かっこうのつれづれ

麗夢同盟橿原支部の日記。日々の雑事や思いを並べる極私的テキスト

東京の私大というやつは、とんでもない所です。

2009-03-19 22:51:45 | Weblog
 学会初日。
 昨日にも増して暖かな空気に少しばかり困りつつ、投宿したホテルから電車を乗り継いで会場のある御茶ノ水に到着しました。駅の至近と聞いておりましたので、外に出てみれば判るかと簡単に思っておりましたら、田舎者の悲しさで、土地勘のない都会ではどっちを向いてよいやらも判然とせず、キョロキョロするばかりでどうにも視界にそれらしい建物が入ってきません。それではと地図がないか探してみましたが、これがまたなかなか見つからず、散々探して、ようやく駅からほんの少し離れた道端に見つけ、事なきを得ました。見つけてみれば簡単に目のつくところに立っていたわけですが、道に迷う時というものは、大体そういうものなのでしょう。
ようやく方角も定まりましたので、危うく歩いて行きそうだった正反対な方角から足を向けなおし、無事会場の明治大学にたどり着きました。
それにしても、これが都会の大学のキャンパスというものなのでしょうか。壮麗な高層ビルディングが並び立ち、広々としたエントランスは、大きなホールかホテルのようです。私も縁があってあちこちいろんな所の大学を見てきましたが、こんな姿をした学校は初めて見ました。
 校内には高速なエレベーターが何台もあり、エスカレーターも完備されて、ますます大学というよりホールのように見えます。学会はいくつかの分科会に分かれ、それぞれ別の教室で行われるため、自分の発表や聞きたい講演を聴講する時はその都度移動しなくては行けないのですが,通常他の大学等ですと,隣り合わせの教室とか,移動しても階段で一階移動するくらいで目的の分科会会場にたどり着くことができます。ところがココでは,目的の会場がまず12階の部屋、次に聞きたいのが1階の教室、てな具合に,垂直方向に非常に離れているのです。聞きたい内容とその会場配置によっては,何度もエレベーターで上下運動しなくてはなりません。それに、学会の講演は1題15分で、ストップウオッチでいちいち計り,一定時間ごとにベルを鳴らして定時運営を促すのですが,それでも縁者が拙かったり、質疑応答が白熱したりして,往々にして時間がずれていきます。そうすると、次に聞きたいのが遠くはなれた会場だったりすると,果たして間に合うかどうか,非常にじりじりさせられることになります。ここのエレベーターは、かなり速い部類に入ると思うのですが,それでも今日は移動に焦りを覚えました。
 まあそんなこんなはありましたが,それはそれで楽しむこともできました。こういうあまり縁のない大学を見学できたのも、面白い経験だったと思います。

 面白いと言えば,この大学には立派な博物館があって、その収蔵品がまたふるっておりますhttp://www.meiji.ac.jp/museum/
無料で一般公開されていますので機会があれば是非見学を勧めます。縄文/弥生時代の遺跡から発掘した考古学遺物もなかなか魅せてくれますが、異彩を放つのはかつての拷問器具の展示です。法科系大学として過去の裁判というようなお題目で展示コーナーを設けているのですが,時代劇で見るような江戸時代の拷問の様子や処刑方法を、事細かに展示してあるのです。私にとっての圧巻は実際に磔け獄門にされた青年の写真で、四肢を大の字にくくりつけられ槍で突き殺された丁稚のモノクロ写真が、処刑の具体的な姿として展示されているのです。江戸末期だったか明治初期だったかに外国人が撮影した物らしいですが,お芝居や人形や絵等では見たことのあるものでも、実際にこうして生々しく見せられると、曰く言いがたい戦慄を覚えさせられます。他にも、原寸大の「鉄の処女」やギロチン台のレプリカなども、なかなかに迫力ある展示でした。
 こういう思いもよらぬ物が見られたりするのも,大学の面白いところですね。

コメント
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