お迎えに行った帰り、息子を抱いて歩いていると息子から注意を受ける。
「気ィつけや、なぁ。こけたら痛い痛いなるでぇ(顔は本番さながらに痛い表情を作っている)
危ないで、なぁ」
私は息子に諭されながら、昼間、先生に自分が言われてるんやろなぁと笑える。
自転車をこいでいると、また忠告が。
「気ィつけや、なぁ。車にゴツ~んぶつかったら危ないでぇ。なぁ」
だからそれ、自分がお散歩の時、先生から言われてるんでしょう(笑)
家に着くと、これまた先生の真似であろう絵本を自分の後ろに隠し、
「お話、お話、パチパチパチパチ、嬉しい話、楽しい話、始まるよ。
(人差し指を立てて) シィ~」とやっている。
さっと後ろから絵本を取り出し・・・めくるだけ。私が読むんかい!絵本を読みながら、
何を語りかけていいのかわからず戸惑っていた日々を懐かしく思い出す。
私は赤ちゃんを前に、何を話せばいいのかわからず、
たまに語りかけると、噛んでしまうという緊張ぶりだった。
マンションの中で母子二人。息子からの応答がないので、
私の言葉だけ独り言のように響く。急に恥ずかしくなったり、むなしくなったり。
語りかけねば、と気負っていた。
新生児訪問を受けた時のこと、助産師さんが何やら息子と楽しそうに話している様子。
息子の言っていることがわかるんですか?! つめよると、
「わからないですよ。適当に、そうか、そうかいってるだけで」
目からウロコ。その日から私は適当になった。
息子が「あ~、う~」
何を言っているのかわからないけど「そう」と微笑み返す。これでいいのか!
児童館や園庭開放などに行った時、絵本をよく読んでいただいた。
知らない絵本でも繰り返しが多いので、大人ならすぐ覚えることができる。
動物さんがおならをする。プー。今日もおなか、げんき げんき。と、あいの手が入る。
題名はわからないが、台詞は残る。家に帰ると、息子がうんち。
では早速「今日もKのお腹、元気、元気」とアレンジ使用。
2歳になって出先で息子をビデオに撮っていた。
走りながら、プー。自分の音にびっくりした息子が振り返り、
「K、おなら、出た。お腹、元気、元気」と笑顔。
語りかけの結果、実にいいシーンがとれた。
エア絵本ばかりではない。適当になった私は適当に歌を歌った。
大人になって、再び童謡をきく。「しゃぼん玉」は作詞家、野口雨情が
生後すぐに亡くなった我が子を思って書いた詩であることを知る。
無邪気に歌っていた「しゃぼん玉」にそんな真実が・・・沁みる。
息子とシャボン玉を見ながら、憂いバージョンで歌ってみる。
大人視点でみる童謡は一味違う奥深さがあった。
今、息子のお気に入りは「はたらくくるま」 懸命に歌っている。
色々なはたらく車が出てくるのだが、あいの手に入れる車の名を、
ちゃんと(歌詞より)音量大きめに唱えているのがなんとも面白い。
語りかけに悩めるお母さんへ。
何を語りかけていいのかわからない時は、絵本や歌をお勧めします。
日常の台詞として、使えます!
読むための絵本ではなく、
語りかける絵本としてご覧になってみてはいかがでしょうか?
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