かっこうのつれづれ

麗夢同盟橿原支部の日記。日々の雑事や思いを並べる極私的テキスト

高温よりも低温の方がより合成が進むという摩訶不思議なアンモニア合成法が早稲田大学で発見されたそうです。

2020-03-13 20:50:46 | Weblog
 今朝の奈良市の最低気温3.1℃、昼の最高気温は16.8℃、五條市の今朝の最低気温は0℃、昼の最高気温は16.9℃でした。今日も朝から上天気でよく冷え、日が出てからはぐんぐん気温が上がり、随分と暖かくなりました。桜も異様な速さで咲き始めるらしいですし、季節は間違いなく春、冬は終わったと言えそうです。多分昼間に10℃を割り込むようなことはもう無いのでは、と書こうとして週間天気予報を見たら、週明けの月曜日に9℃が予想されていました。まだもうちょっとだけ、冬の残滓があるようです。ちょうど灯油も少し残っていますし、この辺りで使い切るつもりでいきましょう。

 さて、早稲田大学理工学術院の関根泰教授ら研究グループが、低温ほどアンモニアの合成反応が速く進むという新現象を初めて見つけたと発表しました。アンモニアは通常400℃以上の高温と300気圧くらいの高圧の条件で、鉄を触媒にして生成するハーバー・ボッシュ法が用いられますが、関根教授らの方法は、1%のルテニウムを坦持した酸化セリウム半導体を触媒として、0.6ワット〜1.2ワットの電気を通したところ、200℃よりも100℃の反応速度が2倍早いという現象が見られたとのことです。通常化学反応は温度が高いほど激しくなり、早く進むことが知られていますが、この実験では真逆の反応が生じています。原因として、研究グループでは、電力をかけた表面にイオンがよく吸着するからではないかと見ていますが、いずれにしても画期的な発見と言えるでしょう。なにせこの方法の効率が優れていて産業化が可能なのであれば、これまでに比べて格段に小さなエネルギー投入でアンモニア合成が可能になるのですから驚きです。研究グループでは他の化学反応でも同じような現象が生じないか調べて見るそうですが、もしアンモニアに限らず色々なもので高温より低温のほうが反応が早く進む事があると実証されれば、数多くの化学プラントで革命的な朗報となることでしょう。研究の進展が期待されますね。

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