トイレの便器や洗面台を、いつも汚しては家内に叱責されている。
汚した時にはトイレットペーパーやティッシュで拭いて、自分なりにはOKサインのつもりでいるのだが、家内の点検はより厳しい。
今日も歯を磨こうと洗面台の前に立ち、下を見ると髪の毛が落ちていた。
その細さや長さから、私のではないし、これは家内に指摘してやろうと鬼の首でも取ったような気分になった。
しかし、待てよ、家内はショートカットのはずだ。
それにしては落ちている髪の毛は長すぎる。25、6cmくらいはありそうだ。
目を近づけて見ても、それは確かに髪の毛だ。
もちろん私のものでも、そして家内のものでもないと思われる。
久しく家に客を入れたこともない。
東京の娘が帰省したのも1年以上前だ。
不思議に思っているその時、一本の髪の毛が風に吹かれたように、ユラユラと私の目の前に落ちてきた。
背筋に冷たいものを感じ、恐る恐る目を上げて天井を見ると、そ・こ・に・は・・・・・・。
汚した時にはトイレットペーパーやティッシュで拭いて、自分なりにはOKサインのつもりでいるのだが、家内の点検はより厳しい。
今日も歯を磨こうと洗面台の前に立ち、下を見ると髪の毛が落ちていた。
その細さや長さから、私のではないし、これは家内に指摘してやろうと鬼の首でも取ったような気分になった。
しかし、待てよ、家内はショートカットのはずだ。
それにしては落ちている髪の毛は長すぎる。25、6cmくらいはありそうだ。
目を近づけて見ても、それは確かに髪の毛だ。
もちろん私のものでも、そして家内のものでもないと思われる。
久しく家に客を入れたこともない。
東京の娘が帰省したのも1年以上前だ。
不思議に思っているその時、一本の髪の毛が風に吹かれたように、ユラユラと私の目の前に落ちてきた。
背筋に冷たいものを感じ、恐る恐る目を上げて天井を見ると、そ・こ・に・は・・・・・・。
狙いは読後感。読めばわかる、あるいは読んでもわからないかもしれないが、なんとなく心の片隅に残る奇妙な違和感。ありきたりで普通を装った妙な安心感。 そんな小説を、Amazon Kindle Storeに30数冊アップしています。★★ 拙著電子書籍ラインナップ・ここから買えます。
読後のカスタマーレビューをいただけたら幸いです。