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平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

篤姫 第27話「徳川の妻」

2008年07月07日 | 大河ドラマ・時代劇
★最高の夫婦
 政治やしがらみに翻弄されながらも愛を育んできた篤姫(宮崎あおい)と家定(堺雅人)。
 今回はその頂点に。

 篤姫は慶喜、慶福のどちらにも味方しないことを決意。
 中立の立場を貫き幾島(松坂慶子)の懇願も聞き入れない。
 そしてさらに気づいたことが。
 禁を破り大奥から出て家定に言う。
 「自分は徳川の人間として生きていく。夫と共に家を盛り立てるもの。上様のお心に沿うていく」
 今では篤姫には「薩摩の人間」としての部分があったわけだ。それを捨てる。
 脱・斉彬、脱・幾島。
 これが葛藤の末、篤姫が導き出した結論。

 この結論は家定の心を完全に掴んだようだ。
 慶福(松田翔太)を次の将軍とする。
 理由のひとつは篤姫に慶福の後見人として補佐をしてもらいたいから。
 大人である慶喜(平岳大)ならば篤姫の言うことを聞き入れないからという配慮。
 完全な信頼。
 「徳川将軍家の人間として生きる」と言われた家定が嬉しかった様に、こう言われて篤姫は最高に嬉しかったろう。
 ふたりはこれで最高の夫婦になった。

 しかし家定が言った言葉(「慶福の補佐をしてもらいたい」)の裏を考えると哀しくなる。
 家定は死期が近いことを覚っている?

 ラストは家定の言葉。
 「生まれ変わっても鳥ではなく、わしはわしでいたい。そちに会えたからのう」
 人間を信じない、モノクロの世界を生きてきた家定が人生の終わりでこう言えるようになったことは幸せだ。
 家定は少なくともひとりの人間を信じて死んでいくことができる。

★ドラマとは登場人物たちがどの様な言葉を見出すかだ。
 その点で今回の篤姫と家定の見出した言葉(「生まれ変わっても自分自身でいたい」)は、ふたりのラブストーリーの頂点をなす言葉と言える。
 こういう韓流ドラマのような言葉を言えるのは大河ドラマならでは。
 現代劇ではなかなか恥ずかしくて言えない。

★来週は家定とのお別れ。
 もう少しこのラブストーリーを見ていたい。
 その別れがどう描かれるかも興味深いが、「ねずみの夫婦」の話の続きは出てくるのか?

 そして斉彬(高橋英樹)も?
 篤姫にあてた手紙は今回明らかにされなかったが、「慶喜をよろしく」という内容でなく、「自由に自分の判断で生きよ」という内容である気がする。

※追記
 篤姫の家定の呼び方が「上様」から「あなた様」になっていた。


コメント (2)
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