平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

篤姫 第35回「疑惑の懐剣」

2008年09月01日 | 大河ドラマ・時代劇
★どっちもどっち
 武家と公家の争い。
 天璋院(宮崎あおい)の立場は「どっちもどっちじゃなぁ」。

 通常の大奥物だと天璋院と和宮(堀北真希)で嫁姑のドロドロの争いが起きるのだが、そこは大河ドラマ。
 主人公を悪くは描かずに公正中立の立場で描いた。
 しかし姑の立場の人間は作劇上必要。
 そこで登場してきたのが本寿院(高畑敦子)。
 うまい人物配置だ。
 これで公家方と「姑としての教育が出来ていない」という本寿院との板挟みになるという天璋院を描くことが出来た。

★疑惑の懐剣
 これは見事な小道具でしたね。
 和宮の心を描き出す見事な小道具。
 天璋院が和宮の懐の物を取り出そうとして出て来たのが『鏡』。
 このシーンでは具体的な説明はなされなかったが、『和宮は家茂(松田翔太)に好意を寄せていて自分の姿を気にしていた』ということを視聴者に想像させる。
 後説明で天璋院が「何とも可愛らしい」と滝山(稲森いずみ)に言うことで、視聴者は自分の想像が正しかったことが分かる。
 和宮のせりふは少ないが、この小道具効果でその気持ちが見事に伝わった。

★夫婦になる
 天璋院は家定との関わりで学んだことを家茂と和宮、若い夫婦に伝えようとしている。
 家茂には『公武合体』という政治とは離れた所で『夫婦』になりなさいと伝える。
 それは政治目的で家定と夫婦になり最初心通わせることが出来なかった自分の反省から出たこと。
 夫婦に政治は関係ないのだ。武家も公家もないのだ。
 家茂は腹を割って「攘夷は難しいこと」を話す。

 そして……
 家茂は聡明で和宮を愛している。
 攘夷が難しいことを聞いて納得する和宮。
 だが彼女はまだ自分を『日本国の平和のための道具』だと思っている。
 それに対して家茂は反論。
 『政治の道具の道』とは別の道があることを説く。
 すなわち『妻としての道』。

 これでふたりは夫婦になった。
 かつての天璋院と家定の様に。

 またこれで武家と公家、嫁姑の争いは終了した様です。

※追記
 今回は滝山と天璋院のエピソードも。
 懐剣のことでふたりに信頼が生まれる。
 「天璋院様のお側で、この大奥で骨を埋めたい」
 「そなたがいれば安心して羽目を外すことが出来る」
 滝山はかつての幾島の立場に。
 天璋院は滝山と酒を飲もうと言うが、生真面目な滝山と飲んでもあまりおいしくないでしょうね。

※追記
 裏の24時間テレビ。
 最高瞬間視聴率は8時46分で41.1%だったらしい。
 絶対「篤姫」が終わった後、流れた視聴者ですね。
 僕もそうでした。
 一年に一度は「サライ」を聞きたいし。 


コメント
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