第1話 「中学生の妊娠…ごめんね、お母さん」の再放送を見る。
★キャラクター描写
まずは主人公一ノ瀬未希(志田未来)。
家族、友達に恵まれすべてに調和した生活。
ちょっとはみ出したい年頃。
放送部。空がきれいで初めて午後の授業をふける。
一方、桐野智志(三浦春馬)。
母親の期待で抑圧されている。
息苦しい。自由になれないでいる。
空が青いことを考えるのは、空を見上げるのは解放されたいから。
しかしあくまで枠の中にいる。
未希は智志の心の陰が気になり、智志は未希の存在に解放される。
犬を助けて川の中に飛び込むことなど、今までの彼の生活では考えられなかったことだろう。
この辺のキャラクター描写、実に巧みだ。
こんな描写もある。
いいお金の使い方を教えるために5万円を渡す智志の母親。
智志は未希に尋ねる。
5万円あったら何をする?
「どこか遠くへ行く。行ける所まで」
彼らは大人になろうとしている。家から出たいと思っている。
月のシーンは少しファンタジック。
不良に負われて「全力疾走して暴れるのも結構楽しかった」と笑う智志に未希。
「キリちゃんが笑うと楽しくなる」
心を開いたふたりは横になって月を見る。
「月の空は空気がないから真っ黒。暗い」と未希が言うと智志。
「ずっと暗かったたらそれがあたりまえだから寂しくない」
「よしよし」をする未希。
さすが井上由美子脚本。
★展開
未希が妊娠してからは彼女の不安を丹念に描く。
テロップ「二ヶ月後」
部屋のカレンダー。
未希に変化。
母・加奈子(田中美佐子)が大声で「いってらっしゃい」と言うのを嫌がる。
体育を休む。
取り出して読む保健体育の教科書。
柳沢真由那(谷村美月)の「あんたたちだってやれば子供できるしね」という言葉。
行為のあった日、手帳に貼り付けたプリクラ→小道具。
妊娠してお腹の大きい女性。
ネットの妊娠チェック。
父親の昇進を喜んでやれない未希。
智志にも遠回し。
「あれからよく謝るね」「子供好き?」「結婚はいつ頃したい?」
妊娠検査薬。
財布には千円しかなくて万引き→未希の切羽詰まった感情がよく伝わる。
検査薬の結果。
トイレから出て来ない未希。
この間、妊娠という言葉は未希から一言も出て来ない。
未希が「赤ちゃんが出来ちゃったのかしら」とでも言ってしまったらさぞ興ざめだろう。
ここは何も言わないから未希の気持ちが伝わってくる。
見事な感情描写だ。
★大人になるということ
「初めて自分がひとりだって感じた」という未希のモノローグが印象的だ。
大人になるとはひとりであることを認識することだからだ。
すべてに調和していた子供の世界から孤独な大人の世界へ。
それを1話、60分の間に描ききった。
★キャラクター描写
まずは主人公一ノ瀬未希(志田未来)。
家族、友達に恵まれすべてに調和した生活。
ちょっとはみ出したい年頃。
放送部。空がきれいで初めて午後の授業をふける。
一方、桐野智志(三浦春馬)。
母親の期待で抑圧されている。
息苦しい。自由になれないでいる。
空が青いことを考えるのは、空を見上げるのは解放されたいから。
しかしあくまで枠の中にいる。
未希は智志の心の陰が気になり、智志は未希の存在に解放される。
犬を助けて川の中に飛び込むことなど、今までの彼の生活では考えられなかったことだろう。
この辺のキャラクター描写、実に巧みだ。
こんな描写もある。
いいお金の使い方を教えるために5万円を渡す智志の母親。
智志は未希に尋ねる。
5万円あったら何をする?
「どこか遠くへ行く。行ける所まで」
彼らは大人になろうとしている。家から出たいと思っている。
月のシーンは少しファンタジック。
不良に負われて「全力疾走して暴れるのも結構楽しかった」と笑う智志に未希。
「キリちゃんが笑うと楽しくなる」
心を開いたふたりは横になって月を見る。
「月の空は空気がないから真っ黒。暗い」と未希が言うと智志。
「ずっと暗かったたらそれがあたりまえだから寂しくない」
「よしよし」をする未希。
さすが井上由美子脚本。
★展開
未希が妊娠してからは彼女の不安を丹念に描く。
テロップ「二ヶ月後」
部屋のカレンダー。
未希に変化。
母・加奈子(田中美佐子)が大声で「いってらっしゃい」と言うのを嫌がる。
体育を休む。
取り出して読む保健体育の教科書。
柳沢真由那(谷村美月)の「あんたたちだってやれば子供できるしね」という言葉。
行為のあった日、手帳に貼り付けたプリクラ→小道具。
妊娠してお腹の大きい女性。
ネットの妊娠チェック。
父親の昇進を喜んでやれない未希。
智志にも遠回し。
「あれからよく謝るね」「子供好き?」「結婚はいつ頃したい?」
妊娠検査薬。
財布には千円しかなくて万引き→未希の切羽詰まった感情がよく伝わる。
検査薬の結果。
トイレから出て来ない未希。
この間、妊娠という言葉は未希から一言も出て来ない。
未希が「赤ちゃんが出来ちゃったのかしら」とでも言ってしまったらさぞ興ざめだろう。
ここは何も言わないから未希の気持ちが伝わってくる。
見事な感情描写だ。
★大人になるということ
「初めて自分がひとりだって感じた」という未希のモノローグが印象的だ。
大人になるとはひとりであることを認識することだからだ。
すべてに調和していた子供の世界から孤独な大人の世界へ。
それを1話、60分の間に描ききった。