平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

医龍2 カルテ4

2007年11月03日 | 職業ドラマ
 カルテ4「絶対殺せない患者」

★医療は政治の道具か?
 明真を心臓移植の認可施設にするために元厚生労働大臣の恩田哲三議員(竜雷太)に近づく、野口賢雄(岸部一徳)と片岡一美(内田有紀)。
 折しも恩田の妾に産ませた娘・美羽(黒川智花)が北洋病院へ。
 美羽はベンダール手術を必要とする難しい患者。
 野口は美羽を転院させて恩田に恩を売ろうとする。
 しかし美羽の病状はさらに難しく、バーディバーダー。
 自己血でなければ輸血が出来ない。
 野口は言う。
「とんだババを引いた。恩田の娘でなければ、とっくに追い出していた」
 朝田龍太郎(坂口憲二)の「どんな疾患であっても患者であることには変わらない」「我々が必ず助けます」という言葉と対照的な言葉。
 野口の言葉を聞いていた美羽は傷ついて。

 人を道具として扱う。
 悪の人物造型。

★脇キャラ
 その他、描かれたのは脇キャラの人物造型。

 麻酔医の小高七海(大塚寧々)。
 前回のガーゼオーマのオペで、朝田のスピードを理解して対応を変えた手腕。
 荒瀬門次(阿部サダヲ)の七海に対する意味ありげなせりふ。
 触診だけで美羽がベンダール手術が必要な患者であることを見抜いた力量。
 キャラの立て方として申し分ない。
 そんな優秀な医者がなぜやる気ゼロになってしまったのか、視聴者は興味を引かれる。
 また七海の復活の瞬間も。

 MEの野村博人(中村靖日)については、その過去が明らかにされた。
 聞き役は伊集院登(小池徹平)。
 外科医のミスを押しつけられた過去。外科医は将来を嘱望された医師。自分はコミュニケーションも満足に出来ないME。
 それが虫垂炎の手術の時、外山誠二(高橋一生)と同じことをして甦る。
 その悔しさ。やり場のない怒り。人間不信。
 伊集院はミスを押しつけた外科医・藤原が美羽を迎えに来た時、ふたたびMEの野村をからかったことを怒る。
 その行為に対して野村。
「怒ってくれてありがとうございました」
 他人に話すこと、他人が自分のために何かをしてくれることで開かれていく心。
 これはドラマだ。
 伊集院もキャラとして立つ。

 この作品はキャラの立たせ方の宝庫だ。


※追記
 伊集院と言えば、木原毅彦(池田鉄洋)との愚痴トークが定番に。
 まるでかけ合い漫才の様。
 木原も寂しいのなら北洋にくればいいのに。
 七海もいるしね。

※追記
 キャラの立たせ方と言えば、松平幸太朗(佐藤二朗)。
 MEの野村を責める外山に「そんなMEのミスもフォローして対処するのが外科医じゃないか」と一括。
 さりげなく存在感を出している。

※追記
 黒川智花さんが出演してくれて嬉しい。
 「てるてるあした」以来のファンですから。
 そんなわけで「ふくまる旅館」も見ているよ~。


コメント (2)
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