欲望の熟成期間

　引きこもり年金生活ゆえに、衣料品はすべて通販を利用している。
　定年退職後は、月々の小遣いがなくなり、競馬も当たらなくなって、自由になる金がほとんどない。

　私の一存で買えるのは、5,000円以下の商品に限られている。
　それもごくたまにしか買わない。

　それ以上は家内の許可が必要だ。
　許可の条件として、現在それに代わる衣料がない、もしくはヘタっている、着用頻度が高い、1万円を超えないなどだ。
　よって衝動買いなどという暴挙はできない。

　現在、欲しい衣料が何点かある。
　しかし、どれも条件のどれかに引っかかってしまう。
　このままでは、バーゲンで5,000円を切るのを待つか、古着ショップやフリマに出るのを待つしかないが、季節性の強いものは、着用時期が来年の今頃になってしまう。
　
　そんなこんなで、欲しい服や靴が在庫切れや廃番になるケースが多々ある。
　まあ、しかし、考えてみると、それで諦めがつくということは、本当に欲しかったのか疑問の余地はある。
　たぶん、本当に欲しかったら、家内を拝み倒してでも買っているに違いない。

　諸兄も、何か欲しいものを購入する時には、熟考を重ねるべきだ。
　私はその熟考を、欲望の熟成期間と呼んでいる。

　ほとんどの商品に対する欲望は、その熟成期間に蒸発や腐敗してしまい、消滅してしまっているのが常だ。
　本当に欲しいものは、3年くらいは熟成が続くものだ。

ビートルズのジョージ、ストーンズのキース。どちらもヘタウマギタリストだ。キースに至っては、歳をとってその素人顔負けのヘタさに磨きがかかってきた。しかしそのサウンドには、他のギタリストには出せない独特な味わいがある。　そんな味わいの小説を、Amazon Kindle Storeに30数冊アップしています。★★　拙著電子書籍ラインナップ・ここから買えます。
　読後のカスタマーレビューをいただけたら幸いです。

年々薄れる年末感

　今年も残すところ2週間を切ったが、景気が悪いせいか、師走の雰囲気にはほど遠い。
　北日本では積雪が凄いらしいが、大阪は寒いというほどでもない。

　ここ数年来、地球温暖化の影響なのか、年末年始は暖冬で、昔のようなスペシャル感がない。
　子供の頃はもちろん、在職中でも年末年始はそれなりに幾ばくかの感慨があった。
　それが、引きこもり年金生活になってからは、年末年始も平日となんら変わりない日々だ。
　
　今年の漢字は「税」らしいが、イマイチピンと来ない。
　私の今年の漢字は、ここ数年と同じく「穏」だ。

　2018年末の定年退職以来、コロナ禍はあったものの、私的にはコロナに罹患もせず、平穏な日々が続いている。
　今年の十大ニュースもこれといってない。
　グッドニュースもないが、バッドニュースもないので、それがなによりだ。

　あとは、24日の有馬記念を当てて、終わりよければすべてよし、と行きたいものだ。

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