かっこうのつれづれ

麗夢同盟橿原支部の日記。日々の雑事や思いを並べる極私的テキスト

卑弥呼の鏡かもしれない三角縁神獣鏡の材料が、どうやら中国産らしいです。

2018-10-14 19:53:14 | Weblog
 今朝の奈良市の最低気温は16℃、最高気温は24.1℃。五條市の最低気温は15℃、最高気温は22.1℃でした。昨日よりは暖かめの朝を迎え、昼間もやや雲が多いながらもまずまずの空模様でした。週間予報ではしばらく似たような天気が続く見込みのようですが、気温は徐々に下がっていきそうな気配です。しかし、昨日のようにこう早々と10℃を割り込むような低温にさらされると、紅葉の色づきもやや早くなるかもしれませんね。今後の天気次第ではありますが、たまにはまともな時期に普通の紅葉を楽しみたいものです。

 さて、最初期前方後円墳の一つである奈良県天理市の黒塚古墳から、1997年からの発掘調査で出土した三角縁神獣鏡33面について、大型放射光施設スプリング8を用いた蛍光X線分析により含有される元素の割合が調査された結果、錫、銀、アンチモンの3元素の割合が、同時期(3世紀後半)頃の古代中国の鏡とほぼ同じであることが判明し、この鏡が国産ではなく中国産の鏡である可能性が高まった、というニュースがありました。
 この鏡は、三国志で有名な魏から邪馬台国の卑弥呼に送られた「銅鏡百枚」の一部ではないかという説が唱えられる一方で、中国では同じデザインの鏡が一枚も出ていないことから、日本で中国を真似て作ったものではないか、という説も出ている、いわくつきの鏡になります。今回の調査結果は、中国製か日本製かを考える上で非常に大きな意味があり、専門家は中国から輸入された舶載鏡である可能性が高まったとしているようです。
 比較的近所の箸墓古墳が卑弥呼の墓ではないかと考察されたりして、邪馬台国畿内説の有力候補地に上げられる奈良県桜井市と天理市辺りは歴史浪漫溢れる舞台になっています。今回の話しも、邪馬台国の卑弥呼が絡んで、謎の多い古代の我が国に幾ばくでも光が当たるのなら良いことだと思います。まだまだ議論は続くでしょうが、考古学ではなかなか得られない貴重なデータだけに、是非論議が活発になって、古代の謎を解き明かす一助となってほしいです。

コメント (1)
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