平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

コード・ブルー 第4話

2008年07月25日 | 職業ドラマ
 今回も4つの話

★藍沢(山下智久)はベッドを空けるための退院係
 結局空けられたのが三床だったが、藍沢の力で空けられたものはひとつもない。
 これで彼が実は非情でない人間であることを描いている。
 病院を追い出される患者の痛み・不安を分かっているのだ。
 大きな出来事ではないが、藍沢の隠されたキャラクターを見事に描いている。

★美帆子(戸田恵梨香)はヘリに乗れた。
 しかし彼女はヘリに乗れたことより運んだ患者が半身不随になったことで悩んでいる。
 彼女は感情で患者に接する医者なのだ。
 患者の痛みを理解して自分も悩んでしまう。
 あれほど望んでいたヘリに乗れたことなど二の次だ。
 美帆子が自分でいられる場所はドクターヘリではないことに気づく日は近い。
 本人はまだ気づいていない様だが。

★恵(新垣結衣)は相変わらず誠実・真面目で世間知らずのお嬢様
 貧血とめまいを訴える宮本(井田國彦)の心の闇が見えない。
 宮本は病人を偽ることで人にかまってもらいたかったのだ。
 恵はそんな宮本に誠実に対応し疑うことをしない。
 それは彼女がお嬢様ゆえ。
 人はなかなか持って生まれたものを捨てて新しい自分になることができない。

★藤川(浅利陽介)は母親のこと
 ドクターヘリに乗れないことを黒田(柳葉敏郎)に言われ、電話してきた母親(山本道子)に八つ当たりする。
 母親はそんな息子を受け入れる。
 彼女にしてみれば、藤川が元気で生きていてくれさえすればいいのだ。
 ドクターヘリに乗れなくても、医者でなくても、八つ当たりで怒鳴られても。
 大きな母の愛。
 今回のメインで一番感動的なエピソード。
 「ヤスコとケンジ」でも「たとえどんなに嫌われてもお前を守る」「マンガ原稿(=仕事)なんかより大切なのはお前だ」というせりふがあったが、肉親の愛とはそんなものなんですね。
 自分の子供には過剰な期待をかけてしまうものですが、藤川の母の様なスタンスは常に持っていたいもの。
 すなわち『子供が生きているだけでいい』というスタンス。

 さて今回も4つの物語が展開されたわけだが散漫さは否めない。
 個々のエピソードはいいのだが、4つを描かなくてはならないため物語の濃度が薄いのだ。
 あと気になったのは予告編。
 あれじゃ藤川が死ぬと思ってしまう。
 「CHANGE」や「ラスト・フレンズ」の最終回予告もそうだったが、こういう騙しの予告はやめた方がいい。
 内容で勝負できない製作側の自信のなさとも思えてしまう。


コメント
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