平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

モンスターペアレント

2008年07月02日 | 職業ドラマ
★強い女
 強い女を演じ続ける米倉涼子さん。
 弁護士・高村樹季もそう。
 彼女が求めるのは高い報酬、仕事で勝利すること。
 仕事のスタイルは効率・理論。
 人間の弱さ、愚かさ、感情などは法律でバッサバッサと切り捨てる。
 第1話で視聴者が共感できないキャラとして描いたのは脚本家の計算だろうが、こうしたキャラはもはやパターン・類型的。
 またかと思ってしまう。

★キャラクターとして面白いのはむしろモンスターペアレンツの秋枝(木村佳乃)。
 写真の多い少ないという出来事から、ひいき、若い男性教師の性的なことまで発展してしまう。
 この驚くべき頭の構造。
 キャラとして数倍面白い。
 現実にあったことに基づいて作られているというテロップが出ていたが、現実は作家の想像力をはるかに越えてしまっている?

 人間としてリアリティがあるのは三浦圭吾(佐々木蔵之介)。
 樹季の様に法律で切り捨てるのではなく話し合いで相互理解をしようと努力する。
 教育はマネーライクなものではなく地道なものだと説く。
 だから樹季と議論していても三浦の言葉の方が重い。

★米倉涼子さんの魅力?
 この様に主人公が魅力の点で他のキャラに負けてしまっているこの作品。
 外国人と契約について英語でやりとりするキャラがかっこいいと思える時代は終わってしまったのだから、樹季の描かれ方は変わらないとつらい。
 主人公は類型キャラであってはならない。
 また製作側は米倉さんの魅力をもっと引き出さなくてはならないのに、それが出来ていない。
 前作のテレビ朝日の刑事ドラマでは犯人に銃を突きつけられて服を脱いだりしていたが、それが米倉さんの魅力か?
 米倉さんが日常生活で何気なく見せる笑顔なんかが彼女の魅力なのではないか?
 それを映像で見せるのが役者さんの魅力を引き出すということではないか?
 それとも米倉さんってきれいでスタイルがいいだけの人なのかな?

※追記
 ギャグもすべっている。
 「モンスターペアレンツって知ってる?」と聞かれて「新作のホラー映画」と答える。
 裏の「リンカーン」では村上ショージの「すべる話」をやっていた。

※追記
 米倉さん、女優として行くべき方向性で迷ってる感じがする。
 例えば「踊る」や「CHANGE」の深津さんは強い女だと思うが、プラスアルファの魅力があり、強くない女性も演じられる。
 天海さんも様々な役を演じられる。
 「SP」の真木よう子さんもきびきびとしてカッコよかった。
 一方「交渉人」の米倉さんを真木さんと比べると……。


コメント (6)
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