かっこうのつれづれ

麗夢同盟橿原支部の日記。日々の雑事や思いを並べる極私的テキスト

今更研究能力が衰え何一つ研究現場を強化する方策がないばかりかむしろ足を引っ張ることしかしてこなかったんですから、衰退するのはごく当たり前のことです

2024-10-22 20:31:49 | Weblog
 今朝の奈良市の最低気温は17.6℃、昼の最高気温は24.2℃、五條市の今朝の最低気温は12.7℃、最高気温は25.1℃でした。今日は朝のうちは晴れ、その後どんどん雲が広がり昼前には日差しが途絶え、更に雲が厚くなって夕方には今にも降りそうな感じがしましたが、今のところまだ雨は降っていません。ただ、天気予報は既に今夜から雨という予報なので、多分程なくして降ってくることでしょう。今夜は今までと比べると久々に少々蒸し暑さを覚えるような夜になるかもしれません。

 さて、我が国の科学研究環境は危機的な状況にあるのだそうです。研究論文の数が世界第2位から5位に転落、研究機関別で観ても、我が国最高峰のはずの東京大学が18位、京都大学で44位、大阪大学74位、東北大学が89位と振るわず、更に他の論文に引用される数で、トップ10%に入る重要論文数は先進7カ国中最下位、世界第12位に落ち込んでしまっています。この状況にノーベル賞を受賞されたような世界的権威の研究者らはこぞってこの危機的状況を憂い、このままでは駄目だと警鐘を鳴らしていますが、大学を司っている文部科学省はまるでそんな声に応えることができず、まるであえて日本の科学研究を滅ぼそうとしているかのように頓珍漢なことを繰り広げて研究現場を混乱させ、ますます弱体化させていますが、一方で国民の理解も乏しく、「役に立つ研究」への投資という愚にもつかない夢物語に踊らされて、基礎研究を蔑ろにしています。そもそもノーベル賞を受賞した研究課題は大抵基礎研究分野であり、その研究がなされているときは果たして役に立つかどうかもわからないような話のものが多かったことでしょう。毎年ノーベル賞に一喜一憂し、取れた年にはお祭り騒ぎをする日本人がなぜ基礎研究の重要性が理解できないのか不思議でなりませんが、結局騒ぐのが好きなだけでその研究の中身には興味のない人が多いということなのでしょう。マスコミもこうしてときどき日本の研究現場が壊れていく様を報道はしますが、本気でそのことを憂えているのでしょうか? といって政治家にも期待はできませんし、なにせ満を持して政権交代を成立させ、理系総理だと期待させたヒトがあの体たらくでしたから、我々には、そもそも理系に対する不安感ないし不信感が根付いてしまっているのかもしれません。なんの分野であれ、やりたい連中にやりたいことを気兼ねなくやらせてあげる、それで失敗したり成果が出なくてもその事自体を責めないで次の取り組みに期待する、事務手続きやら大学運営やら教育やらの面倒事に煩わされずにただひたすら研究に没頭する、そんな自由でのびのびとした環境をごく一部でも作ることはできないのか、文科省に求められているのはそういう環境づくりとそれを運営するための資金を財務省や企業からぶんどってくることだと思うのですが、期待するだけ無駄という諦念が先に立ってしまうのが残念です。
コメント
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