★★たそがれジョージの些事彩彩★★

時の過ぎゆくままに忘れ去られていく日々の些事を、気の向くままに記しています。

高齢営業マンの悲哀

2021年08月30日 11時51分11秒 | 徒然(つれづれ)
 ウォーキング中にスーツの上着を右手に、鞄を左手に提げた営業マンとすれ違った。
 このクソ暑い最中、長袖のワイシャツにネクタイまで締めていた。

 年の頃はちょうど私と同年配くらいで、まだ元気に働いているのが羨ましい気もした。
 しかし、それも一瞬で、その歳で外回りの営業をやっているということは、出世レースから外れたか、再就職したかのどちらかだろうと思い直した。

 そう考えると、高齢営業マンの悲哀を感じずにはいられなかった。
 振り返り、後姿を見ると、首筋を流れる汗が、ワイシャツに滲んでいた。
 ズボンや靴も、心なしか履き古したものに見えた。

 定年退職の年齢を過ぎて、年金生活をするか、再雇用や再就職で働き続けるかは、家庭の経済的な事情もあるだろう。
 どちらがいいということではないが、残りの人生の短さや、誰のための人生かを考えると複雑な気分になった。


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