を戻す手当もしてある。と報告された。
自生地と周辺の樹木図 赤丸で囲ったクヌギが切り倒された
これについてはクヌギだけが原因なのか他の理由は考えられないかとの質問があったが、日陰になって植生が変わってしまったのが最大の原因との回答だった。
草焼きの影響で半分死んでしまったハンノキもあり、台風の時には大きな枝が折れたりしてかなり他の木も弱っている。いずれは切らなければならなくなるとも付け加えられた。