平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

コード・ブルー 第1話

2008年07月04日 | 職業ドラマ
★第1話はキャラクター紹介でしたが、うまいですね。
 さすが「医龍」の林宏司脚本。
 キャラクターの描き分けを実際のドクターヘリと病院での仕事の中で描いている。

 キャラクターを大きく分けると
・理性の藍沢耕作(山下智久)と白石恵(新垣結衣)
・感情、共感の緋山美帆子(戸田恵梨香)と藤川一男(浅利陽介)

 耕作と恵は感情を持ち込まず目の前の患者と対峙する。
 一方、美帆子と藤川は患者に思い入れしてしまう。
 美帆子は手術の後、目が覚めた時に誰もいない寂しさについて。
 藤川はトリマーになりたい夢を持ちながら右腕を切断しなければならない少女の苦しみについて。
 美帆子と藤川は体だけでなく心まで救おうとする医者だ。視聴者も共感しやすい。

 耕作と恵は理性派だが大きく違う。
 恵はまだ未熟な面があり、医者として理想とする技術と現実の自分とのギャップに悩んでいる。
 医者としてのあり方にも今後迷っていくだろう。彼女は美帆子らの影響を受けて心の大切さも知るだろう。
 4人の中で一番ニュートラルなキャラだ。
 そして耕作。
 藤川と対照的に人の腕を切断することに何のためらいもない。
 恵に感想を聞かれれば
 「暑かった。でも面白かった。普通の病院の1年の経験がフライトドクターなら1ヶ月でできる」
 患者に対する思い入れなどまったくない。
 あげくの果てに自己中発言「俺は名医になる」。

 4人の中の問題児は美帆子と藤川だと思っていたけど、実は耕作だった。

★この様にキャラクターの描き分けが見事だった第1話。
 同時に謎の振り方も見事。
 その謎とは
・耕作の過去。この様な考えを持つに至った過去とは何か?
・4人の中で使い物になるやつとは誰か?
 黒田脩二(柳葉敏郎)が「モノになりそうなやつがいる」と言ってシーンはカット。
 それが誰かは明かしていない。
 「重圧に耐えられる精神力と技術を持った者がドクターヘリに乗れる」と黒田は言ったが、現状でこの条件に当てはまるのは耕作。
 でも黒田の結論は違っている気がする。

 『キャラクター』『謎』『スピード感』、この三拍子が揃って面白い。
 人工透析を受けている少女が「今日より明日がよくなるなんて嘘だ」と絶望をつぶやくシーン、おばあちゃんの姪が「騒いでくれてありがとう」というシーンはほろりとさせられる。

 『キャラクター』『謎』『スピード感』『ほろり感』、この4拍子揃った「コードブルー」は面白い。

※追記
 海外ドラマ「グレイズ・アナトミー」を意識しているのかな?
 CMも入ってたけど。
 複数の研修医のドラマで、手術に立ち会いたいと手をあげる所などはそっくり。





コメント
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