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散歩の途中、川に二人その上の道に一人の人が立って話をしていた。川にいた人が1メー
トルほど上の道に、ポイっとなにかを投げ上げた。ピチピチ跳ねるので魚だとわかったのだ
けど、近寄って見てもいつも見る魚とは違っていたので「なに?この魚?」と聞くとその
三人は「わからんけど、ハイ瓶にいっぱい入ってるんや」と言います。そして川原には
何匹かの魚が放り出されていました。「この堰だけでなく下流にもいっぱいいるんや」と
言います。「まさかブラックバスとかじゃないよね?」と生態系を乱すヤツを思い出し
心配しながら帰り道、また別のところでハイを獲っている人とそれを見ている人に会い、
さっきの魚の話をしたら「それはオイカワと思う」「オイカワ?そんな魚子供の時から見た
ことないわ」・・・思えば先ほど出会った三人もこの土地の人で、川には子供時代から慣れ
親しんだ人、この二人も土地の人だ。私を入れて6人が昔はいなかった魚を見て、これは
一大事だと思ったのはたしかだ。どうやら誰かが放流したという話を、教えてくれた。
それは引っ越すので、観賞用に飼っていたものを川に放した・・という。その話は3年位
前に聞いたというので、それがこの川に多数のオイカワ繁殖させてしまったようだ。
この魚のどこが観賞用なのか疑問に思ったんだけど、川原に捨てられたなかに薄緑と薄赤
の色を胴体にあるのがあった。ニジマス?のような魚とおもったんだけど調べてみたらオス
のオイカワというのがわかった。
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しかし、このオイカワ、呼び名がたくさんあるようだけど、居合わせた6人が6人とも
呼んでいる「ハイ」とは違うのだ。オイカワのほかに「ハイ・ハエ・カワムツ・・・」と
各地で呼ばれ、調べたら食べることもできるみたいだけどこのあたりでは「ハイ」を食べた
なんて話は聞いたことがない。この辺では「ハイ」はあくまでも「ハイ」なのだ。
この川にはいなかった魚なんだけど、このまま増えて「ハイ」がいなくなったりしたら
寂しいのだ。
ところで「オイカワ」と聞いて私は別の「オイカワ」を頭に描いていた。それは俳優であり
歌手かもしれない「及川光博」だ。
いまCS放送で昼ドラマの再放送をやっていて、コミカルな父親役が妙に似合っている。
このドラマは4年前に地上波のお昼、『花王愛の劇場』という、ホームドラマ主体の枠で
放送していた。その時も私は観ているんだけど、何度観ても面白いのだ。
というのも、脚本が 宮藤官九郎だ。いま役者が出たい脚本家は三谷幸喜か宮藤官九郎だろ
う。ヒットメーカーだし、飽きさせない。宮藤(クドカン)作品はコメディーが多いのかと
おもいきや、『ピンポン』や『GO』のような癖のあるのもそうらしい。そのドラマは
『吾輩は主婦である -名前はみどりー』、お昼のドラマにはもったいないと思う出演者陣
だ。このときの斎藤由貴は今放送している『同窓会』の役より断然いい。そうそう、オイカ
ワ君、魚のオイカワじゃないけど決して人に迷惑をかけたりしないでね。